
(夾竹桃の花です!おめでとう福永さん、「わが街の劇場」さま!目白もその樹木の中でさえずっていますね!「わが街の小劇場」で是非『ソーッツカミジャーと呼ばれた女童』ー戦後12歳でジュリ小身に!、歌三線の一人芝居を上演したいですね。公設市場のオジーやオバーもきっと「わが街の小劇場」にやってきますね!)
福永武史さんたち、やったね!「わが街の小劇場」のみんなが日本的に注目の演出家コンクールで優秀演出家賞です。福永さん、さすが役者としてキラキラしているので、観客賞も受賞です!おめでとう福永君!このコンクールのサイトを見て、何となく予測どおりです!沖縄独自の身体性が問われるわよ、と「わが街の小劇場」で「弱法師」を観劇した後で話しました。そのとおりの批評に見えます。鈴木忠志のコンセプトが背後にありますからね。80年代にアメリカで見た『トロイアの女』の舞台について話しました。白石加代子さんたちの舞台はアメリカ人観衆に熱狂的に迎えられていました。日本の文化や型で描いた舞台です。
平田オリザさんたちが審査員で、沖縄独自の視点や身体が問われたでしょうか?。しかし20代からこれまで舞台人としてやってきた福永さんの努力が、ある面中央で認知され、優秀賞(応援)を得た事はよかったですね!今後、さらにコンセプトと身体性、演劇理論(思想性)が問われるのですね。県立芸大は比較演劇論や西洋演劇史などの授業を提供すべきですね。その辺への視点が弱い芸大ですね。
沖縄的身体性や演劇論(思想性)まで踏み込んでいるのは幸喜良秀さんですね。嘉数さんたちもまだまだ未熟ですね。現代劇では福永さんや他若者達が挑戦してきた中で、沖縄的なものを演じる核として現代劇の中で追求しているのは、少ないですね。その序章的な動きが銘苅ベースの誕生かもしれませんね。モノトーンではないこの島宇宙独自の何かでしょうか。
蜷川幸雄の前にやはり鈴木忠志なんですね。アジア演劇を語る時、世界の研究者は鈴木さんに注目なんですね。なぜ?です。その辺は見過ごすことができませんね。鈴木忠志は沖縄でも上演していますね。復帰前だったかー。ただ沖縄の現代演劇は1960年にようやく演劇集団『創造』が出立したのでしたね。それ以前から現代劇を追求した試みは戦後なされてはいますね。沖縄芝居でも戦後の作品は戦前と違います。時代の感性が加味されていますね。
文学に注目する方は多いのですが、総合演劇の持つ力はかなり物理的な原初的パワーを持っていますよね。その点、大城立裕さんが小説ー沖縄芝居ー詩劇(新作組踊)を創作してきたこの間のプロセスは注目すべきです。幸喜さんは演出として芽を花にまで咲かせました。大城さんの営為は吉増剛造さん(芸術院会員・文化功労賞)よりも凄いことをやってきたと考えています。単純な比較はできませんが、優れた詩人の営為は凄いですね。しかしマイノリティー沖縄人のことばの営為の凄さは優るとも劣らないですね。文化庁は沖縄の作家のエネルギー、その世界的な力をしっかり評価すべきですね。大城作品は英語、韓国語、中国語などに翻訳されていますね。日本の詩集の翻訳は?少ないですね。戯曲は?『人類館』は異なるバージョンで翻訳されていますね最近も。横滑りになったのですが、沖縄独自の演劇様式とは何だろう?多様な試みがなされていますね。
(厳しい眼差しに見えますね!お前は何者?とー。ノラ猫さんに負けているなーと思う。)
(夾竹桃のピンクの花の樹木の中で目白が楽しげにさえずっていた昨日の朝でした!)
利賀演劇人コンクール2018 審査結果発表 ←直接サイトに飛べます!謝!
利賀演劇人コンクール2018の上演審査が7月29日(日)に終了いたしました。
最終審査会の結果、以下の通り、最優秀演出家賞は該当者無し、優秀演出家賞2名と奨励賞1名の授賞を決定いたしました。
また「観客賞」は、観客からの投票を集計した結果、以下の通り決定いたしました。
▶最優秀演出家賞
該当者無し
▶優秀演出家賞(副賞80万円) ※上演順
福永武史(『弱法師』)
野村眞人(『冒した者』)
▶奨励賞(副賞40万円)
村社祐太朗(『屋上庭園』)
▶観客賞
1位:野村眞人『冒した者』
2位:本坊由華子『令嬢ジュリー』
3位:福永武史『弱法師』
4位:波田野淳紘『弱法師』
* * * * *
審査の過程と結果をご報告いたします。
まず、例年通り、各審査員が上位三名を順位をつけて発表しました。この段階で、福永さん、野村さんに票が集まり、村社さんを評価する委員も複数いらっしゃいました。突出した得票者もいなかったことから、この時点で、最優秀演出家賞は出さずに優秀演出家賞を二名とするか三名とするかで議論が行われました。
福永さんと野村さんは、演出手法も作品もそれぞれ対極にある舞台でした。二人の成果を比べることは非常に難しく、今年は一席、二席といった順位を設けずに優秀賞とすることにしました。
福永さんは、俳優の力を最大限に引き出し、結果として60分間、緊張感の持続する舞台を現出させました。今後は、より一層の理論化あるいは様式化が望まれるかと思います。
野村さんは、コンセプトの多様さ、その実現の手際は評価するものの、そのいずれにも既視感がありオリジナリティに欠けるのではないかという指摘がありました。また、この戯曲でなければ実現できなかったという必然性に欠けるという指摘もありました。
村社さんについては、その理論的探究の価値は認めるが、それが自己完結していて、このままでは、これ以上の発展が望めないのではないかという危惧が指摘されました。自己の演劇的手法を真摯に探求している姿勢は評価しますが、コンクールという性質上、現状では、今回の舞台成果は他の二人に及ばないのではないかというのが、審査員一同の結論となりました。
各審査員の講評は追って公開いたします。コンクール参加者はそれぞれの講評を真摯に受け止め、今後の活動の参考にしていただければ幸いです。
演劇人コンクールは、来年度、一部内容のリニューアルを予定しています。ぜひ、多くの演劇人の参加を期待します。
(公財)舞台芸術財団演劇人会議 理事 審査委員長 平田オリザ
利賀演劇人コンクール2018/舞台写真


『マクベス』
作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:豊島勇士(maz)
訳:松岡和子
7/23(月)18:00 利賀山房
出演:河合厚志 仲谷萌 黒木夏海 豊島勇士
舞台監督:北方こだち 照明:根来直義 音響:森永恭代


『冒した者』
作:三好十郎 演出:蜂巣もも(グループ・野原)
7/23(月)20:00 岩舞台
出演:串尾一輝 岩井由紀子 小田原直也 田中孝史 藤瀬典子 堀内萌
舞台監督:河村竜也 美術:渡邊織音 美術アドバイザー:SAMPO Inc.
照明:伊藤泰行 音楽:額田大志 音響:櫻内憧海 衣装:原田つむぎ


『弱法師』
作:三島由紀夫 演出:福永武史(わが街の小劇場)
7/25(水)18:00 利賀山房
出演:城間夢乃 仲嶺雄作 山内千草 新垣晋也 上門みき 福永武史
明かり:小池美津弘 音:新城啓


『令嬢ジュリー』
作:ストリンドベリ 演出:本坊由華子(世界劇団)
訳:内田富夫
7/26(木)20:00 岩舞台
出演:赤澤里瑛 廣本奏 本坊由華子
ドラマトゥルク:高山力造 音響:高橋克司、平野友哉 照明:日野早人
衣装・小道具:渡邊沙織、兵頭美咲


『屋上庭園』
作:岸田國士 演出:村社祐太朗(新聞家)
7/27(金)18:00 利賀山房
出演:横田僚平 菊地敦子 那木慧 近藤千紘
美術:山川陸 照明・衣装:村社祐太朗


『冒した者』
作:三好十郎 演出:野村眞人(劇団速度)
7/29(日)18:00 利賀山房
出演:稲森明日香 井上和也 神田真直 瀬戸沙門 武内もも 持木永大 好光義也
照明デザイン:kehaiworks 照明操作:中西美樹 舞台監督:浜村修司
美術:武内もも 映像撮影:竹山真煕


『弱法師』
作:三島由紀夫 演出:波田野淳紘(劇団820製作所)
7/29(日)20:00 岩舞台
出演:千葉恵佑 澤崎ひろあき 久堂秀明 加藤好昭 城戸啓佑 洞口加奈
音響:齋藤瑠美子 照明:平井奈菜子 ピアノ曲提供:加納由紀子
美術:三波真夏 演出部:佐々木覚、印田彩希子、岡村俊輔
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http://www.performingarts.jp/J/overview_art/1005_06/1.html 小劇場の歴史!
全作品 撮影:利賀演劇人コンクール事務局
SCHEDULE
▶利賀演劇人コンクール2018 上演日程
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■7/23(月)18:00 利賀山房
『マクベス』 作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:豊島勇士(maz) 訳:松岡和子
■7/23(月)20:00 岩舞台
『冒した者』 作:三好十郎 演出:蜂巣もも(グループ・野原)
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■7/25(水)18:00 利賀山房
『弱法師』 作:三島由紀夫 演出:福永武史(わが街の小劇場)
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■7/26(木)20:00 岩舞台
『令嬢ジュリー』 作:ストリンドベリ 演出:本坊由華子(世界劇団) 訳:内田富夫
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■7/27(金)18:00 利賀山房
『屋上庭園』 作:岸田國士 演出:村社祐太朗(新聞家)
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■7/29(日)18:00 利賀山房
『冒した者』 作:三好十郎 演出:野村眞人(劇団速度)
■7/29(日)20:00 岩舞台
『弱法師』 作:三島由紀夫 演出:波田野淳紘(劇団820製作所)