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狭いベランダで育てているバラのこと、趣味のこと、トールペイントのことなどなんてことない毎日を書いていきます。

衝撃的に面白かった映画〈リトル.リチャード:I am everything〉

2024-03-08 09:14:25 | 映画

リトルリチャードのことをそんなに知っているわけではありませんでした。

あの名曲〈のっぽのサリー〉を作った人くらいの知識でしたが

このドキュメンタリー映画を見て、その複雑な人間性と素晴らしい音楽的才能に衝撃を受けました。

 生まれた環境が敬虔なキリスト教徒ばかりが住む地域で黒人、そして物心ついた時から同性愛者(映画の中ではクィアと言う言葉がよく出てきました)

両手足の長さが違う軽い障害を持っていた

それらのせいで彼は実の父親に疎まれていました。

 生まれ持った爆発的な音楽的才能でロックンロールを手に世に出ますが

同性愛者を嫌うキリスト教、悪魔の音楽であるロックンロール、と言う縛りにあらがうことが出来ず

絶頂期に歌を捨ててオークウッド大学で神学を学び、同性愛者でもなくなったと言って結婚までします。

が、大勢の家族や友人たちを養っていたので金銭的に困窮

再びロック歌手に復帰します。

その復帰コンサートの前座は何とビートルズでした。

(ポールマッカトニーは、彼が大好きでした)

イギリス各地で開かれるコンサートの様子が映し出されましたが

リトルリチャードから発せられるエネルギーに圧倒されました。

発行体のように飛び散るオーラ

観客もそのエネルギーを受けて暴れ狂うので、毎回警察が出動していたそうです。

 映画の中では自分が創ったロックンロールを白人が横取りしたみたいな発言が何度も出てきました。

「エルビスやパットブーンの方が売れたんだ、俺が創ったのに。」

「ロックンロールの創始者なのに何も受賞したことがない。」

その不満と孤独をやっと埋めたのが1997年1月27日に開催された「アメリカン.ミュージックアワード」での功労賞受賞

感動で涙にくれた姿が映し出されました。

 ずっとコンサートの依頼はひっきりなし

忙しさのあまり麻薬に手を出し乱交パーティ

周りの色々な人が殺されついには弟も殺されてしまいます。

死んでから地獄に行きたくない。

キリスト教の教えが身に染み付いていたので、再びロックンロールを捨てあちこちで集会を開き聖書を売って敬虔なキリスト教徒に転身。

 二つの両極端な世界を行ったり来たりする姿が非常に興味深かったです。

 彼にかかわった様々な人のインタビューも挟み込まれていましたが

最初から同性愛者であることを隠さなかった彼に救われた、解放された

自分自身でいていいんだと確信した、と言っている人がたくさんいました。

1950年代、その頃はまだまだ人種差別やLGBTに対する偏見はすさまじかったと思います。

 彼の影響を受けた歌手は黒人白人数限りない。

歌唱法やパフォーマンスもですが、連打して弾くピアノもすごかったです。

一度見ただけでは消化しきれないので、もう一度見に行けたらと思っています。

 

リトル・リチャード - ロング・トール・サリー(のっぽのサリー)                       多くのアーティストがカバーしている〈のっぽのサリー〉歌ってみたい魅力に満ちた名曲。  

1932年12月5日生誕~2020年5月9日に死没

[クィアとは?]

クィアは、もともと英語で「不思議な」「風変わりな」「奇妙な」という意味を持つ語である。かつて男女以外の性自認や異性愛以外の恋愛に理解がなかった時代に、同性愛者への蔑称として使われていた。(ネットからのコピペ)


 

 

 

 

 


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