彼岸花の咲く頃 ~葛城古道
夏が終わり、朝晩の気温に寒ささえ感じられるようになる頃、あちらこちらで彼岸花が咲き乱れる。
この花、読んで字の如く、彼岸前後に開花するからこの名がある。
別名、曼珠沙華(マンジュシャゲ)ともいう。
サンスクリット語で「天上の花」。
その気高いまでの赤さは畏怖さえ感じてしまう。
有毒植物であることを本能が告げているのかもしれない。
葛城古道の一言主神社へと続く参道。
天上界が近いのでは想わせるほど、この辺りの彼岸花は群生して、真っ赤に咲き乱れている。
稲とのコラボ風景は、まさに日本の原風景、郷愁さえ感じる。
それは、稲作には不可欠な植物であったということをDNAが記憶しているのだろう。
九品寺あたりの彼岸花も凄い。
何年か前までは、真っ赤な海のような彼岸花畑であった。
年々、その数が減っているのは寂しいが、毎年、訪れずにはいられないスポットである。
背後には大和三山が控えている。
凛として、青天上を突きあげる彼岸花。
彼岸花が燃え立つように咲くのは一瞬のこと。
やがて、季節は次のステージへと変化していく。
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