ロイス、２気筒２０００cc１０馬力エンジンの車を試運転（1904/04/01）

　ロールス・ロイスは、イギリス製の高級車のブランドとして広く知られています。この名前は、ロールス・ロイス社を興した、ロールズとロイスの名前を併せたものです。
　ロイスはこの日、自ら開発した自動車を試運転しました。

　当時、自動車はイギリスでも広まりつつありましたが、その主な製造国はフランスでした。ロイスもフランス製の自動車に乗っていましたが、その車は、故障が多くしかも構造が複雑で修理もしづらいものでした。
　そこで、発電機やモーターの製造にたずさわっていたロイスは、自分の会社の技術者とともに、自動車の開発に取り組みました。その結果、全体にシンプルな構造を持ち、かつエンジンの点火のシステムやキャブレターなどの性能を高めた自動車を作り上げたのです。
　そのエンジンはガソリンを燃料とするもので、２気筒、２，０００ｃｃの排気量、１０馬力の性能を持っていました。試運転をしたときの時速は16.5マイル（26.5km/h）、走行距離は145マイル（233km）でした。そして、その走りはとても安定していたと言われています。

　この試運転に注目した人が、輸入車の販売を手掛けつつも、優れた国産車を作りたいと願っていたロールズにロイスを紹介しました。その後、ロールズとロイスは共に会社を興し、自動車の製造販売にたずさわっていったのです。

2007.01.26 作成YK