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ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

「アオと夜の虹のパレード」・精霊たちの祝祭 ~大阪関西万博 ⑳

2025-05-31 | 万博

「アオと夜の虹のパレード」・精霊たちの祝祭 ~大阪関西万博 ⑳

 

 ウオータープラザで開催される「アオと夜の虹のパレード」は毎夜、繰り広げられる大阪関西万博の目玉的イベント。

 水、空気、光、炎、映像、そして音楽を駆使して、生命の物語を壮大なスケールで描く水上スペクタクルショーである。

 「月夜の虹がかかるとき、生きものたちによる祝祭が開かれる」という言い伝えが残る島が舞台の物語で、 “アオ” と水と空気の精霊 “ドードー” の出会いから、生きものたちの祝祭が幻想空間に創出される。

 ノーカット版動画です。

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 


ウズベキスタン Pav.の ‟青の都” と「知の庭」 ~大阪関西万博 ⑲ 

2025-05-29 | 万博

ウズベキスタン Pav.の ‟青の都” と「知の庭」 ~大阪関西万博 ⑲

  

 ウズベキスタンPav. は屋上に無数の木柱が立つ「木の神殿」のような外観で木造故、大屋根リングと対を成すようにみえる。

 

 

 

 

    中央アジアに位置するウズベキスタンには、かつてシルクロードの中継都市として栄え、「青の都」と云われるサマルカンドがある。

 私にとっても、憧れの街でもある。

 

 

 

 

 

 

 地下に見立てたエリアにはウズベキスタンのことを学ぶ展示がある。

 「木の下に集う」キャラバンサライをイメージしているそうだ。

 ハイライトは上昇するプラットフォームから壁全面に映されるイスラム建築などの 360度映像である。

 建物に使われている青色のタイル、通称「サマルカンドブルー」が美しい。

 

 

 

 

 

 「木の下」で知(栄養)を得て、上の木の部分「知の庭」と名付けられた屋上テラスに上がる。

 杉の木が林立している。

 

  

 様々な工芸品も購入できる。

 

 

 大屋根リングからの眺望も美しい。

 

 

 

 

 


オマーン Pav.の「大地と人と "水の回廊" 」 ~大阪関西万博 ⑱

2025-05-28 | 万博

オマーン Pav.の「大地と人と "水の回廊" 」 ~大阪関西万博 ⑱

 

  赤を基調とした建物に青メインのライティングが印象的なオマーン・パビリオン。

  エントランスの細い回廊のガラス天井の頭上には水が流れている。

 

 

 テーマは「大地と人と水」。とりわけ、 ”水” の確保は乾燥地帯が多いオマーンでは死活問題だったろう。

 砂漠や乾燥草原に多くみられる「ワジ」は雨が降った時だけ水が流れる谷。

 そのワジや地下水、湧き水を集めて導くのが伝統的な灌漑水路「ファラジュ」である。

 فَلَج (ファラジュ=水路) によって、繋がる全ての生命の源である”水”の尊さ、美しさ、貴重さが表現されていた。

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  オマーンの人々と調和のとれた自然との共存の証として存在する فَلَج (ファラジュ=水路) が「命を救う」というサブテーマにも繋がっている。

  名前くらいしか知らなかった国のことを知り、いつか訪ねてみようと思うことこそ、万博の開催意味ではないかと思った。


韓国Pav.の 「With Hearts」寄り添って ~大阪関西万博 ⑰

2025-05-26 | 万博

韓国Pav.の 「With Hearts」寄り添って ~大阪関西万博 ⑰

 

 韓国パビリオンは「With Hearts」(こころに寄り添う)をコンセプトに3館で構成されている。

 まず、エントランスにある、電話ボックスのようなスペースで「私にとって大事なもの」を5秒間、音声録音する。

 一つ目の部屋に入ると、AIで分析した来場者の声をオーケストラ音楽に変換して場内に流すというもの。???

 

 

 二つ目の部屋はパイプに息を吹き込むと水素が反応して水が生成されるというエコ技術の紹介。

 実際に息を吹き込むと光り、天井からシャボン玉のようなものが降ってくるが、これがまさに水の塊で、人間の息から水が生成されるということらしいが、だから、なんなん???

 

  

 三つ目が三面パノラマスクリーンで、2040年を舞台にした高校生の少女と祖父が時を超えてつながる物語。

 

 

   

 ラストにもってきたあたり、K-POPが最大のビジネス・チャンスなのだろうか。

 一番の見どころは大屋根リング側のパビリオン外壁に横27メートル、縦10メートルの巨大ディスプレーを設置し、K-POPのライブ映像や観光名所の動画などで自国文化を日夜、アピールしているところだと思う。

 

 

   

 

 

 

 


ブルーオーシャン・ドームの 「いのちの涙」 ~大阪関西万博 ⑯

2025-05-25 | 万博

ブルーオーシャン・ドームの 「いのちの涙」 ~大阪関西万博 ⑯

 

 ブルーオーシャン・ドームは「海の蘇生」をテーマに海洋汚染問題の現状などを発信する。

 パビリオンは建築家の坂(ばん)茂氏が設計したもので、入口のドームA(竹)、メインのドームB(カーボンファイバー)、最後のドームC(紙管)という3つのドームで構成されている。

    紙・竹・炭素繊維を用いた「廃棄物ゼロ建築」である。

 まず、Aの竹ドームに入ると、水の循環を描いた装置が現れる。

 ころころと流れる水に「いのち」を感じて、その存在の尊さにあらためて気づく。

 海で蒸発した水は雲になり、山にぶつかって冷えて雨になり、池や湖をなし、やがて滝や川となって海へと還っていく。

   

 

 

 

 次にメインとなるドームBはカーボンファイバーを主体構造としている。

 直径10メートルに及ぶ半球形の巨大スクリーンに豊かな海がプラスチックのごみで覆われていく様子などをCG映像で投映する。

 警笛を鳴らすような、かなりショッキングな映像だ。

 2019 年のG20 大阪サミットで発表された、海洋プラスチックごみによる追加的な汚染を2050 年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の実現に向けて、海洋資源の持続的活用と海洋生態系の保護を訴えかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  現在、世界の海には約1億5000万トンものプラスチックゴミが浮遊しており、このままでは2050年には海の生き物よりもゴミの方が多くなると言われている。

 

 

 

 三つ目の紙管(しかん)のドームCはワークショップや物販販売に使われている。

 紙管はリサイクル可能で、撤去後はノートなどに再利用もできる。

 SDGsが詰まったパビリオンである。

 

 

 


北欧館Pav. のナチュラル・デザイン ~大阪関西万博 ⑮

2025-05-24 | 万博

北欧館Pav. のナチュラル・デザイン ~大阪関西万博 ⑮

 

 北欧館パビリオンは「ノルディック・サークル(Nordic Circle)」と名付けられ、5カ国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)が協力し、共に持続可能な発展を目指すという意味が込められている。

   

 高さ17m(3階建て)の木造建築で、北欧の伝統的な ″納屋” がモチーフになっているので、ナチュラル且つシンプルだ。

 一歩、中に入ると北欧を再現したいい香りや室温により、五感で北欧を体験できる没入型の展示。

 また、北欧デザインを代表する家具や照明が配置され、空間全体が温かみのある居心地の良い環境となっている。

 室内には、360度を覆う、巨大で白く半透明な再生可能な素材が渦を巻くように空中に吊るされている。

 高さ 6 メートル以上に達する大きさで、廃棄予定のライスペーパーで作られているという。

 北欧の人々の日常を写したダイナミックな映像や北欧の四季が映し出されている。

   

   

   

 

   

 

   

   

   

   

    北欧の旅への誘い。

 

 

 <番外篇>
 5月はじめ、西ゲートの「風の広場」でムーミンが展示されていた。
 
 
 
 
 

 


エジプト、セネガル、バングラデシュの " 3Pav.ロウハウス" ~大阪関西万博 ⑭

2025-05-22 | 万博

エジプト、セネガル、バングラデシュの "3Pav.ロウハウス” ~大阪関西万博 ⑭

 

 西ゲートから大屋根リングを抜けたあたりの「大地の広場」に面して ‟三軒長屋” ならぬ "3Pav.ロウハウス" がある。

 ここには「バングラデシュ」、「セネガル」、「エジプト」が出展する三ヵ国のパビリオンが軒を連ねている。

 悠久の歴史を誇るエジプト・パビリオンは「モダンエジプト  受け継ぎ、紡ぎ、未来へ」がテーマ。

 迫力の4面映像で、古代文明の遺跡や至宝から、建設計画が進むニューカイロへの首都移転やスエズ運河特別経済区、再生エネルギーへの取り組みなどを紹介している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 セネガルはアフリカ大陸西岸に位置している。

 パビリオンは壁一面を幾つかに分けて、ボードでセネガルを紹介する。

 現在のセネガルがどんな国か、またこれからの未来はどんな風に発展していくのか、などを紹介しているが、特筆すべきは、輝かしい今と未来だけでなく、‟負の歴史” にも触れている点にある。

    首都ダカールの沖合い3キロほどにある「ゴレ島」は、過去、奴隷貿易の拠点として栄え、世界遺産にも登録されている場所。

 ここから多くのセネガル人やアフリカの人たちが奴隷としてヨーロッパやアメリカへ強制的に連れて行かれた。

 それが一番、伝えたかったことなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 バングラデシュ・パビリオンは「いのちをつなぐ:伝統とイノベーションが調和する国」をテーマに掲げる。

 古来の稲作や祭りなどの習俗、IT産業などで急速に発展する社会を映像でみせる。

 展示の中心は、伝統工芸と繊維製品で世界有数の縫製大国であることを誇る。

 

 

 

 美しい模様の手刺しゅう布「ノクシ・カンタ」や繊細な生地が特長のベンガル地方伝統の手織物「ジャムダニ織り」、「ゴールデンファイバー」と呼ばれるジュート(麻)などを紹介している。

 

 

 

   

 

 

 


コロンビアPav.の「氷のキューブ」 ~大阪関西万博 ⑬

2025-05-21 | 万博

コロンビアPav.の「氷のキューブ」 ~大阪関西万博 ⑬ 

 

    「氷のキューブ」が連なったようなデザインのコロンビア・パビリオンは来場者を“生命の象徴”としての水に導かれる旅へと誘う。

   

  

 コロンビア共和国は太平洋とカリブ海に臨み、1平⽅メートルあたりの「⽣物多様性」(Biodiversity)世界1位、雪を頂く山々から川や海まで、水はコロンビアの各地を縫うように流れている。

 

 今はやりの没入型映像やタッチパネル、インスタレーションなどで自然の豊かさやコーヒー豆などの産業も紹介している。

 

         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ハンガリーPav.の「深い森で出会った歌の妖精」 ~大阪関西万博 ⑫

2025-05-19 | 万博

ハンガリーPav.の「深い森で出会った歌の妖精」 ~大阪関西万博 ⑫

 

  ヨーロッパ中央に位置し、ドナウ川が国土を横断する国、  ハンガリーのパビリオンは深い森を想起させるデザイン。

  館内に入ると、太陽や木々、森を表現したクリスタル・アート作品が暗い通路で幻想的に浮かび上がる。

 

 

  

  

  

 

 

 そして、いよいよ、ドーム・シアターで公演となる。

 入場すると椅子が円形に置かれており、真ん中に白い民族衣装を着た女性の人形?ロボット?が置かれている。

 ??のまま、公演が始まると、人形?ロボット?が突然、動き出し歌い始めた。

 その動きは滑らかで、どうやら、本物の人間のようだ。

 響き渡る生の歌声に圧倒され、息をのむ。

 女性は大河ドナウのように朗々と歌い上げる。

 ハンガリーの深い森の中で出会った妖精のようだ。

 歌われたのは、ハンガリー民謡「春の始まり、愛の季節を歌った曲」で意味はわからないが、心に染み入るような歌声だった。

   

 

 

   

    ラストは「一緒に歌いましょう!」と呼びかける。歌声は来場者とひとつになった。

   


アオサギと京都府立植物園 ~賀茂の流れに

2025-05-18 | 京都の旅

アオサギと京都府立植物園 ~賀茂の流れに

 

 葵祭ご一行が下鴨神社で神事を終え、加茂街道に到着するまでの間、雑踏を避けるように賀茂川沿いを散策した。

 賀茂川沿いは私にとって、昔から一番好きな散策コース。

 川沿いのベンチに座ると手が届きそうな、すぐ近くにアオサギが留まっていたが私は気にもせず、昼食のパンを食べていた。

 アオサギは物思いに耽っているようにじっとしていたが、そのうち、ふと目があった。

 何か話したいようにみえたが、双方、無言で見つめ合うだけだった。

 沈黙を破るように私が「おまえ、この前、ジブリに出てたよな。」とつぶやくと、驚いたように飛び立っていった。

 次の瞬間、上空を飛び回っていたトンビが急降下してきた。

 あっという間に私が手に持っていた食べかけのパンを引っさらっていった。

 

  

 トンビはパンをしっかりと、つかんでやがる。

    「アオサギもパンが欲しかったのかな。シャイだから、言えなかったんだ。」

 今頃になって、気がついた。

 

 そのあと、久々に京都府立植物園に行ってみた。薔薇が満開だった。

 

 

  比叡山を借景。

  牡丹やポピーも満開。

 

 

 

  

           

 

 

 

 


葵祭・路傍の儀 ② ~新緑の加茂街道にて

2025-05-17 | 京都のイベント

葵祭・路傍の儀 ② ~新緑の加茂街道にて

 

 葵祭は下鴨神社と上賀茂神社の例祭で、祭りの起源は約1400年前といわれ、京都最古の祭とされる。

 総勢約500名、馬36頭、牛4頭、牛車2基の行列は、先頭から最後尾まで約1kmに及び、平安朝の貴族そのままの優雅な姿で巡行する。

 また、葵祭の名の通り、行列を構成する牛車(ぎっしゃ)や勅使たちはアオイの葉で飾られる。

 下鴨神社の神事を終え、上賀茂神社に至る「加茂街道」の巡行を撮影した。新緑が映え、「葵祭」の名にふさわしく思えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 


葵祭・路頭の儀 ①~ 河原町通にて

2025-05-16 | 京都のイベント

葵祭・路頭の儀 ①~ 河原町通にて

 

 5月15日、祇園祭、時代祭と共に京都三大祭りのひとつ、葵祭が執り行われた。

 葵祭の見どころである路頭の儀(行列)は、平安装束姿でフタバアオイの葉を身につけた約500人の行列が京都御所から下鴨神社、上賀茂神社までの約8キロを練り歩くもので風雅な王朝絵巻が再現された。

 今回は午前中、河原町通、午後からは加茂街道にて、葵祭行列を撮影した。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

    葵祭のヒロインである斎王代は大学院生の山内彩さん。

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 一行は出町橋を渡って、下鴨神社に向かう。

 


ジャマイカあたりのステップで♪ コモンズBめぐり ~大阪関西万博 ⑪

2025-05-15 | 万博

ジャマイカあたりのステップで♪ コモンズBめぐり ~大阪関西万博 ⑪

 「コモンズ」とは、複数の国や地域が共同出展しているパビリオン群でA、B、C、D、Fの5つがある。

 出展しているのは小さな国や途上国など様々なお国事情の中、創意工夫して自国の魅力を発信しているところが多く、そこが面白いといわれている。

 殆ど、並ばずに済むのも嬉しい。コモンズBの様子。

 

 軽快なステップを踏むスタッフさん。

 レゲエ発祥の地、ジャマイカ・ブースではジャマイカのスーパースター、ボブ・マーレーや最速男ウサイン・ボルトの銅像が置かれていた。

 

 

  

 

 

 コモンズBはエチオピア、カーボベルデ、ガイアナ、ガンビア、コートジボアール、ザンビア、シエラレオネ、ジプチ、ジャマイカ、ジンバブエ、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ソマリア、タンザニア、チャド、中央アフリカ、ツバル、ドミニカ共和国、ナウル、ハイチ、パラグアイ、東ティモール、フィジー、ベナン、ミクロネシア、モーリタニア、レソトで構成されている。

 

 西アフリカのザンビア・ブース。

 

 

  

 ドミニカ・ブースではカーニバルの衣装が展示されている。

 左は悪魔、右のピンク色は豚をイメージしているそうだ。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 


“U.A.E.” Pav.のナツメヤシの柱 と 「アル・アイヤーラ」~大阪関西万博 ⑩

2025-05-13 | 万博

“U.A.E.” Pav.のナツメヤシの柱 と 「アル・アイヤーラ」~大阪関西万博 ⑩

 

   U.A.E. (United Arab Emirates=アラブ首長国連邦) パビリオン前で伝統舞踊「アル・アイヤーラ」が披露されていた。

  踊りながら奏でられる打楽器を囲むようにして、20人ほどの男性が「アサ」と呼ばれる長いつえを振りながら歌う。

  「歓迎」の意味を持つこの舞踊は現地では結婚式などのお祝いの席で踊ることが多いという。

 

 

 

 

 パビリオンの内部には、高さ最大16メートルという特産のナツメヤシを使った柱が90本立ち並び壮観である。

 テーマは「大地から天空へ」。

 外壁が総ガラスになっているため木々の林立が外から透けて見える。

 「ナツメヤシの廃棄物利用と日本の匠の木工技術を融合させることで、革新的な建築デザインを実現」しているとのこと。

 天井が高く窓も大きい館内は開放感があり、ナツメヤシの実ディーツなのか、乳香の甘い香りがほのかに漂い、実際、アブダビの街なかを訪れたような錯覚に陥る。

 UAEの伝統工芸から宇宙関連などの先端産業まで、パネルや映像などを使って展示されている。

    2021年にはドバイで万博が開催されている。

 

 

 

 

 

 

 

                                                   

   

 

 

   

 


 


「Dialogue Theater―いのちのあかし―」記憶の中の学び舎にて ~大阪関西万博 ⑨

2025-05-11 | 万博

「Dialogue Theater―いのちのあかし―」記憶の中の学び舎にて ~大阪関西万博 ⑨

 

 大屋根リングに囲まれた空間の真ん中あたりに突然、現れるのが「静けさの森」だ。

 森には小径が続き、お洒落なトイレや休憩スペースもあり、その一角だけは、ほっとする空気が満ちている。

 

 

 

 森を抜けると何だか懐かしい古びた建物が見えてくる。

 奇想天外なパビリオンばかり見てきたので、逆に、ここでは異彩を放っているようにも感じる。

 河瀬直美氏の「シグネチャーパビリオン」のひとつ、「Dialogue Theater―いのちのあかし―」である。

 

 

 建物は福知山や十津川にあった廃校になった学び舎で移築と改築を施されている。

 木造の校舎は私にとっても、記憶の中の産物であるので、懐かしかったのは、そのせいかもしれない。

 

 入場前に渡された黄色いカードには「365日の中で、あなたにとって、いちばん尊い日はいつですか?」と書かれていた。

 コンセプトは「毎日が、人類史上はじめての対話」で、今回はこのテーマに沿って、いきなり、ランダムに選ばれた来場者が、スクリーンを通して初対面の人と約10分間対話し、ほかの来場者はその様子を鑑賞する。

 一対一の対話を通してお互いの胸の内を打ち明けるという、実験的な展示だそうで、いったい、どんなことになるのだろう。

 

    ぎしぎし、軋む床も再現されていた。

 

 果たして、シアターで行われた対話は、臨場感あふれる素晴らしい内容だった。

 たまたま、来場した私たちの中から、ランダムに選ばれたという方はプロの役者さんかと思えるほど、感情豊かに自然に会話されていた。

 (私なら、あがって言葉も詰まるだろうに。)

 

 

 

 

 

 

 

      

   HPより

  どうして私たちは、わかりあえないと思ってしまうのだろう。
  どうして敵と味方に分かれてしまうのだろう。

「対話」を通じて、世界の至るところにある「分断」を明らかにし、解決を試みる実験場です。
 そのために、毎日異なるテーマを世界に問いかけます。                    (河瀬 直美)