CYCODELIC WEBLOG

今思った事は主にTwitterで書いています。このブログは何か余程の事でなければ書いていません。

ネックはどうでもいいけどこういう所が気になる

2007-10-13 | (かつての)ベースとコンプ持って旅に出たい
前々回の続きネタです。

ネックには鈍感すぎる自分ですが、私自身はむしろかなり神経質な方だと自覚があります。
ホントは繊細なのよ(笑)。

でね、
こういうのが気にならない人は何人いるんだろう?と思います。
それはこれ。木部の小さなL型の傷のことじゃないよ。

これはネックまわりに技術力のあることで有名なある楽器職人のリフレット後。
アップにしましょうか。

わかる?
これ、マクロレンズで撮影したから写ってるけど、肉眼じゃわからないほどです。
このミクロのバリが気になって仕方がない。
痛いとまでは言いません。
このとんがり程度じゃ怪我もしません。
たぶんセーターが当たっても毛糸が引っかかって伸びたりしないでしょう。
でも手に当たるとわかるのよ。ちくっとね。

このバリは本当に小さい。自分も工場で作業することがある人間ですからよくわかるんですけど、こういうバリはもう取れないですよ(木部を傷めずには、という意味)。これを処理できる工具は存在しません。そういう小ささ。最初にフレットを切り取る時の極めて些細なミスが生んだバリだけど、でも人の手の感覚は敏感だからまるでどこに刺さっているかわからないトゲのようにいつまでもいやらしい存在になってしまいます。
これは19フレットだから自分はあまり触れないところだけど、もしもっとよく使うフレットだったら…。
この小さなミスひとつで、私は世で名人とされているその人を見切ってしまいました。もうこの信用は取り戻せないよ。

某竹田サンも言ってたけどリフレットってパフォーマンスの差(一言でいえば腕の違いだよ!)が現れますよ。
技術力や、工具の質や、経験の有無の差。
思想・ポリシー・考え方、
果ては集中力、慎重さ、キブンというメンタル面や性格から由来する要因あたりも含めたパーソナリティからくる仕事っぷりの差。
当然仕上がりも違ってくる。
気に入ったリフレットをしてくれたリペアマンは何があっても離したくなくなりますね。

リフレットというのはやりなおしのことですけど、制作時の最初のフレットの処理方法だって同じ事です。
私が今まで一番感心したのはパンダ風味といわれる(笑)US製レイクランド。これよ。

ESP製はどうかしりませんけどね。この丸め方にはびっくりしました。
手の当たりが非常によろしいのは言うまでもありません。
蛇足ですけど、ここは接着剤で固定してるんですよね。
最近のスペクターも接着剤ですけど、今主流の工法なんだそうです。
結果が良けりゃいいんですよ。接着剤もメリットが多いらしいからね。
ちなみにスペクターはUS製は角を丸めない処理法ですけど、実にキレイですよ。

一方、こっちは最近のC/Sのフレット。

どう見ても接着剤ではない、物理的形状からくる抵抗力だけで打ち込まれた古風なフレット工法です。
でもなかなかすばらしくない?
こういうの見ちゃうと将来もしリフレットする必要が生じた時、困るね。
この丁寧な面処理をおたくではできますか?って心配になっちゃうよね。