
(美しいイソヒヨドリの雄にしばし見とれる!)
ステレオタイプな考え→芸者=売春婦はロシアでも普通の考えのようだ。しかし芸者=売春婦ではない、論稿である。ネットでUPされているのでどなたでも読める論稿である。結論は経済的にも性的にも自由である女性の典型としての芸者が『ロシア人芸者』に立ち現れたのである。
欧米と日本、ひいては欧米とアジアの関係は、征服者=男性、征服される者=女性の関係として描写されるのが普通である。しかし主人公のターニャはハイブリッドである。西洋人でもあり東洋人でもある女性芸者である。オリエンタリスティクな支配構造が相対化され、複雑化している、そしてこの性的に経済的に自由な芸者が焦点である。自ら男と寝る芸者のターニャは経済的に自立している。マジョリティロシア人女性が侮蔑し、かつ嫉妬する芸者でもあるようだ。ロシアのポスト・コミュニズム社会が透けて見えてくるようだ。日本人男性に性を売るロシア人女性たちの在り様もまた見えてくる。
基本的なところでどう異なるのか、香港の芸者、日本の芸者が比較されてもいる。水揚げが買売春の一環でありえることもその通りかもしれないのだが、それを自由に選択する芸者もいる。女たちが自らの意志でみずからのセクシュアリティを決定しえる場・空間がある。そこから先は?
朝明けです!希望の兆しにときめくときもある。空がなぜか懐かしい!