志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

坂上 香監督の「トークバック」(2時間)を見てトークセッションにも参加!

2015-08-01 23:45:08 | ジェンダー&フェミニズム

以前ツイターで紹介されたのを見て、ぜひ機会があれば見たいと思っていた。サンフランシスコを拠点にする劇団The Medea Project: Theater for Incarcerated Women(メデア・プロジェクト:囚われた女たちのシアター)『沈黙を破る女たち』がどう舞台化されているか、関心があった。映像の前に舞台の演技など、その物語にまず関心をもっていたゆえに、時間がないと思いつつ参加した!びっくりしたのは帰り際の那覇の駐車場代金の高さである。午後3時前から午後7時過ぎまでで何と1500円、嘘かと思ったがほんとうだった。しばらく国際通りに来る機会がないが、とても高い!1000円でもなく1500円である。桜阪劇場の前は500円だが、満車だった。

当分、よっぽどの講演や舞台でないかぎり、10月まで研究棟にこもらなければならないと肝に銘じながら、長々と映画が終わっても座席していた。監督の背景やそのエピソードにも関心はあった。サバイバルネット・ライフ代表の仲村久代さんのお話も驚愕そのものだった。すでに家族が壊れているから少女たちは家をでるのである。確かに。居心地がよければ夜歩き、夜遊びしない。家族の問題。子供の人権の保護の方法論が試され続ける。実の親に殺される子供が増えているのだろうか?見えない見える虐待を受けている子供たちも多いのかもしれないー。そしてDVに耐えている多くの女性たちがいるのかもしれないこの社会。『暴力』の連鎖、現実の行政のおそまつさゆえにNPOの重要さなどが迫ってきた。

映画の後のトークのためのイラストがよかったのでここにUPしておこう。映像の中味に関して、後で印象を備忘録のつもりで書いておきたい。

アフリカンアメリカン文化センターの取り組み、演出と構成、「舞台表出」を企画したHIV担当医者(Dr.エディ/ゲイ)の情熱が機軸で、実際のHIV/AIDS陽性の女たちが主人公。自らの物語を語る集団演劇(歌舞も挿入され)で良かった。インプロビゼイション的な集団創作手法で、自らの内面を、葛藤を表出することにより浄化されていく心理劇でもある。このような刑務所なども絡めた即興劇の効果はアメリカでは普通に実践されている。日本がどうもね、弱い。

映像以前に演劇そのものに関心があったのかもしれない。実践の場である。坂上香監督はいわば媒介者だね。映像を撮り編集して舞台をみれない多くの人々に伝える役割である。それも重要な役回りだ。

インドのバルーチャなどはインドの貧民街で演劇を通した社会改革を実践している著名な演出家で理論家だけど、日本の場合、演劇が即社会改革に繋がる運動は弱いような気がしている。商業ペースの伝統演劇であり現代演劇だろうか?←歌舞伎もお能もチケットが高い!庶民にとっては劇場は高嶺の花である。どこかおかしい!地域に根ざしている地域伝統芸能や民俗芸能が地域のコミュニティーのよりどころとなっているのだろうか?そこに人間が暖かさを、集団の共生の夢を感じあう、生きているっていいと思える空気が流れているのかもしれない?!沖縄の夏は祭りが盛んだね。

例えばアメリカでは売春婦の女性たちのパフォーマンスもなされている。身体性、セクシュアリティー、表現、ポストモダンな試みがどう彼女たちの主体を従来の収奪される構図から奪還できているか、研究書も評論もすでに出されてはいるが、HIVやAIDsの問題はセクシュアリティーのテーマでもあり、ドラッグ、暴力も伴っている。性的オブジェクトとしてのマイノリティーの女、子供のたちばもある。複雑に絡み合っているテーマだ。

遊女たち、娼妓たち芸妓たちの性、表現としての芸能(唄三線、筝曲、舞踊)、表現の中で彼女たちが精神の力を磨き主体に転じていったのは確かだった。しかし収奪される性の基本的構造は変わらなかった。現在は?DVの多くの女性被害者たちの立場も或る面で共通項があるのではないだろうか?


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