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ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

セントラル・アメリカの躍動 パナマ / ホンジュラス / グアテマラ ~大阪関西万博 ㊻

2025-07-02 | 万博

セントラル・アメリカの躍動 パナマ / ホンジュラス /グアテマラ ~大阪関西万博 ㊻

 

 <パナマ>

 パナマは、中南米と北米をパナマ運河が結ぶ地理的な要所に位置する国で万博ではコモンズCにブースがある。

   熱帯雨林に覆われた自然豊かな山々、エメラルドグリーンの海が広がるビーチ、そしてコロニアル建築の歴史ある町並みが残されている。

 

 

  

  

 首都パナマシティにはパナマ運河の観覧スポットがあり、巨大な船の通行を間近で見ることができるそうだ。

 さらに、パナマには先住民のコミュニティがいくつかあり、彼らの文化や伝統を体験することができる。

 

    <ホンジュラス>

 ホンジュラスはカリブ海に面する中央アメリカの国で、コパンのマヤ遺跡とリオ・プラタノ生物圏保護区という2つの世界遺産を擁している。

 低地には熱帯雨林が広がり、内陸部の高原は常春の過ごしやすい気候だというが、ハリケーンなどの自然災害が頻発していたり、治安の悪化も懸念されている。

 コーヒーとバナナが世界有数の生産量を誇る。

 万博ではコモンズDにブースがある。

  

               

<グアテマラ>

  かつてマヤ文明が栄えたこの地には壮大な遺跡が点在し、今もその姿を残している。

 文化と伝統が息づく町々では、カラフルな衣装に身を包んだ人々が暮らし、独特の雰囲気を醸し出している。

 また、標高の高い火山や緑豊かなジャングル、澄んだ湖などの自然も豊か。さらに、グアテマラはコーヒーの産地としても有名。

  

  

   

  

    

 

 

 

 


ベトナム Pav. の後編 「水上人形劇と伝統楽器のライブ」 ~大阪関西万博 ㊺

2025-07-01 | 万博

ベトナム Pav. の後編 「水上人形劇と伝統楽器のライブ」 ~大阪関西万博 ㊺

 

 ベトナム・パビリオンでは1000年の歴史があるとされる水上人形劇が上演されていた。

 素朴で微笑ましい人形劇にベトナムの歴史や生活を垣間見た気がした。

 

  

  

   

 

   

 

 水上劇のあとはバンドによる音楽ライブがあって、とても、良かった。

 竹や水牛の皮などを使った伝統的な楽器による演奏だそう。

 

  

   

 

 

 

   

          

 

 

 

 


ベトナム Pav. の前編 「アオザイ美人とXin chào(シンチャオ)」 ~大阪関西万博 ㊹

2025-06-30 | 万博

ベトナム Pav. の前編 「アオザイ美人とXin chào(シンチャオ)」 ~大阪関西万博 ㊹

 

 ベトナム・パビリオンは工事の遅れから4月30日の開館となったが、この日は泥沼状態だったベトナム戦争が49年前に終結した記念すべき日でもあった。

 エントランスではベトナム語で「こんにちは」=Xin chào(シンチャオ)とアオザイ美人のアテンダントさんに迎えられる。

 

 ベトナムは19世紀に統一王朝が生まれるまでは北部・中部・南部で違う歴史、文化を持っていた。

 1887年にフランスの植民地となり、20世紀に2つのインドシナ戦争を経験し、勝利をおさめ1976年に独立国家として歩み始めた。

 近年は経済成長も著しい一方で、貧富の差の拡大や環境破壊などの課題も出てきているという。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 ベトナム最後の王朝は、グエン朝(阮朝、Nhà Nguyễn)で1945年にバオダイ帝が退位するまで続いたが、フランスによる植民地化や第二次世界大戦後の革命で終焉を迎える。

 グエン朝の都フエには、王宮や皇帝の墓など、多くの歴史的建造物が残されており、世界遺産にも登録されている。
 
 
 
 
 
 
 
 ベトナム独自の絹絵の創始者、グエン・ファン・チャンの映像が流れていた。
 
 ベトナムの農村の人々の日常を穏やかな色調で描き、詩情あふれる作風が特徴であり、とても好きになった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 「彼は静けさと憧れ、そして、思い出を描いた。

 絵画とは言葉のいらない、ささやきである。」

 

 ベトナム近代美術では有名なレ・フォーの絵と作品も展示されていた。

 

 

 

 


サウジアラビア Pav. の 後編「迷宮ラビリンスとスーク(市場)」 ~大阪関西万博 ㊸

2025-06-29 | 万博

サウジアラビア Pav. の 後編「迷宮ラビリンスとスーク(市場)」 ~大阪関西万博 ㊸

 パビリオン内には7つの部屋とギャラリーがあり、サウジアラビアの歴史や海、最新の都市計画、スポーツなどを紹介する展示がある。

 また、ギフトショップ「サウジ・スーク」や屋上のレストラン「Irth」では、本場の料理が味わえる。

  

  

        現代アーティストの一人であるマナル・アルドワヤン氏

  

  

       

  

  

  

  

  

  

  

  

  

   

  

  

  


サウジアラビア Pav. の 「迷宮ラビリンスとスーク(市場)」前編 ~大阪関西万博 ㊷

2025-06-28 | 万博

サウジアラビア Pav. の 「迷宮ラビリンスとスーク(市場)」前編 ~大阪関西万博 ㊷

  

  石造り風の建物群がひしめき合うように建ち、迷宮ラビリンスのように入り組んだ路地とスーク(市場)がエキゾチックな雰囲気を醸し出している。

  サウジアラビア・パビリオンは大阪関西万博の中でも、その独特の存在感も相まって屈指の人気パビリオンである。

   

 トーブやアバーヤなどの民族衣装が建物群と実によくマッチしており、異国を旅しているような気分になる。

  

  

   

       

      入り口付近の「前庭」では、レモンなどのかんきつ農園や椰子の木など自然景観を再現している。

  

   

    

   

  サウジコーヒーの焙煎を実演していた。

  

  

  

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


トルクメニスタン Pav. の「不思議の国の “お馬さま” と “お犬さま” 」 ~大阪関西万博 ㊶

2025-06-27 | 万博

トルクメニスタン Pav. の「不思議の国の “お馬さま” と “お犬さま” 」 ~大阪関西万博 ㊶

 

 

 トルクメニスタンは、中央アジア南西部に位置する共和制の国であるが、厳しい大統領崇拝や情報統制がとられている独裁国家と云われている。

 ビザ取得も容易ではなく、旅人にとっても訪れにくい不思議の国である。

 エントランスに入った途端、現職大統領の大きな肖像画に迎えられ、「そういうことか」と変に納得する。

 

 

     

              

 

 奥の間に入ると壁面、天井いっぱいに映像が映し出される。

 何処かの国のプロパガンダ放送とよく似た高揚感、溢れる口調。

 次の間にいくと、広大なショールームが広がる。

 自国の産業を紹介して売り込むのは、本来の万博の姿のひとつか。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 それにしても、ときおり、登場する“馬” と “犬”はいったい、何?と疑問が湧いてくる。

 “馬”は、トルクメニスタン原産のアハルテケという超美麗な馬種でトルクメニスタンの誇りだという。

 「金属みたいに光る馬」とも言われ、お金より価値がある存在とされ、パビリオンを彩る外壁スクリーンにも頻繁に登場するアレである。

  “犬”はアラバイ(セントラル・アジア・シェパード・ドッグ)といい、“忠誠と強さの象徴”といわれ、国が公式に保護・推進している。

 それにしても、やけに “お馬さまとお犬さま” ばかりがヒト以上にフィーチャーされているのは、やはり、不思議の国である。

 

 屋上からの風景と最上階のレストラン。

 

 

             

 EXITのショップ風景。

 

 パビリオンの夜景も素晴らしい。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 


マルタ Pav. の「時のゲートウェイから地中海の宝石へ」 ~大阪関西万博 ㊵

2025-06-25 | 万博

マルタ Pav. の「時のゲートウェイから地中海の宝石へ」 ~大阪関西万博 ㊵

  

 マルタはイタリア半島のその先にある地中海に囲まれた小さな島国でマルタ島、ゴゾ島、コミノ島の3つの島で構成されている。

 3つの島を合わせても、大阪市を少し大きくしたくらいの面積である。

 

 マルタPav. の外装は「時のゲートウエイ」と呼ぶ全面モニターのファサードで、マルタの厳選された名所をダイナミックな映像で映しだす。

 「時のゲートウエイ」に古代遺跡を映し出すと、まるで石灰岩に覆われたような外装に変身する。

 映像に飛び込むように館内へ進めば、「地中海の宝石」と呼ばれる、透明度抜群の海やビーチ、美しいブルーラグーン、古代遺跡、マルタ騎士団が築いた要塞、マルタストーンの建物が並ぶはちみつ色の町並みなど歴史に包まれた独自の文化が紹介されている。

 福沢諭吉ら幕末の文久遣欧使節団が島を訪れた際に寄贈した甲冑が2015年に武器庫で見つかった。

 

 

 

 

               

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「セイシェルの夕陽」・コモンズAめぐり ~大阪関西万博 ㊴

2025-06-24 | 万博

「セイシェルの夕陽」・コモンズAめぐり ~大阪関西万博 ㊴

 

 セイシェル共和国は、アフリカ大陸の東、約1,300kmに位置し、「インド洋の真珠」と称えられる美しい島国で115の島から成る。

 我々の世代なら、松田聖子さん の曲「セイシェルの夕陽」(1983)を思い出すだろう。

 コモンズA内をめぐっていると、セイシェル・ブースがあり、ビーチチェアに深々と座って、映像に没入できる癒しスポットがある。

 波間にドアのノブがあるのはご愛敬。憧れの旅先への「どこでもドア」だと思い込めばいい。

 

 

 

  

 

   

 

 ゾウガメは、セイシェルを象徴するマスコット的存在、或いは島の主とも言える存在。
 若いものでも30歳から、上は100歳を超えるものまで。

 

 

             

 

 

 


NTT Pav. の「時空間を駆ける Perfume!」 ~大阪関西万博 ㊳

2025-06-23 | 万博

NTT Pav. の「時空間を駆ける Perfume!」 ~大阪関西万博 ㊳

 

 

 

 

 

 

 

 NTT(前身:電電公社)は1970年万博の電気通信館において、携帯電話の初期段階であるコードレス電話を展示していた。

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 大阪関西万博、NTTパビリオンでは、これまで、遠くに信号や音を届けてきたが「存在そのものを伝送する」ことを提案する。

 「伝送」と聞いて、スタートレックの「転送」を思い出す方も多いだろうが、そんな時代がやってきたのか。

 2025年のNTTパビリオンと1970年の電気通信館、ふたつの“万博会場”の時間と空間を自由にいきかうPerfumeのパフォーマンスが圧巻。

 4月2日、次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用した「3D(3次元)空間伝送」を実演した。

 1970年吹田市の大阪万博「電気通信館」跡地の特設ステージのまわりに、3台のLiDARセンサと1台の光学カメラを組み合わせた独自システムを7セット配置。

 Perfumeの動きを3D点群データとして計測し、リアルタイムに夢洲会場へと伝送、夢洲側ではそれらを元に、視点を自在に変えながら3次元LEDビジョンに立体映像として描き出す。

 位置トラッキング用センサを合わせた特殊なシステムにより、3人のパフォーマンスで発生する足元の振動データを位置情報とともに計測。

 夢洲側では128個の振動子を床下に埋め込み、離れた場所で行われたパフォーマンスを床面全体の振動を通じて臨場感たっぷりに具現化した。

 

 

 

 

 

 

   

 

 ヤバい!Perfumeの「ネビュラロマンス」が脳裏を駆けまわって離れない。これは「チョコレート・ディスコ」以来だ。

 

 

 

 

 


インドネシア Pav. の 「未来への羅針盤」 ~大阪関西万博 ㊲

2025-06-22 | 万博

インドネシア Pav. の 「未来への羅針盤」 ~大阪関西万博 ㊲

 

 インドネシア・パビリオンは、「船」をモチーフにした外観で「2045年の先進国入り」という国民の夢を載せて前進する。

 インドネシアは世界最多の1万7000以上の島で構成され、人口は約3億。しかも、若い世代が中心の国だ。

 20年後にはGNPで日本を抜くと云われている。

 

 

 エントランスの行列にコーヒーの試飲サービスがあった。

 熱帯雨林の展示から始まり、自然の美しさと保全の重要性を訴え、再生可能エネルギーの取り組みや約1300民族が育む多様な工芸や食文化、新首都となるヌサンタラなどを紹介する。

 

 

 

 

 

 

 絶滅危惧種のスマトラ虎のオブジェ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ナショナルデーのパレードの様子。

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 

 

 

 

 


アフリカの息吹・コモンズDめぐり ~大阪関西万博 ㊱

2025-06-21 | 万博

アフリカの息吹・コモンズDめぐり ~大阪関西万博 ㊱

 

 万博に出展している国のなかには、私が知らなかった国もある。

 知名度ばかりではなく、政治的にも経済的にも厳しかったり、日本からの渡航を制限されている国だってある。

 そんな国のスタッフさんとふれあったり、展示物を見学できるのも万博の醍醐味ではないだろうか。

    其々に問題を抱えていたり、支援が必要なのかもしれないが、一番、大切なことは、まず知ること。

 

 

 コモンズDのアフリカ諸国をまわった。

 まずは西アフリカの内陸国、ブルキナ・ファソ。

 国民の多くが自給自足の農業に依存しているが、気候変動の影響や土壌環境の劣化により、農業生産性が低く、食料不安にさらされている状況である。

 また、天然資源も限られているため、経済状況は厳しいという。

 だが、スタッフさんはとても明るくフレンドリーだった。

 

 

 

 

 

      

           

 スーダンは北東アフリカに位置し、首都はハルツーム、アフリカ大陸第3位(2011年の南スーダン独立以前はアフリカ最大)の国土面積を誇る。

 ​イギリスとエジプトによる植民地時代から多難であったが、多様な民族が混在するなか、更に内戦と紛争を経て、現在も政治的・経済的に不安定な状況が続いている。

 国民の多くが人道支援を必要としており、食糧不足や栄養失調が深刻な問題となっている。

 

 

 

 

 

 

 

  

 西アフリカにあるトーゴは、細長い小さな国。

 人口の多くを子どもや若者が占めており、多くの人々が農業に従事している。

 社会・経済基盤の整備が遅れ、安全な水と衛生施設の利用状況が改善されないなど、とくに農村地域では深刻な貧困問題を抱えている。

 

             

  

  

 自由の国という意味を持つリベリアは西アフリカのギニア湾沿いに位置する。
 
 20世紀末から長く続いた内戦終結後、復興にむけて緩やかな道のりをたどっていたリベリアだが、2014年のエボラ出血熱の感染拡大によって、前例のない甚大な被害を受け、今もなお、深刻な貧困など、その爪痕が多く残っている。
 
 
 
 
 
 
 
              

 

 


バルト Pav. の「麗しの森と可憐な花」 ~大阪関西万博 ㉟

2025-06-20 | 万博

バルト Pav. の「麗しの森と可憐な花」 ~大阪関西万博 ㉟

 

 バルト海の東岸、フィンランドの南に並ぶバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)は中世の街並みが色濃く残り、三国の首都にあるユネスコ世界遺産に認定される旧市街や取り巻く自然の美しさは旅人の憧れの的である。

 

 

 

 「バルトパビリオン」は、ラトビアとリトアニアの二国による共同パビリオンで、コンセプトは、「WE ARE ONE」。

 入館すると白で統一された癒しの空間があり、壁一面にラトビアやリトアニアの森で見られる薬草サンプルがまるで巨大な百科事典のように展示されている。

 

 

 

 

   

  

 

 清水滴るグリーンの壁に冬に窓ガラスで見られるように水滴を利用して、文字や絵を描けるようになっている。

 これが、「KIZUNAの壁」だ。

 

 BALTICSの人たちは郊外の豊かな森を散策するのが大好き。

 森では薬草やベリーやキノコを採集する。

 バルト・パビリオンのマスコット、キノコの妖精「バラビちゃん」。

  

 5月20日はラトビアのナショナルデーで、民族衣装の皆さんが大屋根リングの下をパレードした。

 

 

 

 

 

 

            

 

 

 

 

 リトアニアのナショナルデーは7月6日だ。

 

 

 

 

 


チリPav. のマクン 『Makün』と「チリの果てしない旅」 ~大阪関西万博 ㉞

2025-06-19 | 万博

チリPav. のマクン 『Makün』と「チリの果てしない旅」 ~大阪関西万博 ㉞

 

 チリ・パビリオン内には先住民族マプチェの伝統的な織物マクン『Makün』が展示されている。

 展示室いっぱいに広げられた織物は高級素材アルパカの毛を用い、延べ242平方メートルで、重さは500〜700キロで200人が3カ月かけて制作したという。

 ベリーやハーブ、鉱石など自然界にある素材で赤や黄緑、紺色に染め上げられ、マプチェの伝統的な模様が織り込まれている。

 マクンとはマプチェの言葉でマントの意味があり、展示には人々を温かく包み込むイメージが重ねられている。

 床材や柱にはチリ産の松の木が使われている。

 

  

 

  

 

 

 

 

 また、名産のチリワインの試飲会もあるそうだ。

 

 

 万博内のステージではチリの女性シンガー&作曲家 パスクアラ・イラバカさんのステージ「チリの果てしない旅」 があった。

 アコーディオンをメインにピアノやタブラのような打楽器を奏でながら歌う彼女の歌声は文字通り、我々を「果てしない旅」に誘う。

 パスクアラは太平洋に面した港湾都市、迷路のように入り組んだ歴史ある美しい街なみが世界遺産にもなったバルパライソ  で生まれ、両親の影響で世界中を旅して回った経験をもつそうだ。

   

   

   

 


カザフスタン・大いなるユーラシアとシンパシー ~大阪関西万博 ㉝

2025-06-18 | 万博

カザフスタン・大いなるユーラシアとシンパシー ~大阪関西万博 ㉝

 

   中央アジア諸国の中で一番大きな面積 (世界第9位)を持つカザフスタン。

   古くは突厥などの騎馬民族が活躍したステップの国で、石油と天然ガスが豊富で中央アジアでもっとも裕福な国といわれている。

 大阪関西万博では「コモンズ F」 というアルメニア、ブルネイとともに三ヵ国で構成されている建物内にある。

 

 移動できるテント式の住居「ユルト」は、カザフスタンの大草原(グレート・ステップ)で、約3000年前から使われてきた。

 今でも一部の遊牧民が、ユルトで生活している。

 

 

 羊の毛皮で覆われた高さ3メートルの開放的な住居だ。

              

 

 

 

  シルクロードの東西ハブ時代

 

 カザフ・ハンの時代 (16C)

 

 

 

 
 
 
   
 
    展示の中でも特に注目を集めているのが、世界最先端医療技術、『ALEM』(Astana Life Ex-situ Machine)である。
 ALEMはドナー臓器の保存、治療、輸送を目的としており、臓器を体外で24時間以上にわたり、機能させ続けることができる。
 
            
   ある研究によると、カザフ族と日本人のDNAには類似性が見つかっているという。その確率は99.9%だそう。
 
 当時、遊牧をしていた中で東方を目指した一派がいたのかもしれない。
 
 我々のDNAには遊牧民の記憶が残されている。そんな気がした。
 
 
 
 
 
 

 


いのち動的平衡館 「うつろいゆく いのち」 ~大阪関西万博 ㉜

2025-06-16 | 万博

いのち動的平衡館 「うつろいゆく いのち」 ~大阪関西万博 ㉜

   

 

   大阪関西万博会場の真ん中に位置する8っの「シグネチャーパビリオン」は8人のプロデューサーが監修するパビリオンだ。

  全体で「いのちの輝きプロジェクト」と呼ばれ、これらのパビリオンを「シグネチャーパビリオン」と命名されている。

  そのひとつ、生物学者・福岡伸一さんがプロデュースした「いのち動的平衡館」は、細胞が分解と合成を繰り返し、バランスを保つことで生命を維持する「動的平衡」がキーワードのパビリオン。

  卵子が受精し細胞分裂が始まるところ「エンブリオ」を表現した建物となっている。

 

 

 

    建物内には柱がなく、外周を囲む鉄骨リングからワイヤーやエアチューブを張り巡らせ、膜屋根を支えている。

 細胞同士がバランスを取り合っているような自律的な空間で、生命が誕生する仕組みを具現化したという。

 

 

 

  メインは 約32万個の発光ダイオード(LED)を立体的に配した「クラスラ」。

 その明滅で生み出す光のショーで、32億年にわたる生命進化史が体験できる。

 

 

  いのちはうつろいゆく流れの中にある。

私たち生命の身体は、つねに動的な状態にあり、物質、エネルギー、情報が絶えず流れ込み、一瞬、流れの中に浮かぶ淀みのような秩序を作り出し、すぐにまた流れ去る。
秩序は、宇宙の大原則である「エントロピー増大の法則」に従って、無秩序になる方向にしか動かない。しかし、生命だけは、この法則に抗って、自らを率先して分解し、同時に作り直すことによって、なんとか秩序を維持しようとしている。これが生命のもっとも重要な本質、動的平衡である。フランスの哲学者アンリ・ベルクソンが言った「坂を登ろうとする“努力”」である。

とはいえ、動的平衡も、宇宙の大原則に抗えども、これに打ち克つことはできない。
生命はやがて秩序を失い、大きな自然の循環の中に戻る。つまり個体の生命には有限性がある。有限があるがゆえに生命は輝く。そして有限ではあるものの、無限の生命連鎖に連なる。

                                                                                                                                                                                                             福岡 伸一