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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

サンタクロース・ファッション

2016年12月12日 | 家・わたくしごと

 私が子供の頃、サンタクロースの赤と白の衣装は、サンタクロース以外が着るなんて考えられなかった。誰かこの衣装を着る場合は、その誰かはサンタクロースを演じなくてはならなかった。たとえばその恰好でプレゼントを配るというのは許容されたのだが、その恰好で街に繰り出す、なんてことは考えられなった。
 しかし今、サンタクロースのファッションは珍しくなくなった。「帽子だけサンタ」なんてのはもう珍しくなくなり、女性のファッションとしてデザインされたサンタの衣装なんてのも普通に売られている。どこもかしこも、サンタファッションなのである。宗教と結びつかないイベント化されたクリスマスは、年追うごとにエスカレートする。もうクリスマスは何のイベントなのかわからなくなっているのだ。若者が楽しく集って、プレゼントを渡して、美味しいものを食べる。ついでにサンタの恰好までしてしまう。
 別にそれが悪いといっているわけではない。しかし、サンタクロースが子どもが眠っている間にプレゼントを持ってきてくれるという、ある種の「夢」が、若者たちのふるまいによって「現実」になってしまっていやしないだろうか?そういう若者たちだって昔はサンタを信じていたんじゃないか?それなら子どもたちの夢を大事にしてほしいと思うのだ。