古城・教会・神社・仏閣など著名な歴史的建築の修復は大抵の場合必ず行われるものです。
それ以外の建物の修復となると、必ずしも簡単ではありません。
私の住むビルから歩いて5分くらいのところに、その1例があります(写真はウィキ・フリー画像)。
2005年の様子
この建物は1804年から1810年に建てられ、19世紀後半から20世紀前半には建物の背後に酪農場があり、小児科病院のためミルクを供給していました。
多分、都市化によって酪農場は閉鎖されたのでしょう。20世紀末からは建物が荒廃して、上の写真のような様子でした。
こういう建物の修復・保存に決定的なのは新たな利用コンセプトです。
漸く2005年に新たな利用コンセプトが決定し、修復は2008年に完成しました。
修復後の外観
私が今のところに引っ越したのが2008年なので、この綺麗になった様子しか知りません。
修復前の酪農場跡地に集合住宅が建てられ、前の歴史的建物との間にカフェなどもあります。
設計した建築家はヨーゼフ・コルンホイゼルで、このためコルンホイゼル・ヴィラと呼ばれています。
建物の中には
代替医療の診療所やオフィスがあります。
コルンホイゼルの代表作は以前に紹介した
シナゴーグです。
コルンホイゼルについては
英語ウィキに短い説明があります。