甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

3月8日 ライス単独ライブ『ビリンバウ』

2010-03-08 23:00:00 | 単独ライブ
今後この中のネタをやることもたくさんあると思いますので、簡単なあらすじ&感想のみ書きます。
ブリッジVTRはもう他で見る機会もないと思いますので、簡単に内容を書いてみたいと思います。
あまりネタバレになるようなことは書かないつもりでおりますが、どこかで見るまで待ちたいという方はご注意ください。

……以上は単独の際に必ず書いていることなのですが、今回はブリッジVTRがありませんでした。
ブリッジは全て、マンガのキャラクターの絵。(この詳細についてはエンディングのところに書いています)
加えて、単独でしかできないだろうなぁというものもありましたので、そういうものについては全部書き起こしています。
タイトルの次の行に
<このような>
カッコ書きがされているものは、簡単なあらすじと感想だけになっています。
基本、好き勝手に言いたい放題感想を書いているだけですので、それでもいいという方のみ、お進みいただけますようお願いします!



・オープニングコント
<気をつけ!休め……>
最初からとってもわくわくするコントでした!
途中の関町さんのおちゃめな顔が忘れられません。
後半ブラックで、こんな感じのネタが続くのかなと思ったら、むしろこのコントが一番黒かったんじゃなかろうかと思うほどでした。
オチに思わず、おおっ!


・オープニングVTR
導火線に火がつくところからスタート。
「ビリンバウ」って、ブラジルの楽器の名前だそうで。(アンケートの上の方に書いてありました)
それに合わせてか、導火線が減っていくにつれて、ジャングルの様子が書かれた動物達の絵が。
途中で登場する二人の絵。関町さんは関町地蔵(笑)超可愛かったです。
絵はだんだんと東京の様子に移っていく。
最後は、導火線が今回の単独Tシャツキャラクターに火をつけ、キャラクター爆発。
ほんっとオシャレ。


・隠語
<お客様に聞かれてはいけません>
この二人の、この関係性だからできるコント(笑)
すっごい笑っちゃったんですが、このコントが終わった後、「あれ?今日ご両親いらっしゃってるんだよね……?」なんて思ってしまいました(笑)


・わー!
ゴジラの音楽に合わせ、スーツ姿の田所さんが何者からか必死に逃げている。
田所さんがハケた舞台に登場したのは、黒子に押される台車に乗って、白のタンクトップ、紫のズボンという出で立ちの関町さん(笑)
パラパラを無表情で踊りながら舞台を通過、暗転(笑)
なんだこれ!!


・転換
<あれ……?今、何の話してたっけ?>
途中から、客席全体が「来るぞー!次来るぞー!」という雰囲気になっていたのが、とっても新鮮で、とっても楽しかったです。
何というか、上手く説明できないんですが、とってもしずるっぽかった。


・怖くない話
田所さんピンネタ。
サスの光に照らされて、舞台の中心でマイクに向かって喋る田所さん。
効果音を変えるだけで、怖くなくなる話を。
すごい面白かったです。
元の声がいいから、そこだけ聞くと本当に怖い話みたいで、ギャップが激しい(笑)
私のお気に入りは「ぴよ」


・ショップ
<新規ですか?機種変ですか?>
もうこれ大好きでした!
見てる時から、「あぁこれ好きだなあ」って思ってた。
関町さんって、最初違和感あったとしても、どうしてこんなにどんな役もこなしてしまうんだろう。本当すごいな。
こーいう人いる!!
特に好きだったのは、「今日、どんなのにしようかな~とかってありますぅ~??」(笑)
「いえ、表向きではなく」「無差別」「会社から言えって言われてるんで」
ひとつひとつの言葉選びも最高におもしろかった。
そしてオチ(笑)
こういうときの田所さんはとてもかっこよく見えます(笑)


・音速
客席に背を向け、舞台の中央に体育座りの田所さん。
そこに、さっきより速い速度でパラパラ関町が通りすぎていく(笑)


・純
<いい映画だったなぁ~>
純な二人がとってもかわいい。
パンフレットの、再生紙、840円とか、そういう細かいところまで言っちゃうのがなんともおかしい。
あと、「来ない奴がわるいんだから」もよかったなぁ。
ただ、他がとっても作りこんでいる感じがしたのに対して、ここだけあともう一歩何か足りないという感じがしてしまったのは事実です~。
ここだけコント終わりの拍手が小さかった気がする。ちょっともったいない。


・イメージ
<すぐに吐かなかったことを後悔するぜ……>
内容はとんでもなくブラックなのに、見せ方はポップ。
シロッペも言っちゃえばそういうことになるとは思うのですが(笑)、シロッペはそれでもブラックさが前面に出ていたのに対して、これはポップが前面に出ていた印象です。
一回想像しちゃうと、もう笑えないですよね(笑)
私は「ひゃ~」ってなっちゃってあまり笑えなかったクチなのですが(笑)、でも強烈な印象でした。
今回ブリッジVがなかったからこそ、この映像の使い方が余計際立った感じがします。


・10だけコント
<登場する数字は、全て10。>
これ!これ私大好きだったのに、アンケートに書き忘れてしまったんです!
この後の「マンションにて」がとっても好みだったので、その印象が強くて……でもこれもすごく好きだったのに!
思い出した時、すっごいショックでした。
なんというか、私はライスのネタの中の「ただのいい話」に弱いみたいです(笑)
今回のこのネタって、数字のところを抜かせば、言っちゃえばただのいい話ですよね。
それと同じように、田所と知子のネタとか、父親の誕生日とかもそう。
冷静に考えたら、ただのいい話。でも、その見せ方がおかしいっていう。
一つひとつのフレーズ好きだったなぁ。
最後も好きでした。
リアルと虚構が、紙一重で分かれていて、でもどこかで交わっているみたいな。……自分で言ってて意味わからなくなってきた(笑)


・嵐の夜、確かに君はそこにいた
暗転の中、大雨と雷の効果音。
次第に大きくなっていき、雷のようにビカビカと白い照明が光りだす。
その中でパラパラを踊る関町さん(笑)
もー!!
なんだよー!!(笑)
私は勝手に、コントのタイトルが今までとはちょっと違った感じだったので、鈴虫の時の「僕ら」みたいな、長尺感動系のコントを期待していたんです。
そしたら、なんだよー!!(笑)
もう裏切られた気持ちでいっぱいです(笑)
いや、勝手に期待した私が悪いのかもしれないんだけどさー(笑)


・マンションにて
<午前10時と、午後8時>
今回一番好きでした。
次に何が来るのか、わくわくが止まらなかった。
一つひとつが微妙にリンクしていくのも楽しくて。
乾杯のところがあまりにもかっこよくてグッときました。
その瞬間の二人は、この全世界の誰よりもかっこいいと思ってしまったほどでした。
で、最後捕まった時のぬるっと感が何とも言えず好きです。
「……え?え、何してんの?」(笑)
オチもきれい!あぁステキ。


・エンディングVTR
エンドロールで、

  ライス
田所仁 関町知弘

という文字を見るのは、もう3回目ですが、いつ見てもいいものですね。
そして、流れていくスタッフさんの文字の背景に、でっかく「鶴」という文字が(作家さんの名前)
なんでこんな作りに?
今回私の席が結構後ろだったので、これを見た見学に来ている芸人さん達の笑い声がしっかり聞こえてきました(笑)
そして、ナレーションのところには、
「ミスターX この後、エンディングで登場!」という文字が。


・エンディング
単独Tシャツを着て登場の二人。
今回のTシャツは、今までとちょっと違って、田所「みなさん待望の」かわいいデザイン(笑)
アリクイ?サイ?みたいなキャラクターがあしらわれています。
関町「でも、こいつ結構気に入ってたみたいだけどさ、オープニングのVTRで最後こいつ爆発したじゃん」
田所「そういう生き物なんです。導火線がついてるっていうね」
理解不能です(笑)
今回ブリッジで映し出されていた絵は、なんと全て田所さんが書いたものなのだとか!
ご本人達は「反応が薄い」と嘆いていらっしゃいましたが、いや、違うんです!
絵があまりにも上手すぎて、何かのマンガのキャラをそのまま映し出しているのかと思っていたんです。
去年の単独オープニングVで、メガネをかけていた人の隣に全て「関町知弘」と書かれていたから、そういう感じなのかなと思って。
でも実際はそうじゃなくて、マンガの代表的キャラにメガネをかけたものを田所さんが書いていたのだとか。
うわー、これを知った上でもう一回見たかったです!
関町「そして、すいません、パラパラ3回も踊っちゃって」(笑)
やる前は結構不安だったそうなのですが、その不安は全然いらなかったですね!
2番目の「音速」のところは、台車が速すぎて、袖の壁に激突したそうです(笑)
そして、ナレーションのミスターX登場。
呼び込む時に、
田所「まさかね、スケジュールが合うとは思わなくて……」などと大げさなフリをして、それに耐えられなくなり、
「ちょっと!!」と出てきたのは、えんにち望月さん!!
奇跡的にこの日、そして前2日間空いていたため、深夜稽古までがっつり付き合ってくれたそうです。

望月「始まる前に、仁君に『噛まないでね』って言われたことが、すっごい悔しかった!」
そんな田所さんは、「怖くない話」の時に効果音を噛んだことを責められる(笑)
競馬の始まる時のファンファーレ?だと思うのですが、前日にこれを練習していた時、みんなに「音程がおかしい」と笑われて、それを気にしていたら噛んでしまったのだとか。
実際もう一回やってみると、最後の音だけきれーに外す田所さん(笑)
ライス単独はいつも二人だけだったので、こうやってゲスト的な形で、お手伝いの芸人さんを頼むのは初めて。
望月「じゃあ、もう友達ってことだよね!」
なぜかそんな確認をとる望月さん。
ライス「あ、あぁ……」
なぜか乗り気じゃないライス(笑)
最後は3人で、「ありがとうございましたー」と頭を下げて、終演となりました。



ここから、少し思ったことをだらだらと好き勝手に書かせていただきます。

私は今回の単独、本当に心の底から楽しかったです。
「面白かった」というより、「楽しかった」という言葉の方が当てはまっているような心情でした。
一つひとつのネタ、面白いだけではなく、なんというか、エンターテインメント性があるというか。
わくわくして、ドキドキして。
頭を使って先読みするような感じではなく、純粋に流れを楽しめるような感じでした。
今まで3回ライス単独に行かせていただきましたが、私は今回が一番満足しました。
キリ・バトの時は、ちょっとネタが練り切れてなかったみたいでご本人達も悔しそうでしたし、鈴虫の時は私シロッペがダメだったので(笑)
今回は全てのネタが好きだったし、どれもきっちり練られてて本当に面白かったです。

その上で、今回は賛否両論なんだろうなぁということも感じていました。
鈴虫を見ちゃうと、ああいう感じのブラックなネタがなくて、物足りないと感じていらっしゃる方も多いんだろうなぁと。
イチゴかザクロかで言ったら、ザクロが好きという方々ですね。
私も正直、物足りない気持ちはありましたが、でもザクロを思い浮かべると味が強すぎて(笑)
だから私自身は、イチゴ好きなのかもしれないなぁと思いました。
でも、そうやってイチゴとザクロを、きっちり線引いて立てわける必要ってあるんでしょうか……?
文句を言うわけではないのですが、どちらもバランスよくお皿の上に盛り付けてもいいのではないかなぁと思って。
半年に一回しかザクロ食べられないなんて、待ちきれない方もいらっしゃるのではないかなぁと思って。

今回全体的に私が感じたことは、上手く説明できないんですが、なんというかとっても「しずるっぽいなぁ」ということでした。
雰囲気がとってもしずるに似てた。どこがどうと説明しようとすると難しいのですが(汗)
私の中で、しずるって、シュールだけど多くの人に理解されやすいシュールっていうイメージがあります。
今回のライスもそんな感じでした。
私はそれが悪いとは全然思いません。
むしろ、そういう風に色んなネタをやっていく中で、どんな人にも認められる、より多くの人に好かれるライスになってほしいなぁなんて思っています。

だらだら好き勝手に書いてしまいました。
不快な気持ちになられた方いらっしゃったら、申し訳ありません。
素人の勝手なひとりごとなので、さらっと流してもらえたら嬉しいです。

最後にもう一回言ってしまいますが、今回は本当に楽しかった。
一時間半があっという間で、凝縮された時間でした。
10だけコントの辺りから、そろそろ終わりなんだと気付いた時、終わってほしくない、この時間がずっと続いてほしいと思ったほどでした。
会場から出る時、本当にさみしくて。
夢から現実に引き戻されてしまったような気がしました。
ブリッジVなしコント一本勝負、とっても贅沢な一時間半でした。
また、半年後にこの夢の空間に来れることを、楽しみにしています。