摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

制度には射程距離がある

2007-01-21 00:59:01 | 行ってきました
市民セクターでは超有名な、
NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター代表理事の
加藤哲夫さんの講義/ワークショップに参加してきました。
「市民プロデューサー論」と題した講義では、
行政の限界と市民セクターの役割に関して
かなり説明がありました。

そこで特に印象に残った言葉は、
「制度には射程距離がある」というものです。
言いかえると、「市民の活動は、制度の射程外にある」
ということのようです。
行政の制度が届かないから、
市民がまずやってしまう。
それを行政としてやることに意義を認められたら、
制度になる。

つまり、ほとんどの制度は、
もともと市民が作ったものを
行政が追認しただけのものだということです。
だから、何か自分がやりたいことがあったら、
その分野の制度について徹底的に調べてほしいと
加藤さんは言います。
制度を調べることは、
そのもとになった先人の取組みを知ることになるからです。

これは、市民セクターにいる人にとって、
ある意味、いましめの言葉です。
なぜなら、制度ができてしまえば、
ともすると制度を利用して何をするかという話に
活動・運動が変質してしまいがちだからです。
困難な運動を続けて、支援費制度という
画期的な制度を勝ち取った障がい者の運動でも、
今はその歴史を知らない人がいるそうです。
そして、歴史を知らないと、
今の運動が甘くなるそうです。

私はまだ制度をあまり知らないから
制度の射程内のことを考えようにも考えられません(^^;)
でも、先人の苦労を知るためにも
制度をもっとよく勉強しなくてはと思いました。

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2 コメント

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Unknown (sunao)
2007-01-21 11:02:05
この本読みましたか?
僕はこの本から合意形成を学び、勇気をもらいました。

「市民の日本語」加藤哲夫著
http://www.hituzi.co.jp/books/166.html

みなさん是非読んでください!

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その本の出版社もおもしろい (かおる)
2007-01-21 23:56:37
昨日、会場で5種類くらいの本があり、
「市民の日本語」もありました。
どちらにしようか迷った末、
明日のスピーチに役立ちそうな、
「NPOのつくり方」の方を買ってきました。
でも、おそらく「市民の日本語」も
早晩買うと思います。

ところで、「市民の日本語」を出版したのは、
ひつじ書房さんという出版社で、
本当は「言語学No.1」なんだそうです。
http://www.hituzi.co.jp/
それが、なぜこの本なのかと思ったのですが、
この会社の理念(?)「市民のための5つの「し」」
の一つ、
「しゃべること」に入るからだそうです。
ほかにも、かなり「???」と思うような
ユニークな会社なので、HPを見てみてください。
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