鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

濁りは取れません。

2007-09-23 23:37:04 | 広瀬川

 一体何時になったら広瀬川の濁りが取れるのでしょうか。もとに戻るのでしょうか。

 数年前の大増水の時を思い出します。その時は数ヶ月間も濁りがなくなりませんでした。そのときを髣髴させます。

 

 今仙台市では議会が開会されています。議員の中には広瀬川に興味を持っている議員もいて、ときどき議会で質問をしたりしています。

 仙台市議会の議事等は仙台市のホームページ(HP)で見ることができます。今HPで見ることができるのは、今年の第1回定例会の質疑内容ですが、広瀬川沿いに住んでいる議員が広瀬川について、いろんな角度から質問をしていました。

 

 例えば、「環境整備について」「水中動植物の生息について」「環境学習のあり方について」「清流を守る姿勢について」「水量調節について」等々。

 このうち『清流を守る姿勢について』はなかなかいい質問です。以下はながくなりますが、質問の引用です。

 ”治山対策のお粗末なことは、従前から何度も指摘してきたことである。現今の世界的環境悪化に対応する植林の樹種に加えて、少量の水でもよく育つ樹種を取り入れる必要が生じている。従来、水は天からの恵みで、常に得られるものという概念は定着し、干ばつが続いた場合の備えは考えてこられなかったのではないか。世界の干ばつの恐ろしさをもっと身近に考え、環境改善の見方を改める必要がある。”

 ”次に、山林の崩壊防止の事業について、感想と風化による自然現象ととらえてはいないか。実は、山林伐採に伴う木材搬出道の非常識な公示が原因である。関係のないところまで樹林を切り倒し、ブルドーザーで道路を開削し、谷を埋める山を崩し、搬出が終われば放置する。自然の回復力をはるかに超えた破壊工事である。能力主義が優先し、採算が重視された結果、このようなやり方が横行して水源が役に立たなくなった。ブナを切って、その後に杉やヒバを植えて森林の改良と考える。針葉樹は保水力が一段と減少することや、多くの生物が死滅したり寄りつかなくなることなどは、全く配慮していない。”

 ”奥山にブナ、ミズナラ、クリ、コナラ、クヌギなどの植林をするのは、単に里山における猿やイノシシ、クマの被害を防止するだけではない。人間が自然とのすみ分けに努力しなければ、自然破壊者で終わってしまうのである。さらに植物では、多種多様な植物の保護と繁殖に資することになる。すなわち針葉樹林から林相を昔の広葉樹林に変えることにより緑のダムを復活させ、自然力を回復させる働きがある。”

 ということで、山林の荒廃を防止し、自然力を回復させる方策について当局の考えを聞いていました。

 

 これに対して、山林等の担当の経済局長が答えています。

 ”山林の整備に当たりましては、伐採等の作業のあり方はもとより、保育や間伐の実施、伐採跡地への山林の荒廃防止に努めているとともに、野生生物の生育環境等の保全にも配慮した施業を行っているところでございます。”

 ”山林本来の機能を高めるために、針葉樹から広葉樹への樹種転換、種類の転換によりまして、針葉樹と広葉樹のまざった林にするいわゆる混交林化といった取り組みも行っているところでございます。

 ”今後ともさらに山林の持ちます多面的な機能が十分にはっきできますよう、整備を行ってまいりたいと考えている次第でございます。”

 

 仙台市議会は、宮崎県議会とは異なり、といってもまだ日本では一般的ですが、質問者はいろんな施策について、原稿を読み続けます。全ての質問が終わってから、当局側の回答となるのですが、当該質問については、市長・環境局長・経済局長・建設局長が、自分の守備範囲の質問に対して答えて行っています。

 一問一答式にしたらおもしろいのに。

 

 まあ、それはそれとして、質問者はいいところをついて質問していると思うのですが、回答のほうはいとも簡単に総論的な無難な内容のない一般論となっています。

 こんな回答で納得したのかどうか、再質問はしていないようですが、もっと具体的なこと、例えばどこの山林でどのくらいの予算で実施しているとか、どのような長期計画で実施していくのかとか聞けなかったのか。回答の求め方が、それまでの具体例から急に一般論になってしまっているのが、そもそもの失敗です。

 

 今回の広瀬川の長い濁りはどう考えても山林の無計画な伐採、自然破壊によるものと思います。

 今開催の議会でもその後どうなったのか、今回の濁りをどう考えるか等について質問してくれるとありがたいのですが・・・。無理でしょう。議員としても何でもいいから質問して、回答を貰えばそれが実績となっていくのでしょうから、それだけで満足しているのでしょうから。

 

 写真は宮城県美術館の建物の外にある彫刻です。

コメント (1)
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