ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

コートジボワールでは「オレンジベスト」運動(Gilets Orange)??

2018-12-13 07:30:00 | アフリカ情勢
フランスで勢いが止まらない'Gilets jaunes'、「黄色いベスト」運動。日本でも大きく報じられているとおり、パリでの抗議はエスカレートし、暴動、略奪に至ったケースも報じられている。それを見た当地のアフリカ人。「フランスは荒れまくっている。」「これはアフリカよりひどい。」「略奪なんて、まるでコートジボワール危機の時代のようだ。」

ひるがえって、当地コートジボワール。公務員、教員、医療従事者のストライキが1ヶ月近くに渡って続いてきた。学生団体も抗議を繰り返し、そして先週あたりからは一部、除隊兵士による抗議の噂もちらほら。現実は対岸の火事を見物している場合ではない。あるイボワリア曰く「コートジボワール人は流行に敏感だからな。若いヤツらがパリでの動きを真似しかねない。」

そんなことを話していたところ、きのうころから、当地コートジボワールのいくつかの青年グループが、SNSでデモを呼びかけるメッセージを回している、との噂を耳にした。いわく、「主張を持った若者はデモに参加せよ。」またいわく。「もっと正義と司法を。」そして「12月19日、オレンジ色のベスト'Gilets Orange'を着て、街に繰り出せ!

・・・オレンジベスト?!オレンジはコートジボワールの象徴カラーだ。フランスの真似ごとをしようと?

この話を、先ほどドナーの集まる会議で話題にして見たところ「噂に聞いている。」「自分は『赤いベスト』という話を聞いたけど・・・」そのような噂は確かにあるらしい。

そうしたところ、複数の地元系ウェブサイトにもこの動きがキャリーされるようになった。

(Afrique-sur7.frウェブサイトより)


呼びかけているのは司法・人権分野の市民社会組織'Action pour la Restauration de la Dignité Humaine (ARDH、人間の尊厳回復のためのアクション)。「一部の富裕層だけがますます豊かになり、ほとんどの市民は貧困の底に暮らす。この不公正を正すことが必要だ」と述べる。そして「12月19日にはオレンジ色のベストを身にまとい、道路に繰り出そうではないか。」と主催のプルシェリ・バレ女史。「デモはあらゆる不公正に対して、『表現の自由』の名のもとに行う。当局の許可なんかいらない。」


前述のように、社会的テンションが高まりを見せる中、フランスの「最新モード」が飛び火すれば、相応の動員を含むデモとなるリスクがある。これがどれだけ確かな情報か、またどの程度の動員を得られるものかはわからないが、12月19日には相応の注意をしておいたほうがよさそうだ。そしてクリスマスが迫る中、アビジャンはせわしない年の瀬を迎えることとなりそうだ。

(おわり)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。