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コンゴ民主共和国、いよいよ迫るXデー(1)〜カビラ政権のレジティマシー

2016-12-17 08:00:15 | アフリカ情勢
アフリカ注目の政局、コンゴ民主共和国。いよいよXデーを迎え、情勢が緊迫している。日本人を含む在留外国人が、コンゴから一時的に退避する動きが見られている。

コンゴの政局については、ンボテブログでも繰り返しフォローして来たが、残念ながらここのところアップを怠ってきた。たくさんの論点があり、書きたいこともたくさんある。そういう事項をまとめるのには、とても時間と体力が必要なのだ。


さてこのコンゴのXデーとは?

(カタンガ・ルブンバシにて)


今年のアフリカ政治カレンダーで最大の山となると見られてきた、ジョセフ・カビラ大統領の任期問題。2011年の選挙で二期目の大統領任期を務め、計10年が経過(ただし暗殺された父、ローラン・デジレ・カビラを継いでからの5年を除く)。、12月19日をもってその任期が切れる。

憲法は三選禁止条項を定めている。つまり2016年、今年の大統領選挙にはもはや出馬できないことになっている。それに対し、大統領与党勢力は様々な理由をつけて選挙の実施時期を後ろに倒し、カビラ体制を「延命」しようとしてきた。「独立」選挙管理委員会によれば、技術的理由により、最短でも2018年4月まで、大統領選挙の実施は困難であるとしている。与党勢力は、このときまで、当然にカビラ大統領が姿勢を継続すると主張している。

これに対し野党は、もし選挙ができないとしても、12月19日以降、カビラ大統領の任期は失効。大統領職は憲法規定に従い、別の者がこれを代行することが定められている。


カビラ大統領は12月19日以降、法的正当性をもった大統領として在位しうるのか?もしそこに疑問が生じれば野党勢力・支持者による激しい抗議と当局との衝突、あるいは権力の空白による大きな混乱などを生じさせかねない。これがXデーの意味である。

その上で、もう一つの論点。選挙が2018年に行われるとして、果たしてカビラ大統領は憲法規定の禁を犯して、三選立候補に出るのかという問題も依然残る。

Xデーを前に、当局は混乱を避けるため、18日夜以降、ソーシャルメディア(SNS)や、ショートメール機能(SMS)の運用を停止するよう、通信事業者に要請した。また予定されるサッカー国内リーグの試合を延期する命が下った。Xデーがどのような帰結となるのか、動静によってはその後の政局に大きな影を落とすこととなりかねない。いま、キンシャサに注目の目が集まっている。

(つづく)

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