秋猫は美しい、と言います。
夏毛が抜け、柔らかい冬毛に覆われてふっくらツヤツヤ。
見た目もさわり心地も最高です!
しかし、その前には大量の抜け毛とゲボの始末に追われる事になります。
二代目猫は、ただでさえよく吐くので換毛期は大わらわであります。
まず「えぐっえぐっ」とえづく音が聞こえ、私は弾かれたように新聞紙を手に取り走ります。
第二波・三波が来るので、とりあえず一波目は置いといて猫を追いかけ、新聞紙で受け止めます。なので、我が家には手の届く所に常に新聞紙やチラシが置いてありました。とても人様にお見せできる家ではありません。間に合う時は百均で買ったちり取りで受け止めます。
まれに前触れなく吐く時があり、籐の箪笥の上から吐かれた時にはまるでスローモーションを見ているかのようでした…。
夜中眠っていても、台所の方でえづく音が聞こえると瞬時に反応してすっ飛んで行きます。
この反応の良さと察知能力は、乳飲み子をかかえた母親よりも鋭いのではと自負しております。
そして、ガムテで取ってもコロコロで取っても必ず毛が付くので、黒い服を着た日は出かけるまで立ちっぱなしか、新聞紙の上に座っておりました。やはりとても人様にお見せできる姿ではありません…。
しかしこの苦難を乗り越えると、ふかふかのツヤツヤな可愛くてあったかいやつと、ベタベタのぬくぬくの日々がやって参ります。
猫バカにとって、ゲボなんて、抜け毛なんて、屁でもなぁ~い!!
猫バカにとって、秋冬は最高の季節であります。