ウルグアイ の「世界一貧しい大統領」と「穏やか・のんびり」パラグアイ ~大阪関西万博 106
<ウルグアイ >
「貧乏な人とは、物を持っていない人ではなく物がいくらあっても満足しない人だ」
ニュースなどで、たびたび聞いたことがあったウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカ氏の絵本が、ウルグアイブースの休憩コーナーに置かれていた。
彼は大統領在任中、報酬のほとんどを貧困層のために寄付し、行き過ぎた物質主義を批判する演説を行い、「世界一貧しい大統領」というニックネームをつけられていた。
大統領在任中も大統領公邸ではなく、郊外の畑の隅にあるトタン屋根の小さな家に住み続け、友人から、もらった古いビートルを自ら運転して大統領執務室に通った。
それは「国を治める者の生活レベルは、その国の平均でなければならない」という信念があったからだという。
どこかの政治家に彼の爪の垢を煎じて飲ませたいものだ。
ムヒカ氏は大統領在任中、化石燃料や輸入に依存したウルグアイのエネルギーの改革に力を注いだ。
現在、ウルグアイは、風力や太陽光、水力などの再生可能エネルギーで電力需要のほぼ100%を賄うことができる、世界でも数少ない国の1つだ。
そのムヒカ氏は本年5月に永眠された。
南米大陸のパラグアイとウルグアイ
<パラグアイ>
穏やかで争いを好まない民族だったといわれるグアラニー族の文化が色濃く残るパラグアイでは、今でもその穏やかな雰囲気が漂っているという。
パラグアイの北側には手つかずの大自然が残り、南側では世界的にも有名な滝や世界遺産を観光することができる。先住民族グアラニー族とスペイン人との血が交じり合ったメスティーソが90%を占める国である。
民芸品にも、そののんびりとした国民性が窺えるような気がして、羨ましい。