甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

「New又吉の誕生や!」  6月6日  さよなら絶景雑技団

2009-06-26 00:36:44 | ライブ感想♪
最初にライブの情報がぴあに出た時、何をするのかよくわからなかったのですが、「なんだか面白そう!」という気持ちだけでチケットをとってみました。
あとから思うと、あの時の私に感謝です。
本当に行ってよかった~!!

全編、がっつりユニットコントライブでした。
こんなメンバーが集まるのって大変だっただろうに、稽古の時間だってそんなになかっただろうに、そんなことを感じさせない、とってもクオリティの高いコントをたくさん見せてくれました。
すごい。いつ稽古する時間があったんだろう。
売れっ子さんも入っているのに(笑)

ベタとシュールと、ポップとブラックがほどよくミックスされた……
いや、間違えました。
シュールとブラックと下ネタに重きを置いたコントの数々でした(笑)
会場では、又吉さんが「絶景」というものに対して思うことを書いた紙が配られました。
この文章がとっても素敵で、始まる前からわくわくしたのでした。
すごく簡単にまとめさせていただくと、「日常の中にこそ絶景はある」というコンセプトでいいのかな?
それに乗っ取り、コント8本、そしてブリッジみたいに、各出演者が思う「絶景」を披露する、というショートコントのようなものがありました。

本当は内容をすべて書き出していきたいのですが、キリがなくなってしまいそうなので、私の感想メインで書かせていただきます。
行かれていない方には、だいぶ不親切な内容になることをお詫び申し上げます。
とりあえず、とにかくすごいライブだった!というのが一番言いたいことです(笑)



幕が開くと、舞台に一人座っている又吉さん。
昨日、じゃんけんで負けた人がジュースをおごろうということになり、そこで負けてしまった又吉さん。
「オレ昨日、ジュースじゃんけんとか関係なくみんなにジュースおごったやん」と言うと、みんな怒ってしまい、今日来なくなってしまったそう。
ヤジを飛ばす役の14期生をひたすらフューチャー(笑)
「今日は一人で頑張ります」ということを又吉さんが言うと、
「一人じゃないっすよ!!」
颯爽と登場する五明さん(笑)
ここから、一人ひとり又吉さんのナレーション付きで登場。

五明→「グランジという、前世が山賊だったトリオの一人だ」
児玉→「精神年齢は中二だが、極度のMである」
関町→「恵比寿という街に生まれ育ったとは思えないほどの、田舎顔」
向井→……思い出せない(泣)
根建→……ここには書けない(笑)
好井→「井下好井の、井下じゃないほう」
村上→「又吉のことを尊敬している」
池田→「ちょっと家にある感じの夏服着てきました、という服に定評がある」
橋本→何もなし(笑)

このあと、なぜか「よし、叫ぼう!」となり、赤い照明の中、全員で「あー!!」「わー!!」とか絶叫。
照明が元に戻り、全員で絶叫。
「さよなら、絶景雑技団!!」
暗転。
超~かっこよかった!!
たったこれだけなのに、めちゃめちゃかっこよかった。
もうこの時点で、来てよかったと思いました。


OP映像
書斎のようなところに、和服の又吉さんと、キツネと天狗(お面かぶってる)
すごいオシャレでした。


・雪山山荘殺人事件
<なんでこんなことになったんだよ…>
出オチかと思ったら、出オチじゃない!!
又吉さんが犯人なのかと思ったら、犯人じゃない!!
踊り倒すオチ。
シュールすぎる!!(笑)
あと、当たり前のように殺された人役が関町さんなのが(笑)


・根建の絶景 「桜の木」
桜の木に願い事を刻む。
村上「キングオブコント優勝」
向井「M-1優勝」
児玉「もっとおもしろくなりたい!」(笑)
そんな中、根建さんの願い事は
「みんなの願いが叶いますように」
はにかむ根建さん。
超いい!!(笑)こういうの超好き!!ベタだけど好き!!
すてきだなぁ。かわいいなぁ。
根建さん、心がきれいなのね♪

・中村の絶景 「空港の歩く歩道」
……中村さんの恰好がおもしろすぎる!ダメだ笑っちゃう(笑)
空港で、待ちかまえていた記者達に質問される中村。
「中村さん、今回の上戸彩さんとの熱愛報道に関してなんですが――」
無言で立ち去る。
こんな日が来るといいね(笑)


・絶叫あるある部
全員が一列に並び、ただただ全力であるあるを叫んでいくだけのコント(笑)
あぁこれ、全然覚えられなかったのが残念。
とりあえず、覚えているのだけ。

中村「二宮金次郎の銅像って学校にあるけど、何をしたひとなのか教科書では教えてくれない~!!」
全員「あるある~!!」

関町「なんか足りないと思ってたら、しらたきが入ってない~!!」
全員「あるある~!!」

又吉「『普通の人なんておらん』っていうけど、まれにおる~!!」
全員「あるある~!!」
私が一番気に入ったのこれでした。
まれにおる~!!って(笑)

最後は当たり前あるある。

池田「命、尊い!!」
全員「あるある~!!」

村上「エメラルドグリーン、きれい!!」
全員「あるある~!!」

根建「もやし、安い!!」
全員「あるある~!!」

あ~ほんっと笑った~!!(笑)


・向井の絶景 「幼馴染み」
あ~ピュアだなぁ。かわいいなぁ(笑)
向井さんこういうの好きそうだわ~!!
で、村上さんの女装のクオリティの高さはなんなんですか(笑)

・五明の絶景 「サザンオールスターズ」
あの名曲はこうやってできたのね!(笑)


・女教師
<平井くんの靴隠したん誰ですか!?>
又吉さんの一人コントでした。
すごかった。
あぁこういうの好き!!
最初の
「分数の割り算をする気が起きません」
「分数をひっくり返す気が起こりません」
っていう地味なボケが、私のツボで仕方なかったんですが(笑)
「靴隠したん誰ですか!?」が、どんどんキメゼリフみたいになっていくのも面白かった。
竹馬の発想とかすごいなぁ。どうしてあんなの思い付くんだろう。
中盤でだいぶ笑わせておいて、最後に向かっていくのがすごかった。
最初に「えっ?」っていう小さな違和感があって、それがどんどんふくらんでいくこの感じ!
そしてあのオチ!!
会場全体がざわついた、あの空気が大好き。
こういうライブだからこそ見られるコント。
最高でした。


・関町の絶景 「父と息子」
そりゃ、あんなコントのあとだもん、こういう空気になっちゃうよね!!(笑)
ただ、それを抜きにしても、意味わからなかったけどね(笑)
田所さん曰く、「マジで、つまんなかったんだけど」(笑)
関町さんは本当になんでも似合うなぁ。
なんであんなにベストが似合うんだ。

・池田の絶景 「教育」
あ~最高!!
池田さん似合いすぎ(笑)


・向井と好井のギャグプレゼント
VTRからスタート。
いつもお世話になっている又吉さんに、ギャグをプレゼントしたいという向井さんと好井さん。
又吉さんに聞くと、ギャグをプレゼントしてくれるのはいいけれど、先輩として厳しくいかなきゃ。ウケなかったらシバくと(笑)

VTR明け。
向井「女教師のコントで、すごい空気にした又吉さんに……」(笑)
又吉「まさか、あそこまでひかれるとは……」
ちょっとヘコんでるらしい又吉さん(笑)
いや、違いますよ!!
ひいてるんじゃなくて、感嘆ですよ。「すごいもの見た~」っていう。

向井さんと好井さんがプレゼントしたギャグを又吉さんがやってみるも、スベる。
二人をシバこうとする又吉さんなのだが、逆になぜか二人にシバかれる(笑)
好井「オレが本間に尊敬してるのはなぁ、キングコングの西野さんじゃぁ!!」
向井「オレが尊敬してるのは、オリエンタルラジオの中田さんなんだよ!!」
言い捨てて去っていく二人。
呆然としたあと、
又吉「……でも、村上と児玉はオレやろ…」(笑)


・中村の絶景 「巨大マグロ」
根建さんの女装のクオリティ(笑)
あの目線何(笑)

・五明の絶景 「発進」
暗転中、残酷な天使のテーゼを聞いている時のシュールさ(笑)


・甲子園
<優勝した高校球児達のその後……>
女教師のあとに、さらにこういうブラックなのをもってくるというのがすごい。
一つひとつ怖すぎる。特に、好井&関町の時の客席の悲鳴が(苦笑)
本当、鳥肌立ちました。
オチが児玉さんでよかった(笑)


・関町の絶景 「夕立」
これ、ちょっと書いてみようかな。
一言で言うと、とにかく関町さんが最っ低なコントでした(笑)
明転した瞬間、池田さんの女装の制服姿を見て、しばらくざわつきがおさまらない会場(笑)
突然夕立に降られ、雨宿りのため誰もいない小屋に逃げ込んだ、高校1年生の関町少年と、女の先輩。(私の勝手なイメージは3年生です)
二人はほぼ初対面?
こんなところに勝手に逃げ込んでいいのかと不安になって、うじうじしている関町。
対して、先輩はちょっと不良で、平然とタバコを吸い始める。
タバコを吸ったことがない関町に、押しつけて吸うように勧める先輩。
関町は吸ってみるも、咳込んでしまい、そこからくしゃみ。
先輩「ほら~、雨で服がびしょぬれだから~。風邪ひくわよ。シャツ脱ぎなさいよ」(この時点でおかしい。いくら不良で軽いノリの先輩だからって言ったって、脱げとか言わないと思う・笑)
「嫌ですよ!」ともみ合っていると、関町は先輩を押し倒してしまう。
思わず見つめ合う二人。
瞬間、理性が飛んで、ベルトを外しはじめる関町少年。
客席の悲鳴に包まれつつ暗転(笑)

あ~、笑った~!!
それと同じくらい引いた~!!(笑)
そして、何で私はこれをこんなに事細かく書いてしまったんだ(笑)
なんでしょう、一瞬、ベタな少女マンガ?なんて思ってしまいましたが、いや、少女マンガにもこんな話ないなと思い直しました。
関町さんは、一体何に憧れてるの?全然理解できませんでした(笑)


・好井の絶景 「相談」
研究室?白衣を着た好井と向井。
二人はライバルっぽい。
向井が提出する書類のある部分に対し、「ここわからないんだよ」と好井に聞くと、好井は「二層式にして、後から切り離せばいいんじゃない?」(言葉はうろ覚えです)
向井は「そんなのできっこないよ、無理無理!」と全否定。
そこでやってきた村上先生に、向井は「先生、ここがわからないんですけど―」と聞くと、
村上先生は「二層式にして、後から切り離せばいいだろう」と、好井と全く同じ答えを!
小さくガッツポーズをして、静かに喜ぶ好井。

これすっごい好きでした!!わかる!!
この小さな優越感、いいよね。
多分、ここで先生に「実はオレはわかってたんですよー!」とか言い出しちゃったら、とたんにコントになっちゃうと思う。
いや、そもそもコントなんですけれども(笑)、でもこのよくありそうな絶景すごく好きでした。


・児玉の絶景 「ドラゴンボール」
フリーザ(関町さん)にやられて、ピンチの悟空とピッコロ(だったと思う)(根建さんと中村さんだったと思う)
そんな悟空とピッコロを助けに来たのは、他のどんなキャラでもなく、私服で登場した、素の児玉(笑)
悟空・ピッコロ「児玉ぁ!!」(笑)
フリーザを簡単に倒してしまう児玉。
なんだこれ(笑)
でも、お話の世界に自分が入りたいっていう気持ちは、ちょっとわかる気がする。


・震度5 ~その時殺意が~
<児玉、お前このミス何回目だ!?>
衝撃度はどのコントよりもピカイチ(笑)
笑った~本当に笑った~!!
よくよく考えたらとんでもないブラックな話なのに、それを感じさせないハチャメチャ感。なんでもあり感。
すごかったな~。
一番気に入ったのは、無表情で機関銃をぶっぱなす池田さんです(笑)


・2015年、北海道
<2015年、僕たちは、驚くほど売れていた……>
ナレーションは関町さんでした。
あぁ、綺麗な声。ステキ。ほれぼれします。
このコントのボリューム感すごかった。
濃かった~(笑)
細かく描いていったら、2時間ドラマ作れそうなくらいの話を、ぎゅっと凝縮していて……あれ?そういえばそういうコントする人達いますけれども(笑)
信じたくないけれど信じている後輩達と、信じたくないあまりに別人だと思ってしまう五明さん。
平然と話が進んでいくけれど、その中で登場人物みんなの心情が揺れ動いてるのが伝わってくるようで……
というとすごく大層に思えますが、実際はだいぶバカバカしいんですけどね(笑)
五明さんの「お嬢さん」好きでした(笑)
こんな壮大な話のオチは、女装した中村さんだなんて。


・根建の絶景 「仲間」
全員制服。
不良の五明さんになぐられ、倒れている中村さんと児玉さん。
そこで登場する根建さん。
根建「お前ら、助けにきたぞ!」
中村「運わりぃな、お前……どうせじゃんけんで負けてきたんだろ?」
根建「ちがうよ!……じゃんけんで勝ってきたんだよ!!」
と言って、ニコっと笑う根建さん。
五明さんに殴りかかっていくところで暗転。
心がきれいな根建さん、その2♪

・村上の絶景 「あの女(ひと)のことば」
村上さんなんなの?(笑)
一人だけ、他の人達の倍以上の時間を使っておりました(笑)
最後、ちょっといい話かも?と思ってしまったけど、いや、だまされちゃいけないですよね。
だって意味わからないもの(笑)


・手紙
お世話になっている橋本さんに、今までの感謝の思いを書いた手紙を読み始める又吉さん。
ところがその途中、袖から関町さんのどなり声、池田さんのどなり声。
そして、殴られた体で、袖からふっとんでくる関町さん(笑)
そこから、怒り心頭の池田さん乱入、二人は大ゲンカ、それを止めようとする他のみなさん乱入!
村上「お前らいい加減にしろよ!!静かにしろ!!」
その声がうるさい(笑)
大きい声で言い争っているのに、平然と手紙を読み続ける又吉さん。戸惑う橋本さん(笑)
又吉さんが「何やねん、何があってん?」と聞くと、
池田「……あいつ、ドラゴンボール6個持ってんすよ」
えぇぇ~~~!?
予想外すぎる展開(笑)
ずっと黙ってドラゴンボールを集めていた関町さん。
なんでそんなことしたのかと聞かれると、「う、売れたくて……!」
切実な訴えに言葉が出ない人々。
関町「でも、残りの一つがみつからないんです…」
と言うと、あっさり
根建「オレ、持ってるよ!」(笑)
これで7つ揃った!
それじゃあ「ここにいる全員が売れたい」とお願いしよう!……と言っているさなか、
向井「――あの、すみません!!」
ずっとお世話になっているおじさんが今、危篤の状態で、助けたいんだと訴える向井さん。
みんなちょっと複雑な表情をしながらも、「命はなぁ……」ということになり、おじさんを助けてとお願いしようということになる。
(この「おじさん」っていうのが絶妙ですよね!家族だったら、みんなすぐに「おおいいよ」ってなると思うのですが、おじさんだからなんとも複雑に・笑)
5656会館の上にシェンロン到着(笑)(この声が田所さんでした!)
いよいよお願いです。
向井「あの、おじさんが――」
又吉「しずるに入りたい!!!」
突然入り込んできた又吉さん!!(笑)
全員唖然とするなか、橋本さんが叫ぶ。
橋本「お、おれも!!」


・又吉の絶景
池田「おい、村上!!」
登場したのは、制服姿のしずる!!
そして、その後ろからついて登場してきたのは、制服姿の又吉さん!!(笑)
文鎮ネタをやるしずるを、ちょっとひいたところからニヤニヤ楽しそうに見ている又吉さん(笑)
ちょこちょこ「おおっ♪」とか言ったり、
池田さんが「はじめまして、文鎮です!!」と言ったあと、
又吉「よっ、文鎮!!」(笑)
オチは、
村上「池田ぁ~!!」
池田「村上ぃ~!!」
しずる「又吉ぃ~!!」
3人で抱き合う(笑)
最後にちょこっと飛び出してくる橋本さん。


・ED映像
公園の原っぱで、ふんどし一丁でギターをかき鳴らす五明さん(笑)
しばらくして和服の又吉さんが加わり、一緒にギターを弾く。


・エンディング
みんなで歌おう、ということになり、リンダリンダを歌い始める。
照明が暗くなり、周りはフリーズ。
又吉さんにスポットがあたり、ナレーション。
又吉「……オレがはしゃいだらひかれるんやろなぁ」みたいなことを。
そこに突然登場してきた人が。
又吉「……太宰治先生!!」(笑)
太宰先生のナレーション。
「小説を書くということは、裸で交差点を歩くようなものだ。君も本当の自分をさらけ出しなさい」
このような言葉を聞いて、思いが変わった又吉さん。
そして、
又吉「そうか、New又吉の誕生や!!」
照明が点き、リンダリンダの音楽が流れ、みんなと一緒にはしゃいで飛び跳ねる又吉さん。
そのまま幕が閉まっていきました。




あぁ~、
書いてみましたが、私の感じた楽しさを、この文章から感じ取ってくださいというのは無理ですね(苦笑)
全然ダメでした。
書けば書くほど、魅力がなくなってしまっていくような気がして。あ~全然ダメでした。失礼いたしました。
私が書くのが忍びないくらい、本当に素晴らしいコントの数々でした。

このライブでは、いたるコントでみなさんが「売れたい」という言葉を口にしていました。
「2015年、北海道」のコントなんて、最初のナレーションが「僕たちは驚くほど売れていた」って(笑)
しかも、それで笑いが来てしまう会場って(笑)
この「売れたい」というお気持ちがどこまで強いものなのかはわかりませんが、でもこのライブが終わった後、私は「このみなさんには、売れないでほしいなぁ」なんて勝手なことを思ってしまいました。
だって、売れてしまったら、もうこんなライブ見せてくれなくなってしまうかもしれないじゃない!
あっ、そうじゃないか。
売れた上で、またやってくれればいいのですね☆(笑)
また見たい。
心からそう思えるライブでした。



最後に、私がアンケートに書いたこと。


Q.あなたにとっての絶景は何ですか?

A.このライブです!!