ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

お釣りがありません!(2)〜ローカル経済の成長を阻む隠れた理由

2018-10-20 07:30:00 | ぶらぶらアフリカ論
以前こちらの記事でも呟いた、アフリカのお釣り事情。
お釣りがありません!〜ローカル経済の成長を阻む隠れた理由

かくして、きょうもあちらこちらで空虚な会話が繰り広げられる。
「お釣り、ないよ。」

当地コートジボワールの中央紙'Traternité Matin'に、こんなおもしろい(?)投稿が。

'Y a pas de monnaie'
「お釣り、ないよ」



母なる祖国のお釣り問題について、ひとこと言わせて!こんな醜い国はそうそうないと思う。俗に「お客様は神様」というが、ここでは奴隷以下の扱い。そしてレジの彼女たちは、自分たちの積極態度がどれほど客に不快な気持ちにさせているか、まったく気づいていない。

たとえば1日200人の患者がやってくるクリニック。会計の際、お釣りがないの常套句で、患者あたり100フランづつ着服ようなことが横行している。しかしその100フランのために薬局で薬が買えずに、なくなってしまう患者だっている。お釣りがないとアメ玉でごまかそうとするレジのケース。客には選択の余地がない。レジは客に身勝手な選択を迫る。

とあるケース。Y夫人はクリニックで1400フランCFAのお会計。小銭がない、と言われることを見越して5400フランを手渡す。しかし400フランはいいわ、といって5000フランを受け取る。2時間待たされた挙句、レジはY夫人に3500フランを返金。「100フラン、お釣りが足りないのよ」。病人のY夫人、わずか100フランのためにこれ以上引っ張られても、としびれを切らして退散。

客のことなどまったくおかまいなし。いつでも割りを食うのは客はなのだ。



アフリカあるある、だ。


田舎のカフェ、スイカ売り、スーパーのレジ、本屋さん・・・。ンボテも毎週毎週、このことでやり合う羽目になる。
「お釣り、ないよ。」
「こっちだって、細かいの、ないよ。」

大抵のことは許すンボテも、お釣りはあまり妥協しない。だって、持ってるんだもん。彼女たち。

先週あるカフェでおきまりの先制攻撃。「お釣り、ないよ。」
一回のウラ、ンボテの反撃。「あるじゃん、その箱の中に。みえてるよ。」
店員「・・・・・」

はたまた薬局で。「お釣り、ないよ。」
ンボテ「さっきの客、350フラン、きっかり置いてったよね??あるのはわかってるんだから、しのごの言わないで、出しなさい!!」
店員「・・・・・」

こんなやり取りも。
店「どうして小銭もってないの?」
ンボテ「だって、誰も小銭でお釣りくんないじゃん。そしたらいつまでも小銭、手に入らないじゃん!!」


よく行く食材店にも、お釣りがいつもない。
最近は1000フラン未満について、キャッシュレスの先進的なとり組みを始めた。

(「200フラン使える」って書いてある。)


その店でのやり取り。
ンボテ「1300フランね、じゃあ1500フランから。」
店員「お釣りないよ。200フラン、持ち越しでいいかしら。」
ンボテ「いつもこっちばっかりずるいよ。今日は俺は1000しか払わない。そのかわり、来週300フラン加算して払う。いい??」
店員「・・・わかったわ、いいわ。」
ええ?それ通し??・・・・ということで、こっちの「小銭ない」攻撃の勝利となった(笑)。


アフリカあるある、お釣りがない話。また次回に。


(つづく)


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2 コメント

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亡き父が (観光列車から)
2018-10-21 06:33:49
亡き父が昔ソ連の地方での話の中で同じような話を聞いたことがあります。
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Re:亡き父が (ンボテ)
2018-11-11 17:30:01
観光列車から さん
コメント、ありがとうございます。アプリ不調でしばらくアクセスできずにすみません。亡きお父様の思いで、ありがとうございます。かくいうンボテもアフリカ専門ですが、以前は旧ソ連圏、なんとかスタンとか、なにメニアとか、そういう国ばかりを担当する憂き目にあった時代もありました。ルーブル紙幣、スプートニクのクルマ、イリューシンの機体でヒヤヒヤ移動。とても懐かしく思います。
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