native dimensions blog

新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

2008-2017

2018-03-17 03:49:14 | 建築構造
今日のブログはちっとも面白くありません。
前半、中盤は単なる愚痴と忘備録です。
後半だけ読んでください。

以下、前半

小規模木造建築物におけるバイブルが改訂されたのが去年。
改正された時の講習会に参加した時、

計算内容を変えたわけではなく、9年間の質疑事項を既存の考えに組み込んだ内容となっていると説明を受けました。

確かに考え方が変わったわけでなく、計算における隙間の修正
計算がただの比例で成り立てば問題ないわけですが、様々なプランを計算すると計算式に歪みが生じることが分かってきたため、

こんなプランの場合には、低減や割増しを掛けてね(はーと)というパーツが増えました。

で、私たちはこの本片手に手計算するわけではなく、構造計算ソフトを使います。

その時、使っている計算ソフトが、その低減や割増しに対してどのような対応をしているのかを理解しなければいけないんです。
計算ソフトは、計算を絶対に間違えません

私が得意なケアレスミスなんて、計算ソフトは一番の不得意。

但し、設計者が入力を間違えると、計算結果は絶対に間違っています。



以下、中盤

今回の改訂で、吹抜けを設けた場合、床が想像以上に歪んじゃうから気を付けてねという式が追加されました。
その吹抜けを補うための床が水平力の進行方向に対して、どの位置にあるかで計算が変わります。
結構面倒くさい式なんですけど、その式は面倒くさい割に真四角の吹抜けにしか対応していない。

でも、真四角以外の吹抜けなんて世の中にいくらでもあります。
例:階段も吹抜け扱いです。L字に折れ曲がる階段なんてごく普通(at ministock-08)
改訂以降、ずっと吹抜けは真四角の設計でした。今回が初めてのL型。

その場合、どーすんの?

プラン通りにL型の吹抜けで入力して構造計算を行うと、


構造計算書の計算結果はOKがでます。

しかし、数百ページある中からその部分の計算をよーく見ると計算が間違っている。
L型の吹抜けがない事になっている。
要は、四角い吹抜けじゃないから、計算ソフトは吹抜けじゃないと判断したんですね。





勝手になくすなよ。





この問題に対して、何しても入力内容が反映しないこと数時間。
(サポートセンターは閉店ガラガラ。よって、はっきり言って無駄な時間だけど、週明けに持ち越せない性格)


そんな中、ようやく一つの答えに到達。


以前私が書いた記事のまんま。

矩形以外であれば最外周(含有する矩形)で検討する。ちと、技使いながら。

そしたら期待通りの計算結果に!!!



以下、後半

計算しているのは計算ソフトじゃない。
設計者です。


自分が今何をしてるか分かっているのか、分かっていないのか。流されているのか、流れを見ているのか。

構造計算だけでなく、温熱計算についても同じことが言えます。

それを理解したうえで、今、自分がどんな住まいを作っているのかが、設計と言えます。








すっごいつまらない記事だと思いますが、思いのほか力が入りました。
(おら悟空。計算書でひさびさにこんなの見つけたぞ。)





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