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ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

シネマアフリカ2013(2)~二人のトーク

2013-05-21 07:30:53 | アフリカ映画
昨日の記事シネマアフリカ2013(1)~O Sembeneに寄せてもう一点。

一昨夜、日曜日夜の最終回、この「O Sembene」の終了後に、二つのトークが行なわれた。わたしはこれも目当てでお伺いした。

一つは在ブルキナファソ前日本国大使だった杉浦氏のお話。商社出身で、しかもアートキュレーターのご経歴を持つ、異色の大使。仕事ではさんざんお世話になったにもかかわらず、ご帰国後、タイミングが合わずお目にかかっていなかったこともあって、ぜひお話を伺いたいと思っていた。テーマはズバリ、「Fespaco」(Festival Panafricain du Cinema et de la Television de Ouagadougou:通称「ワガドゥグ・アフリカ映画祭」と訳される)。1969年から始まった歴史ある祭典で、隔年、奇数年に開催される、アフリカ最大の映画の採点。わたし自身、西アフリカにいた時分から幾度となくFespaco往訪を試みてきたが、その度にいろいろな事情からキャンセルを余儀なくされ、これまで直接お伺いする縁がなかった。次回はなんとか参加したい。

杉浦氏のお話は、Fespacoの軌跡や受け入れ国ブルキナファソ政府としての姿勢、アフリカ映画が直面する課題などに及び、興味深いものだった。その中でも、今回2013年のFespacoのテーマ「アフリカ映画とアフリカにおける公共政策」に関連し、映画に対するアフリカ側のあるべき姿勢について述べられた一節が非常に心に残るものだったので紹介したい。『映画を通じて、アフリカは様々な文化的対話への参加が可能にある。しかし、アフリカが何も発信しなければ、他の文化の映像の消費者にすぎなくなる』。



引き続き、今回のシネマアフリカにあわせて来日されているベナン文化・観光省のAgon G. Mathias氏の紹介。アフリカ映画のプロモーションのみならず、日・べのコラボレーションによる映画制作について意欲を語った。



ベナンと言えば、今回のシネマアフリカの目玉でもあるSylvestre Amoussou監督の「アフリカ・パラダイス」。わたしもこの映画は大好きで、初めてみたのはエール・フランスの機内だった。その後、TV5 Mondeとか、アフリカ地元局の放映などで何度も目にしているが、飽きることなく、その度に見入ってしまう。邦訳付きは見たことないので、ぜひみてみたい。

ちなみに一般論だが、仏語圏アフリカの映画は、翻訳者のコンテクスト理解の壁のせいか、邦訳の完成度が十分でなく、本当に重要な部分、面白い部分が訳されていないものがしばしばあり、残念である。この映画にもアフリカ政治を知っていると痛烈に面白い仕掛けが随所にちりばめられている。また機会があれば紹介してみたい。


そしてきょうは何より、最近、アフリカイベントには出演者として関わることが多かったので、一観客として、ゆったり、気楽にいられたのが非常に心地よかった。さて、次は何をみようかな、、、


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