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リビアで繰り広げられる「現代の奴隷」物語(1)〜移民たちの過酷な旅

2017-11-24 08:50:11 | アフリカ情勢
サブサハラアフリカから、サハラ砂漠を渡って地中海へ。ヨーロッパでの生活を夢見る移民の流れは耐えることを知らない。一縷の希望を胸に、命をかけて北を目指す。しかし移民の旅は想像を絶するほど過酷で厳しい。

しかしその過酷な要因は自然だけではない。むしろ人為的な障害の方が何倍も耐え難く、非人道的だ。その様子は数々のドキュメンタリーや映画などでも語られて来た。

アフリカからヨーロッパを目指す移民~難民映画祭'HOPE'を振り返って

'Sahelistan'(写真右)

Samuel Laurent (Auteur)
Editeur : SEUIL (2 mai 2013)
EUR 18,53
アラブ世界の専門家サミュエル・ロラン。渦中のリビアで紛争、麻薬、武器、人身取引の現場を直撃取材。



先週末、米CNNは衝撃のドキュメンタリーを報じた。リビアのトリポリ近くで、アフリカからの移民たちが、奴隷として競売にかけられる様子が映されたものだ。このドキュメンタリーはあまりに非人道的な「現代の奴隷」の実態を暴くもので、瞬く間にアフリカ中の反応を呼んだ。


リビアはカダフィ体制下、アフリカ諸国に広く支持され、親派の多い国だった。その時代、アフリカの国から多くの若者がリビアに出稼ぎに赴いた。リビア資本のアフリカ諸国への投資も破格だった。子供にカダフィの名をつける家庭もちらほら聞かれた。

しかし今回の件は、リビアがもはやアフリカ諸国のよき隣人ではないことを示すものとなった。アフリカの各地では反リビア・デモが発生。ニジェール、ブルキナファソ、コンゴ民主共和国などは、大使の一時召還に踏み切った。

国際社会は一斉に人道支援を強化。急転、移民たちの保護と帰還とを進めることとなった。ルワンダは最大30,000人の移民受け入れを表明した。

当地コートジボワール・アビジャンでは、来週29日、30日の日程でヨーロッパ・アフリカサミットが開催される。テーマは「将来のための若年層への投資計画」と据えられた。

現代の奴隷問題、過酷な実態はいかに。

(つづく)

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