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池井戸 潤「シャイロックの子供たち」

2007-01-29 | 池井戸潤
作者は慶応法学部卒業後、三菱銀行(当時)入行のエリートらしいので、難しい

のでは…と思いつつ読み始めたのだが…。10話短編の構成、主人公もその都度

変わるのだが、流れるような展開であり、難しくもなく、とっても読みやすい文章

だった。


舞台は大田区にある、東京第一銀行長原支店。いやーめちゃ面白かった!!

この作家残念ながら『空飛ぶタイヤ』では直木賞を逃したのだが、この本を

読む限り受賞してもおかしくないと思わせる筆力の持ち主。


会社は戦場。どんなことがあっても、自分のため、家族のため、生き残らな

ければならない。息づまる攻防。明らかになる人間関係。

ページをめくる手が止まりませんでした。中盤からは新たな展開に突入して

いきます。ラストはとっても気にいらないのですが(笑)許せます。

感動ではない、リアルさを味わって欲しい作品です。一気に読めちゃいますよー。


ちなみにシャイロックとは、シェークスピア「ヴェニスの商人」に出てくる

悪辣、非道、強欲なユダヤ人の金貸しなのだそう。なんてナイスなネーミング!! 

                            5点中3.7点


んでオビ裏文面にはこんなコトバが...

「貸す」と「借りる」の間には様々な関係が存在する。そこには超えてはならない一線があるのだが、ときとして銀行員はそれを越え、ただの金貸しとなる。金のために人生を賭し、組織の論理より人生の論理を優先させる。ときにそれが暴走し、銀行という組織を軋ませる事件へと発展するのだ。そんな金貸しと化したひとりの銀行員が、本書の舞台となる東京第一銀行長原支店にいる。果たして彼がどうなるのか。金貸しの末路をその目で確かめて欲しい。 池井戸 潤

と書いてあった。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうなんですね (BEE)
2007-01-31 11:46:17
こんにちは。
「空飛ぶタイヤ」でも東京ホープ銀行という
大手銀行が登場し、そのリアルな描写に
唸っていたものですが、元銀行員と聞き
激しく納得です。

私も「シャイロックの子供たち」は
必ず読みますよー。
そうそう、「赤い鯨と白い蛇」が
届いたので、今読んでいる作品が
終わったら読みますよー。
あぁ、楽しみです♪
返信する
元銀行員ならでは (naru)
2007-01-31 23:20:23
BEEさん こんばんは。
『シャイロック.』はものすごい衝撃や感動があるわけではないのですが、とにかく流れるように物語が展開していき、気分は銀行員って感じ(笑)とにかくリアルなんです。ラストはイマイチなのが残念なんですけどね。池井戸さん 私も遡って追っかけたい作家です♪

『赤朽葉…』ぐんぐん、びゅんびゅんのうえ、ガツンなのですかっ!!!BEEさん 長島みたいですよ!!(笑)
やっと図書館に入ったようので、明日取りに行ってきま~す。うひ。

あー『赤い鯨…』買っちゃいましたね!!ちなみに先輩は1時間ちょっとで読んだらしく「まあまあ良かった」と言ってましたよん。BEEさんに合うといいけど~。

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読みました! (BEE)
2007-03-07 13:17:16
いやぁ~、ある意味銀行不信に
陥りそうなリアルさでした(笑)
銀行に行くと、あの人もこの人も
トラブルを抱えているのかしらんと
見てしまったり(笑)
ま、実際の銀行員の人には
いい迷惑かもしれませんね。
池井戸さん、はまってますわ。
返信する
池井戸作品あなどるべからず (naru)
2007-03-07 20:08:06
はっはっはっ。銀行不信に陥っちゃい
ましたか。架空の都市銀行の支店を舞台に、
さまざまな立場(副支店長をはじめ、中堅
社員、女子行員、新人、検査部員、パート
など)で描かれていました。
いや~リアルですわ!!
池井戸さんのは、けっこう読みやすいですよね。
『空飛ぶタイヤ』楽しみです♪
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