摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

まず与えるシステム

2009-10-25 23:21:48 | 気づき
カタログ雑誌『通販生活』は、
無料配布でなく有料の購読制にした点や、
商品をジャンル別でなく企画別で掲載した点など
それまでになかったことをいろいろ始めた
ユニークな雑誌です。
なかでも、カタログの半分が
商品とはほとんど関係ない読み物で構成されているのは、
それをつくる手間と売上の関係がちょっと見ではないように見えるから、
今から考えても思いきった選択のように思えます。
でも、硬派な政治・社会問題から抱腹絶倒の企画までの
幅広い記事をとおして、顧客はいつしか
『通販生活』に親近感や帰属意識のようなものを
持つようになっていくのです。

インターネット上の商売では、
国内はおろか世界中がライバルになりかねないですから、
そんなロイヤリティ(忠誠心)が成功の鍵になると思います。
だから、顧客を自社のファンにするような情報を提供することは
重要な戦略になるでしょう。
インターネットが一般の人に広く普及する10年以上前に
紙の媒体でそれを実践していた『通販生活』の先見性に感心します。

情報だけでなく様々なものが無料で提供されているネット上では、
自分がまず儲けようとすると
うまくいかないのではないかと思います。
本当に買ってくれるか分からない人たちに対しても、
まず与えることで商売が成り立っていくように思えます。


ある友人が、「皆が働く事で霊性を向上し、
また社会の為に役立てるシステムを構築したい。
与える事が喜びで、全ての人が必要なものを
必要なだけ得られる分配システムを作りたい」
と語っていました。

スピリチュアルな分野の書物には、
世の中に何かが現れる前には、
そのひな型が現れるという話を見かけます。
友人が夢見ているような
「与えながら、分け合える」社会システムの雛型は
すでにインターネットとして現れているんじゃないか。
私にはそんな感じがしました。