今日は何の日?

昔の今日は何があったのでしょうか?ちょっとのぞいてみましょう。

超音速旅客機「コンコルド」初飛行

1969-03-02 00:00:00 | Weblog
 1956年頃、イギリスとフランス両国は、それぞれ独自の超音速旅客機の研究を始めていましたが、機体の規模が似ていたことから、共同開発に歩み寄ることになりました。そして、機体は「コンコルド(Concorde)」と名づけられました。コンコルドとは、「協調・調和」を表すフランス語です。この開発が開始された直後、当時のフランス大統領ド・ゴールがこの機体をコンコルドと呼び、それがそのまま機体の名前として使われるようになりました。この共同開発が正式に調印されたのは、1962年のことです。
 それから7年後、1969年3月2日、世界唯一の超音速旅客機コンコルドが初飛行し、1976年には、ブリティッシュ・エアウェイズとエールフランスにおいて、定期的な運行を開始しました。機体は速さを追求するために流線型で、胴体は非常に長く、客室は4列配置のファーストクラスが100席、貨物室は床下と客室最後部に設けられています。機首は鋭くとがっていて、離着陸時には視界確保のために機首を下方に曲げた姿を見たことがあるでしょう。
 マッハ2(25℃で時速2500km程度)の超音速ですから、パリ・ニューヨーク間をわずか3時間45分で飛行します。当初はもてはやされていたコンコルドでしたが、客席数や燃料消費量の問題、離着陸時の騒音や大気汚染の問題などから、ビジネスとしての成功は難しかったようです。その結果、原型4機、量産型が16機で早々と生産が完了しました。2000年には初飛行以来初となる墜落事故もおきています。そして、2003年4月、ブリティッシュ・エアウェイズとエールフランスは、コンコルドの商用運航を停止することを発表しました。こうして、2003年10月、コンコルドは最後の飛行を終え、後継機の登場を待たずに超音速旅客機は姿を消すことになりました。(MS)