摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

「出産のためには女性の仕事が必要」 by スウェーデン政府

2007-01-26 18:34:47 | 行ってきました
昨日の午前中は、名古屋のシネマスコーレという映画館で、
「無名の人-石井筆子の生涯」という映画を見て、
午後はウィルあいちで、「男女共同参画政策研究セミナー」に
参加してきました。
なんだか男女共同参画三昧の一日でした。。

映画のレビューは別途書くとして、
政策研究セミナーについて。
自治体への政策提言ができるよう、
6日間のシリーズでやってくれるのだそうです。
あいち男女共同参画財団が実施するものですが、
市民の力を育てようというやる気が感じられます。
男女共同参画の政策提案書を作るための
以下のような作業をワークショップで学びます。

・現状の把握
・問題点の発見
・研究の設計
・スケジュールと分担
・調査
・検討
・提言に向けたまとめ

これらを実際に提案書を作りながら学んだ後、
プレゼンもするようです。
なんだかコンサルの仕事みたいな項目だなぁ。

政策提案書も事業計画も似たようなところがあるし、
政策提言について専門家から一度学んでみたかったので、
ちょうどいいと思って、受講を決めました。
それに、ウィルあいちの講座は託児が安いからうれしいです
昨日は10名くらいしか参加していなかったので、
興味ある人はまだ参加できると思いますよ。

昨日学んだことで印象に残ったのは、
ビデオで見たスウェーデンとデンマークの事例です。
スウェーデンでは、98年に出生率が1.5まで下がった頃に、
詳細な調査を行い、出生率調査報告書という資料にまとめました。
そこで出されたのは、「出産のためには仕事が必要」という結論で、
その結果、若い女性の雇用の確保に努めるようになりました。

デンマークでは、80年代前半に1.37まで落ちこんだ出生率が
2000年代前半で1.72まで回復しています。
その政策は、出生率を回復させるためのものではなく、
女性の職場と家庭の環境を整えるものだったと
国会議員が語っていました。
出生率の上昇は、結果に過ぎないと。
また手厚い育児支援を可能にしているのは高い税金負担ですが、
それを女性も支えているのです。
この20年間ほど、デンマークの男性の労働時間は減りましたが、
その分女性の労働時間が増えているので、
全体としては微増となっています。

出生率が下がったから、女性の職場環境を整えようという結論は
日本では最近でこそ少し出てきたものの、
いまだに「そんなことしたら余計生まなくなる」と
反対する声が少なくない気がします。
起きている現象の本当の原因は何なのか、
市民に望ましい方向の行動を主体的にとってもらうには、
どういう仕掛けが必要なのか、
日本の政策には、そういう分析力と構想力が
もっと必要だと思ってます。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (たかこ)
2007-01-26 21:47:26
デンマークね(笑)
これはやはり考えないとね(笑)

一緒に仕事をコラボしてくださいね。
返信する
Unknown (りか)
2007-01-27 08:47:31
私もこの話はかなり興味津々で、女性の出生率があとで付いてきたなんて「棚からぼた餅」状態。
私はこの部分の日本社会の構造改革をしてもらいたいと思います。(他にもいっぱいあるけどね~)
返信する
学ぶことはたくさんあります (かおる)
2007-01-28 22:26:37
たかこさん

デンマークは環境でも福祉でも、
学ぶところの多い国だと思います。
各分野でコラボに興味ある人、探しておいてね。


りかさん

日本の政策の考え方って、単純過ぎると思いません?
スウェーデンがどんな風に調査をしたのか、
その報告書が見てみたいです。

それにしても、厚労相が女性を子どもを産む機械
呼ばわりしたそうで、あの辺の人達のホンネが
出てしまいましたね。。
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