ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

「平野郷菓 梅月堂」 ~平野のうまいもん探訪シリーズ

2013-11-29 | 平野うまいもん
  「平野郷菓 梅月堂」 ~平野のうまいもん探訪シリーズ
              

 平野本町の「平野郷菓 梅月堂」さんは、旧奈良街道で営業していた老舗「太子堂」の分家として明治42年に創業した老舗の和菓子屋さん。
 (上写真、店主の前田秀彦さん)

              

 「平野郷菓」と銘打たれているように、わが町平野への熱い思いを込めて和菓子を創られている。
 環濠都市・自由都市として独自の文化・習慣をもち、また、近世には海外貿易や綿の集散地として繁栄していた歴史ある平野郷を“御菓子を通じて伝えたい”と考えておられる。

 まずは、この、どら焼きをご覧ください。

              

              

              
              

 ドラエもん、ならずとも、すぐにでも食べたくなる“どら焼き”は「平どら」とネーミングされている。
 「北海道産十勝小豆の風味ある粒あんを国産小麦粉と黄身の味が濃い美食卵を使用したふっくら焼き上げた生地でサンドしました。」
 毎朝、焼きたてで、当日のみの販売だというから、「作りたてへのこだわり」も半端ではない。
 できたてをその場で、いただいた。
 どれほど、おいしかったかは言葉で表現できない。

 もちろん、自家製餡へのこだわりも格別である。
 棒きんつば=「北海十勝小豆を柔らかく煮て、糖蜜に浸し、あずきを潰さないように丁寧に寒天でとじました。」  

              
 
 餡は和菓子の半分以上を構成するもので、おいしい和菓子の基になるものだから、「菓子づくりは餡炊きにはじまり、餡炊きに終わる」という。
 前田さんは「昔ながらの鉄製の羽釜で餡炊きをしています。 羽釜で炊いたあんこは色もさながら小豆本来の風味のあるまろやかなあんこに仕上がります。 北海道産の十勝小豆や大納言、白小豆、白いんげん豆を使ってひとつひとつのお菓子に合わせた餡を炊いております。」と語る。

 おこがましいが、私だって、「あずき煮えた」を名のっているくらいだから、あんこには、ちと、うるさい。
 だからこそ、前田さんの餡へのこだわりには共感するのだ。
 店内のお菓子をぐるっと拝見する。

              

              

              

              

 やっぱり、目に付くのは「平野郷」をイメージしたネーミングの和菓子の数々である。
 
 名物 “平野酒饅頭”は「梅月堂」さんの看板商品。

 「秀吉公が醍醐の花見で愛でたと云う平野酒(平野の“黄金水”と平野産の新米で醸造された地酒)を山芋の生地に練り込み、昔ながらの鉄製の羽釜であっさり炊き上げた北海小豆のこしあんを包んで蒸し上げました。こだわりのこしあんのまろやかな風味とほのかな酒のかおりがおいしい平野郷の名物でございます。」
               
               

 その他、杭全神社の伝説、「笈掛(おいかけ)の松」や平野弁の「へっついさん」(かまど)、綿の集散地、平野をイメージした「わたのさと」に「ひらろーる」など、平野ブランドが店内に溢れている。

               

               

               

                

 また、「梅月堂」店内を、現在、40館ある「平野町ぐるみ博物館」のひとつ、「和菓子づくり体験館」として開館し、平野郷の観光にも一役、買っている。
 生菓子や干菓子の木型、焼印など、お菓子作りに欠かせない道具もズラリと展示している。
 ⇒「季節の和菓子作り体験

               



               
 前田さんの平野郷へのこだわりは、お菓子だけに留まらない。
 今春には、杭全神社の伝統神事「御田植神事」にも、地方役で出演されている。

  ⇒「御田植神事      



 ←(“平野のうまいもんシリーズ”は左記カテゴリーの「平野グルメ」をクリックしてください。)

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高台寺・紅葉ライトアップ ~紅葉めぐり 9

2013-11-28 | 花めぐり・紅葉~11・12月

高台寺・紅葉ライトアップ ~紅葉めぐり 9

             

 
 高台寺は、豊臣秀吉の没後、正室のねねが秀吉の菩提を弔うために開創した寺で、当時は荘厳を極めたという。
 残念ながら、たび重なる火災で多くの建物を焼失しているそうだが、今も秀吉とねねを祀る霊屋や伏見城から移築した利休の茶室、秀吉の好んだ観月台などが残っている。
 その桃山時代の華麗な面影の中に、ねねの思いが感じられて感慨深い。

              

              

 ライトアップの始まる紅葉シーズンになると周辺道路は大渋滞の修羅場と化し、辿り着くまで至難の技であるが、一目、紅葉ライトアップを見た瞬間、その美しさに言葉を失い、「苦労して、来た甲斐があった」と思う。

             

             

             

             

             

             

 竹林のライトアップも幽玄の美を映して、これもまた、趣きがある。

             

             

             

             

              

 ねねが、亡くなるまで住んだという「圓徳院」が、高台寺のすぐ下にある。
 ここには、秀吉との思い出深い伏見城の化粧御殿と、その前庭を移築して住んだのだという。
 高台寺に通じる小石が散りばめられた小さな道は、「ねねの小径」と呼ばれ、400年前の情景が甦るようである。


             


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「平野郷菓 梅月堂」 ~“季節の和菓子作り体験”

2013-11-25 | 平野・町ぐるみ博物館
  「平野郷菓 梅月堂」 ~“季節の和菓子作り体験”

 大阪市平野区平野本町の「平野郷菓 梅月堂」さんでは毎月第4日曜日、13時から14時に“季節の和菓子作り体験”を梅月堂西店、菓子工房にて開催されている。
 会費は材料費込み、自ら作った和菓子のお土産付きで1000円である。
 講師は梅月堂店主、前田秀彦さん。
 さあ、どんな和菓子ができるかな!?

              

 最初のお題はこれ。 練り生地とこし餡で、サザンカの花びらを作る。

              

 まず、ピンクの生地を丸め、伸ばし、その上に白い小さめの生地をなじませる。

              

 その後、丸めた、こし餡を包み込むように・・・

              

 簡単そうで、これが、なかなか、大変!

              

              

              

 不慣れな手つきに前田講師も不安になってきた様子!?

              

 自ら、手ほどき。

              

 黄色い生地でメシベを表現。

              

 おっと~!それらしく、なってきた。

              

 手前の2個は私作。う~ん、花びらには見えない!!

              

 「おいしそう!!」と快心の笑顔の彼女。
 この直後に悲劇が・・・。
 せっかくの力作を床に落としてしまうのだ。
 その後、その和菓子をどうしたのか知るよしもないが・・・。

              

 次のお題はこれ。紅葉した落ち葉を表現する。

               

 丸めた生地を葉っぱの形にして、葉脈の木型に押しこむ。

              

 そして、それで、俵状にした、こし餡を包めば、出来上がり!
 さすが、師匠。これはアートですね!

              
 
 「木型に押し込むっ!」と・・・。

              

 「じぇ!じぇ!手の平から剥がれなくなった!!」

              

 でも、何とか、サマになってきたよう。

              

 仕上げは粗砂糖をまぶして、霜を表現する。

              

 不細工ながら、お土産ができました。

              

 お疲れ様です。ありがとうございました。


              

“季節の和菓子作り体験”は定員5名。早目の予約が必要です。
 ⇒「梅月堂 ホームページ

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奈良公園の“鹿”検定 2 ~ Q & A

2013-11-24 | 奈良の旅
奈良公園の“鹿”検定 2 ~Q & A

A

 皆さん、如何でしたか?
  ちょっと、難問でしたね。
  鹿ソムリエへの道は厳しかったかもしれません。
  では、解答です。

               
 
 1.奈良公園の鹿の生息数は何頭か?(100頭単位で)

 A.ここ数年、1200頭と云われてきたが、2013年7月で、公園内で1094頭、鹿苑内で299頭で合計1393頭と発表された。
 鹿苑を除けば、1100頭が正解。
 「奈良の鹿愛護会」が弱った鹿や出産する鹿を保護しているのが鹿苑。
 まあ、鹿苑も奈良公園の内だから、1400頭までOKとしましょうか。

 2.そのうち、雄の数は?

 A.公園内では、雌736頭、雄210頭、小鹿148頭(雄雌不明)。
 正確には確認できていませんが、250頭前後といわれている。
 鹿苑を入れると250~300頭までOKとします。    
 個体では圧倒的に雌が長生き。
 なわばり争いで矢面に立つなど、人と同じで雄は悲しい。

 3.平均寿命は?

 A.環境によって、差があるという。
 野生ジカの寿命は、オスは6歳前後、メスは8歳前後という報告もある。
 ちなみに、奈良公園のシカには20歳以上のものもいるという。
 雄は12~16年、雌は20~25年といわれている。
 これも諸説あるので、6~25歳で正解ということにしておきます。

 4.鹿の糞は誰が掃除するのか?

 A.公園事務所では「糞は掃除していません」とのこと。
 日本には約150種のフン虫がいるが、うち約50種が奈良公園で確認されている。
 どうやら、フン虫(コガネムシ)などのおかげのようである。

 
 5.奈良公園では鹿が食べないため、増えてしまった植物がある。それは何?

 A.それは「アセビ」。
 アセビとは、ツツジ科の低木で本州、四国、九州の山地に自生する常緑樹。
 漢字では馬酔木。
 馬が葉を食べれば毒に当たり、酔うが如くにふらつくようになる木という所からついた名前であるとされる。
 多くの草食哺乳類は食べるのを避け、食べ残される。

              
 
 6.奈良では運転中、誤って、鹿を轢いたら、罪になる?

 A.鹿が飛び出して避けられないとか、過失による交通事故、接触事故等は、罪に問われない、罰金もないということだ。
 が、国の天然記念物なので、故意に傷つけたり、悪意が有った場合には、罰せられる。
 『文化財保護法違反』になり、5年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金となる。
 毎年、100頭前後が交通事故で死ぬという。
 罪に問われないからといって、公園内の運転も慎重に!

 余談だが、江戸時代には鹿を殺め、死罪になった子どもがいたという。
 「奈良の寝倒れ」という言葉があり、店前で鹿が死んでいると、鹿殺しの嫌疑がかけられる恐れがあり、こっそり隣の店の前に動かし、次々みんなそうやって自分の店の前から隣へと動かしていき、最後に寝坊で有名な男の店前に置かれた。
 その結果、その寝坊の男性は死罪となり、それ以来、奈良の商家はどこも朝が早いという。

 
 7.奈良公園の鹿はいつから、ここにいるのか?

 A.鹿は春日大社の神使であり、春日大社創建の際、茨城県にある鹿島神宮の祭神・武甕槌命が神鹿に乗ってやってきたと伝えられる。
 春日大社の創建は768年なので、奈良時代が正解。
 

 8.以前、深夜の奈良公園では、鹿が公衆便所に並んでいたという。何故か?

 A.トイレット・ペーパーを食べるため。
 入口がせまいので並んでいるように見えたのだろう。
 今は入り口に格子扉を付けたので、鹿は入れなくなった。

 9. 奈良公園の鹿は鹿せんべい欲しさにお辞儀をするというが、それは何故か?

 A.これは一番の難問かも。
 お辞儀をした鹿は観光客から鹿せんべいを貰える。
 貰っているうちにお辞儀すると貰えるということを鹿が学習したとしか言いようがない。
 よく観察すると、グループによってはお辞儀をしない鹿もいるようだ。
 昔、貴族が参詣する際、神の使いである鹿にお辞儀をしたといい、それを鹿が真似をして、代々、受け継がれているなんて言う人がいるが、これはあまりに嘘っぽい。
 本当のところは鹿に聞いてみるシカない!
 
 
 10.貪欲な食欲の鹿なのに、公園の鹿せんべい売りの鹿せんべいを食べないのは何故か?

 A.お店の鹿せんべいを食べようとして、売店のおばちゃんにひどく怒られたようである。
 やっぱり、学習しているようだ。
 「鹿せんべい、持ってないよ」と両手のひらを返して見せたら、去って行く。
 また、信号を見て、道路を横断する鹿までいるので、彼等は我々が想像する以上に頭がいいのかもしれない。

               

 7問以上、正解で「奈良公園の“鹿”ソムリエ」なんて言いましたが、もちろん、冗談です。
 皆さん、結果は如何でしたか?


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奈良公園の“鹿”検定 ~紅葉めぐり 7

2013-11-23 | 奈良の旅
 奈良公園の“鹿”検定 ~紅葉めぐり 7

              

 奈良公園の鹿はれっきとした野生のシカで、天然記念物である。
 奈良というと、鹿のイメージが強すぎて、近畿圏外の人の中には、「奈良には鹿がいたる所にいる」とマジで思い込んでいる人がいて、閉口したことがある。
 鹿がいるのは、奈良公園とその周辺だけであるので念のため。
 まあ、たまに遠くに遠征する輩もいるらしいが・・・。
 もっとも、吉野などの山岳地帯には本当の意味での野生のニホンジカが棲息している。

              

 では、表題の“鹿”検定を実施します。
 10問中、7問以上正解で、奈良公園“鹿”ソムリエの称号を授与します。
 えっ!?いらないって!!
 そんなこと言わないで、まず、初級編。

 1.奈良公園の鹿の生息数は何頭か?(100頭単位で)
 2.そのうち、雄の数は?
 3.平均寿命は?

              

              

              

 続いて、中級編。

 4.鹿の糞は誰が掃除するのか?
 5.奈良公園では鹿が食べないため、増えてしまった植物がある。それは何?
 6.奈良では運転中、誤って、鹿を轢いたら、罪になる?
 7.奈良公園の鹿はいつから、ここにいるのか?

              

              

 上級編は文章記述式です。

 8.以前、深夜の奈良公園では、鹿が公衆便所に並んでいたという。何故か?
 9. 奈良公園の鹿は鹿せんべい欲しさにお辞儀をするというが、それは何故か?
 10.貪欲な食欲の鹿なのに、公園の鹿せんべい売りの鹿せんべいを食べないのは何故か?

              

              

              

 解答は次回で! 


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平野区役所ホームページ「広報サポーターからの情報コーナー」

2013-11-22 | 平野ギャラリー
平野区役所ホームページ「広報サポーターからの情報コーナー」

 「平野郷を着物で歩こう!」が掲載されています。
 ぜひ、ご覧ください。(クリックしてください)

 第2回平野郷を着物で歩こう!

 絵葉書CB

 第1回平野郷を着物で歩こう!

天川村逍遥 ~紅葉めぐり 4

2013-11-19 | 奈良の旅
  天川村逍遥 ~紅葉めぐり 4

             

 霊峰「大峰山」の麓に広がる天川村は幾度となく訪れた地。
 そして、また再び、戻りたくなる不思議なパワーを感じさせる地。
 みたらい渓谷の後は、天河神社(天河大辨財天社)に向かう。
 日本三大弁財天の筆頭であり、大峰本宮とされる古社。
 芸能の神様としても有名。

             

             

             

 次に洞川(どろがわ)に向かう。
 修験道(大峰信仰)と登山基地でもある、洞川は昔懐かしい温泉街が連なっている。
 また、“ごろごろ水”という名水が湧き出る地でもある。
 大峰山の山上ヶ岳登山口には「女人結界」が現存したりする。

             

             

 龍泉寺は、今から1300年前、大峰山の開祖、役の行者によって、草創された名刹。
 全国根本道場でもある。

             

             

 『日本霊異記』では、役の行者(役小角)は、「孔雀王の呪法を修持し不思議な威力を得て現に仙人となりて天に飛ぶ縁」と記されている。
 また、鬼神を自在に操ったとか、伊豆島に流されたが、昼だけ伊豆におり、夜には富士山に行って修行したとある。
 まさに古代日本のスーパーマンである。

             

 洞川は役の行者の高弟“後鬼”の子孫の里とも云われている。

             

 龍泉寺の紅葉も今、盛りであった。

             

             

             

 帰り道、不思議な光景に遭遇した。
 ススキと紅葉のコラボである。
 


             

             

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デジブック 『昭和プロレスの残像』

2013-11-18 | 日記
デジブック 『昭和プロレスの残像』



              

  京都市左京区にある「プロレス美術館」は昭和プロレスの愛好家、湯沢さんが自宅の一室に作られている非営利の美術館だ。
マニア垂涎の貴重なレア物が、ワンサと展示されている。
昭和プロレス者なら、湯沢さんと会話を楽しみながら、何時間いても飽きない。
昨年、訪れた際のコレクションのほんの一部をデジブックにまとめてみました。

 先日、久し振りに湯沢さんと電話でお話させていただいた。
 また、再訪したい「プロレス美術館」である。


 ホームページはこちら⇒「プロレス美術館」

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平城京天平祭・秋 2 ~石見神楽

2013-11-14 | 催事・イベント
  平城京天平祭・秋 2 ~石見神楽

              

 島根県浜田市の伝統芸能「石見神楽(いわみかぐら)」。
 主な演目のひとつである、「大蛇(おろち)」が平城京天平祭、第一次大極殿前で上演された。

              


 悪業のため高天原を追われた須佐之男命(すさのおのみこと)が出雲の国・斐川にさしかかると、老夫婦が嘆き悲しんでいた。
 訳を尋ねると、夫婦には八人の娘がいたが、八岐大蛇(やまたのおろち)が毎年あらわれて、七年に七人の娘をとられ、最後の一人も取られる運命にあるという。
 命は、八岐大蛇退治を約束し、毒酒を作らせ、これを八岐大蛇が飲んで酔った所を退治した。
 この時、八岐大蛇の尾から出た剣は、天の村雲の剣(のちの草薙の剣)として天照皇大神に献上され、三種の神器の一つとして熱田神宮に祀られている。
 須佐之男命は助けた娘、奇稲田姫と結婚した。


              

              

 毒酒を用意して、しばらく待っていると、八岐大蛇が現れた。
 頭と尾が八つあって、眼は酸漿(ほおずき)の様に真っ赤にで、背中には松や柏が生えていて、八つの山八つの谷に広がっていた。
 八岐大蛇は、酒を見つけると八つの樽にそれぞれの頭を入れて飲んだ。大蛇は酒を飲みほすと酔って眠ってしまった。(日本書紀・要約)


              

              

              

              

              

               

 この時を待っていた素戔鳴尊は、腰に下げていた十握の剣(とつかのつるぎ)で八岐大蛇を切り刻んだ。
 その際、尾を斬るときに剣の先が少し欠けた。そこでその尾を割いてみると、中から一つの剣が出て来た。これが天の村雲の剣、後に草薙の剣(くさなぎのつるぎ)といわれる物である。
 素戔鳴尊は「なんとすばらしい剣だ。これは私のような者が持つ物ではない。」と、その剣を、天つ神(あまつかみ)に献上した。  
(日本書紀・要約) 


               

              

 素戔鳴尊、危うし!観客は固唾を飲む。

              

              

 ピンチを乗り越え、果敢に挑む素戔鳴尊。

              

              

               

              

 
 その後、素戔鳴尊は奇稲田姫と結婚するのに良い土地をさがして、出雲の須賀(すが)に来たときに言った。
 「この土地はなんとすばらしい地だ。私の心がこんなに清々(すがすが)しい」と、この地で結婚することに決め、そこに宮を建て、素戔鳴尊と奇稲田姫は夫婦の交わりをした。
 身籠もった奇稲田姫は大己貴神(おおあなむちのかみ)〔大国主〕を産んだ。
                              (日本書紀・要約)
            

              

 今回、初めて、石見神楽を鑑賞したが、とにかく、凄い迫力だった。
 しかも、無料で最前列での鑑賞。ちょっと、得した気分になった。


   

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平城京天平祭・秋 1 ~甦る古都の秋まつり

2013-11-13 | 奈良の旅
  平城京天平祭・秋 1 ~甦る古都の秋まつり

              

 平城宮跡で、「平城京天平祭・秋」が開催されていた。
 エントランスとなる、朱雀門周辺は菊薫る佇まいで彩られていた。

              

              

 この日は第一次大極殿前で「曽爾の獅子舞」、「十津川の大踊り」、「石見神楽」が見られるとあって、大勢の方がいらしていた。

 久し振りの「せんとくん」。
 秋バージョンだそうで、モミジを頭に飾り・・・。 これもなかなか、異様だ。

              

 いよいよ、「曽爾の獅子舞」が始まった。
 曽爾村の門僕(かどふさ)神社の秋祭りで奉納される300年近くの歴史ある伝統芸能。
 毎年、行こう行こうと思っているが、未だに行けずじまいのままだった。
 平城京でお目にかかるとは思わなかった。

              

              

              

              

              

 続いて、「十津川の大踊り」。
 室町時代に流行した風流踊りの流れを組む盆踊り。

              

 東院庭園では、「甦る古都の宴」と題して、古代衣装のファッションショーが催されていた。

              

              

              

              

 平城京を警護する「衛士隊の再現」。

               

               

               

 盛りだくさんな「平城京天平祭・秋」は次回につづく。


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四天王寺ワッソ 2 ~国際交流のエントランス

2013-11-09 | 催事・イベント
  四天王寺ワッソ 2 ~国際交流のエントランス

              

 飛鳥時代、大阪平野の大部分は河内湖という湖で、難波宮のある上町台地が半島のように大阪湾と河内湖を仕切っていた。
 大陸や朝鮮半島からの使節団が首都の飛鳥を目指すとき、最初に立ち寄るのが、この地であった。 
 それゆえ、この地が古代の国際交流のエントランスとなったのは当然であった。



 ワッソは聖徳太子の時代から、大化の改新へ。
 高句麗から新羅、そして、高麗へ。
 隋から唐へと古代日本の国際交流は目まぐるしく変遷していく。


              

              

              

              

              

              

              

              

              

              

              

              

              

              

               

              

 この地に根付いた渡来人のエキゾチックな文化の存在に改めて、気づかされたワッソ巡行であった。

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四天王寺ワッソ 1 ~“なにわの宮”にて

2013-11-08 | 催事・イベント
  四天王寺ワッソ 1 ~“なにわの宮”にて

              

 古代の国際交流を再現する祭り、「四天王寺ワッソ」が11月4日、大阪城の横に位置する“難波宮跡”で開催された。
 難波宮とは大阪市中央区法円坂の地に広がる遺跡を公園として整備した場所。
 「大化改新」後に造営が始められた「難波長柄豊碕宮」跡で、聖武天皇が神亀3年(726年)から造営を行った「難波宮」跡と考えられている。
 敷地内には、難波宮の大極殿の基壇を復元した石造りの壇がある。隣接する歴史博物館では発掘された遺跡を展示している。  

              

 「ワッソ」とは韓国語で「来た」という意味だそうだ。
 「わっしょい」との関連には諸説ある。
 女の子たちが古代楽器を奏でながら、「ワッソ、ワッソ」と叫ぶ様はお祭りムードいっぱいである。
 プレステージで披露された韓国の伝統舞踊“サムルノリ”。

              

              

              

              

              

 オープニングは浜村淳さん、妹尾和夫さんらによる、ミニ歴史劇。
 浜村さんが黒雲湧き上がる空を見ながら、「雨が降ろうが、槍が降ろうが、ワッソは続けます。」と言った途端、土砂降りの大雨になった。
 1時間以上、中断し、雨も小降りになって、やっと、再開するというハプニング。
 天にケンカを売らないでもらいたい。

              

 ようやく、パレードが始まった。
 まずは「神話の時代」から。武内宿禰(たけのうちすくね)やタジマモリ、あかる姫などが登場した。

              

              

 古墳時代、へと続き、仁徳天皇、百済の聖明王、司馬達止が登場。
 その中で、ちょっと、地味な存在だが、「鞍作多須奈(くらつくりのたすな)」という一団が。
 平野から、加美南部の皆さんの出場である。

              

              

 加美南部の「鞍作」の語源ともなった、鞍作多須奈(くらつくりの-たすな)は6世紀後半の仏師で司馬達等(たっと)の子。
 飛鳥大仏や法隆寺金堂釈迦三尊像の作者として、あまりに有名な“鞍作鳥”の父。

              

 ワッソは飛鳥時代へと続く。


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天平行列・東大寺参詣 2 ~奈良公園から大仏殿

2013-11-07 | 催事・イベント
   天平行列・東大寺参詣 2 ~奈良公園から大仏殿

              

 光り輝くように美しい光明皇后。
 天平行列一行は春日大社参道から、左に折れ、紅葉の始まった奈良公園を横切るようにして、東大寺を目指す。

              

              

              

               

              

 一行はようやく、南大門に到着。

              

              

              

 中門と奥の大仏殿が見えてくる。

              

 厳かな行列に物ともせず、鹿せんべいをねだる鹿くん。たくましいぃ!

              

               

 中門前で、「布作面(ふさくめん)伎楽奉納」。
 布作面とは伎楽面を布で表わしている。
 人の顔を麻布に墨描きしたもので、現在、正倉院には32枚分が残っている。

              

               

 そして、いよいよ、大仏殿参拝。
 いかにイベントとはいえ、聖武天皇と光明皇后が揃って、大仏殿に参拝するとなると、感慨深いものがある。

              

 参拝を終え、ほっとしたような皆さん。お疲れ様でした。

              

              

 大仏さんの前では、いつもの光景が繰り返されていた。


              


(公式ホームページより)
  


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天平行列・東大寺参詣 1 ~JR奈良駅前から春日大社参道

2013-11-05 | 催事・イベント
  天平行列・東大寺参詣 1 ~JR奈良駅前から春日大社参道

             

 5月の平城京天平祭で開催している「平城京天平行列」。
 その天平行列が11月3日、JR奈良駅前から三条通り、春日大社参道、東大寺までの初となる、「東大寺参詣」を行った。
 東大寺を建立した聖武天皇と天皇を支えた光明皇后と従者の貴族の華やかな一団が厳かに秋の東大寺を訪れた。

 13時、JR奈良駅前を出発する、一行。

             

 聖武天皇を先頭に三条通りを往く。

             

             

             

             

 中盤には、光明皇后。まさに雅である。

             

             

 このお二方は今年度のミス奈良である。
 奈良在住の現役の大学生。

             

 着付けスタッフの気配り、目配りも大変そう。

             

 一行は春日大社の「一の鳥居」に到着。そのまま、春日大社参道を往く。

             

             

 鹿もビックリ仰天の様子。

             

             

 光明皇后に扮するのは松竹芸能の藤原宏美さん。

             

             

             

 ミス奈良の同志社大2年、辻村奈都子さん。


             

             


              つづく

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「平野区民いけばな展」と「平野くすのき市」

2013-11-03 | 平野のイベント
   「平野区民いけばな展」と「平野くすのき市」

              

 10月27日は“着物で歩こう!”ばかりじゃ、ありません。
 平野では、イベントが目白押し。
 そのひとつが平野区民ホールで開催された、「平野区民いけばな展」。

              

 華道あり、フラワーデザインあり、ブリザードフラワーあり、フラワーアレンジメントありと想像以上に華やかな会場だった。

              

              

              

              

 各地域の皆さんも、一丸となって、頑張っておられた。

              

              

 お茶席にも、おじゃまして、おいしいお茶と梅月堂の和菓子まで、いただいた。

              

 さて、大念佛寺では、恒例の「平野くすのき市」というフリーマーケットが開催されていた。

              

 平野くすのき市は町の人々のふれあい、交流と地元の賑わいづくり、物のリユース、 リサイクルを願って催されるイベント。
 すべてボランティアスタッフで運営されている。

              

 NPO法人Klalaさんも出店されていた。

              

 今年は11月24日(日)にも、同所で開催される。
 参加要項は以下の通り。

 •出店はアマチュアの方に限ります
 •出店は無料です
 •車での出店及び搬入はできません
 •出店数増加にともなう駐車、事故等の防止のため「手持ち搬入の出店」のみにさせていただきます。車の境内への乗り入れはできません。
 •飲食物を売ることはできません。
 •当日不明瞭な天候の場合は、現地で開催か中止かの判断をします。出店者の方はご来場ください。
 < 申込み方法 >
 ・往復ハガキに住所、氏名(ふりがな)、電話番号(都合のいい時間帯)、主な出店物を記入のうえ送付してください。

•締切日:11月11日(月曜日)
•返信用ハガキの宛先欄に、申込者の住所、氏名をご記入ください。裏面は白紙のままで送付してください。
•申込み結果は、開催日の10日前頃に送付します

【あて先】

 〒547-0044 平野区平野本町3-12-2 「長尾方」

 電話:06-6791-0513  Eメール:yukio_nagao48@yahoo.co.jp


 代表の長尾さん(下写真)からの伝言でした。

             

 金木犀の薫りがする、秋たけなわの一日でした。



             

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