本願寺伝導院と西本願寺、興正寺から泉涌寺・逍遥
仏具店が並ぶ西本願寺・門前町エリアにイスラム寺院のようなイギリスの建物のような奇想天外な建物があり、以前から気になっていた。
チャリで来たものだから、この機会にと建物の近くに行ってみた。
案内板に「本願寺伝道院」とあり、謂れが書かれていた。
生命保険会社の社屋として明治45年(1912)に建築され、銀行や診療所などを経て、現在は僧侶の教育施設の場になっている。
設計は東京帝国大学の教授・伊東忠太によるもので、赤レンガ造りで、インドのイスラム様式のドーム、イギリスの建物をイメージしたレンガ壁など、さまざまな建築様式を取り入れつつ、千鳥破風を石造りした日本建築の意匠も見られるという。
東西文化が融合した不思議な建物だと改めて思った。
浄土真宗本願寺派の本山「西本願寺」は272年(文永9)宗祖・親鸞聖人の末娘覚信尼が京都の東山大谷に建立した廟堂に始まり、第8代蓮如上人の尽力により大教団に発展した。
御影堂と阿弥陀堂、北能舞台、唐門など桃山文化を今に伝える国宝建造物を多数有している。
1994年(平成6)「古都京都の文化財」として、世界文化遺産に登録された。
「興正寺」は真宗興正派の本山で親鸞が草創したことが起こりで本願寺と歩調を合わせるように天正19年(1591)に西本願寺の南隣である現在地へ移った。
「正しき法を興し、さかえさす」との願いが込められ「興正寺」と称した。
三門脇の紅白の梅が美しかった。
東山区の泉涌寺は空海が庵を結んだことに由来する真言宗泉涌寺派の総本山。
ここまで来ると、まちなかを外れ一気に山中に来た気がする。
「降り参道」をおりた正面に見えるのが国の重要文化財「仏殿」で、泉涌寺の本堂でもあり、須弥壇には運慶作の阿弥陀・釈迦・弥勒の三尊仏が安置されている。
3月中旬になると、長さ約16m、幅約8mと日本最大の巨大な「涅槃図」が公開される。
(泉涌寺HPより)
泉涌寺の名の由来となった清泉が地下から湧いた場所で、清少納言の歌碑があった。