天神祭 ~再び、源八橋にて
「天神祭」というと、あの灼熱地獄のような雑踏の記憶が、まだ、何処かに残っていた。
(のべ125万人の人出と云われている。)
その夜が本宮であることは知っていたが、「あんな悪夢はもう結構だ」と、仕事が終われば、いそいそと帰るつもりでいた。
ところが、足が勝手に祭りの方角に向かうではないか。
おまけに鞄には、カメラまで入っていたりする。
結局、気がつけば、桜の宮の源八橋、いつもの場所に立っていた。
名残惜しそうだった、青い空が夜の帳に包まれていく。
祭りは最高潮に。
いよいよ、奉納花火の始まりだ。
最後の打ち上げ花火が終わったのは、午後9時前。
橋や大川両岸を埋めつくしていた群衆は一斉に最寄りの駅を目指して、動き始めた。
桜の宮駅への道は既に警官隊により、封鎖されていた。
途方に暮れて、また、源八橋に戻り、対岸まで渡り、結局、群衆に押し流されるように、汗まみれになって扇町まで歩く羽目に。
もう二度と行くまいと誓う私であった。
が、また、その日になると、足が勝手に私をあの場所に運ぶのかもしれない。
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