今日は何の日?

昔の今日は何があったのでしょうか?ちょっとのぞいてみましょう。

日本の国鳥に「キジ」を選定(1947/03/22)

1947-03-22 08:20:25 | 生物系
1947年/3月22日

 戦後,GHQのある部署が日本の野鳥を調べ,その少なさで保護対策の必要性を訴えました.狩猟法の改正が行われ,昭和22年には「愛鳥の日(4月22日)」も設定しました.

 この愛鳥日に国の花であるサクラのように鳥を決められないだろうかという案が出され,ハトやヒバリなどの意見を制してキジが国鳥に決まったのです.1947年のことでした.

 当時,山階鳥類研究所の高島春雄氏によると,その理由は次の6点ということのようです.

1.日本固有種で日本の象徴である.
2.留鳥であり,一年中観察でき,人里近くにも生息する.
3.非常に美しく,鳥に関心をもつ人が好む.
4.大型で肉も美味.狩猟対象としても最適である.
5.古事記や日本書紀のような文献にもキジとして登場.桃太郎などの話でも有名.
6.オスの飛び立つ姿は男性的,メスは非常に母性愛が強い

 狩猟の4番が選択肢に入っているあたりが,時代を反映しています.日本野鳥の会の会報で,国鳥のキジを狩猟対象から外そうという論議が何度もなされましたが,現在でも貴重な狩猟鳥獣の一つです.

 ところで,トキが日本の国鳥と思っていた人も少なくないかもしれません.オランダのシーボルトが江戸時代に日本に滞在中に,トキを日本の鳥としてヨーロッパに紹介したところニッポニアニッポンという学名がつけられました.しかし,ニッポニアニッポンは日本の国鳥ではありません.