ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

アフリカ、路上取り締まりの不合理

2018-09-15 08:30:56 | ぶらぶらアフリカ論
アフリカ旅行の醍醐味は、何と言っても官憲による不合理な嫌がらせだろう笑。

空港で、街中で、主要幹線道路で、腹をすかせた官憲が獲物を待ちわびる。

「Salue!警察だ。免許証と車検証を見せろ!」

こんなのはまだいい。

「こっちは、朝から何も食べてないんだよ。」
「ややこしいことになりたくないなら話は簡単だ。」

可愛いところでは公務の大義を忘れ、ダイレクトにくる。
「Petit Café!!」

参考記事
アフリカ旅行の醍醐味?!〜おわまりさんたちの嫌がらせ
スピード違反にご注意!〜アフリカの取り締まり事情?!S

しかし国境ではもっとシビアだ。
その現実を女性たち3人の旅路で描いた、ブルキナファソ人アポリーヌ・トラオレ監督による映画を、このブログ『ぶら★アフ』でも以前ご紹介した。
映画'Frontières'〜国境の不合理とアフリカ女性の強い生きざま


(トーゴ・ブルキナファソにあるサンカンセの国境)



今朝の当地野党系新聞’Notre Voie’にこんな記事があった。

Axe Abidjan−Pogo et Wégoua−Bamako Le Racket fait rage
アビジャン・ポゴ、ウェグア・バマコ間回廊、猛威を振るう違法検挙


記事はこうつづっている。
12日、民間団体による「交通円滑化に関する調査」の調査結果発表セミナーがアビジャン市内で行われた。

この調査の中で、ギニア湾に面するアビジャンと、内陸国マリの首都バマコを結ぶ主要幹線上で、相変わらず恣意的な道路封鎖によるたかりが横行している実態が明らかにされた。その現場は、両国国境の町、ポゴ(コートジボワール領)である。

調査を担当した専門家がこう述べる。
「ここを通過する通過旅客や貨物運搬者が相当の被害にあっており、交通のおおきな障害要素になっている。」
そして「その愚行はコートジボワール領内でマリの官憲が働いているものだ。」

通常の通関費用は法令で定められている。その額は通関が一件で10,000フランCFA(1,600円)、トランク検査料金が2,000円(400円)である。

しかし長距離輸送業者は言う。
「請求される金額はケースバイケースだが、30,000フランCFA(約6000円)から、多いと100,000フランCFA(約20,000円)にのぼる。もちろん違反切符など発行もしない。」
違反切符を発給しないということは、もちろん、そのままポッポに入れると言うことを意味する。

「パゴは悪名名高き通関ポイントだよ。『越すに越されぬパゴの関』ってね。」
移動客は口をそろえる。

2008年に行われた別の調査では、コートジボワールにおいては年間1,000万ドル以上の不正資金が回収されてた。またマリ側ではさらに20億フラン(5億円)が闇で動いていると見積もられる。



西アフリカは、経済共同体(ECOWAS)が域内の自由貿易を標榜し、域内の各国は共通パスポートフォーマットを適用。また域内国籍を有する者は、身分証だけで渡航ができることとなっている。

しかしその大きな枠組みの実現に、小さなチェックポイントが立ちはだかる。意外とこんなところから、アフリカの種々の政策は無力化しているのだ。

(おわり)


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