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日曜絵かきの散歩道 “doucement,doucement”

日曜絵かきは楽しくて孤独 青空に誘われてつい散歩に
“ドゥスモン、ドゥスモン(ゆっくり、ゆっくり)”

私のちいさなお葬式

2020年02月01日 | 映画
そんなわけで2月になった
映画も割引になる
ファーストデー

ロシアの小さな村が舞台の
『私のちいさなお葬式』
観ました


近年は
高齢者が主人公の映画が増えたし
中年の乙女心も
現実感を伴って
観るようになってきた







原題は
『Thawed Carp』
"解凍された鯉"


物語の冒頭で
主人公エレーナは
元教え子が釣り上げた大きな鯉を
強引にもらわせられる

どうしたらよいものかと
とりあえず冷凍庫に入れ
再び解凍したら
ピチピチと跳ねだした


上は一人息子のオレク
都会で成功し多忙
エレーナが倒れた時
5年振りに帰郷した

アントワーヌ(仮名)と
重ねながら見つつ
鯉が引き起こす騒ぎなどを経て
ピカピカのアウディに乗った
ビジネスマンの顔から
次第に息子の顔へと
変わっていく様子を見守った



最初は仲が悪いのかと思った
隣人のリューダは
本音をぶつけ合える親友

ちょっと濱田マリに似てた
歳を取らせた濱田マリ


バラエティに富んだ棺桶の中から
真っ赤なのを選び


夫の墓の隣りに
墓穴を掘らせ


リューダの孫に乗せてもらって
葬式の振る舞いのための
買い出しに行き


葬式計画がばれ
リューダとともに現れた友達と
4人で料理して


死化粧も自分で施して
準備万端
あとは死ぬばかり…


葬式の振る舞いをアテに
ウォッカのボトルを
空ける勢いの2人


エレーナは時々ちょっと
キャシー・ベイツに見えた





今年はなるべく
パンフレット買わないことにしたのに
赤いかわいい表紙に
思わずジャケ買い




田舎を離れなければよかったと
思わず言い放ったオレクに
エレーナはカーテンを開け
ここに住んでるのは老人と
アルコール依存症者だけよ!と叫んだ

でも
エレーナの
田舎の素朴な暮らしぶりを
なんだかいいなあと思いながら
見ていた中年の乙女心


母親の
子供がいくつになっても
とりあえず何か
食べさせなくちゃと思うところ
万国共通なんだなと思った


毎度遅うなりまして
堪忍

2月もとりあえず
こんな調子で




ラストレター×Love Letter

2020年01月28日 | 映画
岩井俊二監督の最新作
『ラストレター』は



同監督20年以上前の作品
『Love Letter』への
オマージュのような
その続きを見てるような映画だった




ふたつの映画には
手紙をはじめ
共通する要素が
たくさん散りばめられてて
監督の頭の中にあった
別バージョンなのかなとも思った

舞台は
冬の小樽から
夏の仙台へ
どちらも
法事を待つ場面から始まる

手紙
校舎
図書室
転校生
初恋
初恋の人の死

初恋の人と
よく似た人との出会い



死んだ人の
大人になった姿は
今回も出てこない

乙坂鏡史郎



裕里


主人公が結婚して
妻となり母となり
嫁となってるところに
『Love Letter』の
藤井樹♀のその後を
見たような気になった

旦那に選んだのは
漫画家のこの人
なぜこの人なのかも
ちょっと気になる


藤井樹♂の父を演じた
鈴木慶一も
孫を持つおじいちゃんとなって
再登場



あの2人のその後が


この2人とは
さすがに思わなかったけど

大学生になった未咲は
悪い男に引っかかる
それが豊川悦司演じる阿藤



藤井樹♀の
中学生時代を演じた
酒井美紀と


高校時代の裕里&
裕里の娘颯香を演じた
森七菜は
どことなく似てる



どちらも
せつない物語だけど
中年の乙女心
せつなさ胸キュン度は
『Love Letter』が上かな


中学生時代の藤井樹♂が
せつない

窓際の白いカーテンの場面と
樹♀に本を押しつけて
自転車で去っていく場面
何度見てもキュンとなる



でもやっぱり
どちらもせつない

初恋の人には
生きていてほしい


ところで
渡辺博子→藤井樹♂の
最初の手紙は
誤配達ではなかった

博子が
卒業アルバムの中に見つけたのが
そもそも藤井樹♀の住所で
国道の下敷きになったという
藤井樹♂の昔の住所に
送ったつもりでいたという話だった

『Love Letter』でも
『ラストレター』でも
郵便の
いわゆる誤配達というのは起こらない
それなのに
本来の相手とは違う相手に
手紙が届いてしまうという
岩井マジック



昨日は堪忍
晩ごはん食べた後の私も
いつもこんな感じ


me too〜


エイス・グレード

2019年12月04日 | 映画
あんまり目がシンドイから
ついに眼科へ行ってきた

急に下がったと思った視力は
特に変わりがなくて
老眼との兼ね合いとか
年齢的なものらしい

日によって
揺らぎがあったり
難しいお年頃

難しいお年頃といえば
中2の女の子の日常を描いた
『エイス・グレード』を観た

中2と中年て
ちょっと似てるかも

思春期と更年期

遠い遠い昔に思春期を通過
長らく何となく
安定してた諸々が
再び揺らぎだしてる気がする
中年の乙女心

誰も見てないかもしれない
YouTubeを
アップし続けるケイラと
ヅカネタはともかく
普段の記事を見てくれる人
本当に少ないんだろうなと思いながら
ブログをアップし続けてる自分が
重なったりもして

YouTubeとは別に
小学校を卒業するケイラが
中学を卒業する自分に対してと
中学を卒業するケイラが
高校を卒業する自分に対して
メッセージを送る
ビデオレターが登場する

自分も
5年後くらいの自分に宛てて
送ってみたいような…

TO THE COOLEST 
MIDDLE AGED WOMAN
IN THE WORLD

白髪の量に耐えかねて
染めてますか〜?
とか?


ロケットマンサントラ

2019年09月18日 | 映画
そうそう
『ロケットマン』は
二度見済み



もうわかってるから
「Your Song」誕生のドキドキ感は
薄れてしまったけど



もうひとつの大好きなシーン
「Don't Let The Sun Go Down On Me」に乗せて
短い結婚生活を描いたシーンを
歌詞の意味を噛みしめながら見た

教会から出てくるエルトンとレネーテを
皆が祝福する幸せいっぱいのシーンも
そもそも別れの歌に乗せて描かれてる
名場面



というわけで
ついデキゴコロで
買ってしまったサントラ



というか
本当はエルトンのオリジナル曲が聴きたくて
買ったつもりだった

帰ってから
まじまじと眺めて
やっと気がついた
そうかサントラということは
タロン・エガートンが歌ってるのか



でもそれが
かえってよかった
映画の感動 at home



ひとつ不満を言わせてもらうなら
「Your Song」は
1音1音 音を探るところから
収録してほしかったなあ



今日は1日
『カーマイン・ストリート・ギター』を
思いながら仕事した

時差は無視して
こうしてる今も
リックとシンディはギターを作り
お母さんは電話番してるんだなあと思うと
なんとなく幸せな気持ちになれた


カーマイン・ストリート・ギター

2019年09月17日 | 映画
残業が短めバージョンだったので
楽しみにしてたドキュメンタリー映画を観に





ギター職人リック・ケリーが営む店
カーマイン・ストリート・ギター





ギターなんてわからないし
ギタリストも知らなくて



唯一わかった
ジム・ジャームッシュも
100%ギタリストです
みたいな顔して登場するから
あの映画監督のジム・ジャームッシュとは
別の人?なんて思ったりして



でも
来る人来る人が
思い思いにつま弾き
かき鳴らすギターは
心地よく耳に響く





一人遊びに夢中の子供みたいに
楽しそうにギターに彫刻を施す
弟子のシンディ



"カーマイン・ストリート・ギター"

電話が鳴ると
90代と思しきリックの母親が
しわがれた声で応答する


↑↑↑
これはリック
リックだって70近いわけだけど
さらにお年を召した母上が
電話番したり
ギターに丁寧にモップをかけたりしてる



店の奥の工房には
リスがドングリを集めるみたいに
リックがニューヨーク中から集めた廃材が
ぎっしり積まれてる

ニューヨーク最古のバー
マクソリーズから取り寄せた
ビールの飲みこぼしが染み込んでるかも
という廃材が
ギターへと生まれ変わる様は
実に興味深い



いつまで続けるのかと問われても
できればXX歳ぐらいまでは
なんてこと言わない

リックの答えは
"いつまでも"だ



ギターを作ることは
生業(なりわい)だけど
人生そのものでもある



そんなふうに
言ってみたいよね〜