2016年のリオ五輪で4連覇を達成し、国民栄誉賞に輝いた女子レスリングの伊調馨(33)。週刊文春の直撃取材に応じ、栄和人強化本部長(57)に対する複雑な心境を語った。
伊調、栄氏の双方と親交の深いレスリング関係者が事情を明かす。
「栄さんは五輪3連覇で国民栄誉賞を受賞した吉田沙保里をはじめ、計6人の金メダリストを輩出しています。紛れもなく女子レスリング隆盛の立役者です。その圧倒的な実績を背景に強化本部長に君臨し、レスリング協会で絶大な影響力を持つようになった。伊調への嫌がらせは2010年頃に始まり、エスカレートするばかりです。このままでは東京五輪はとてもじゃないけど目指せない。本人もそう話しています」
1月18日、内閣府の公益認定等委員会に提出された1通の告発状。そこに記されていたのは、協会の強化本部長である栄氏による伊調に対する“パワハラ”だった。告発状が指摘する“パワハラ”は大きく分けて次の3点だ。1つは伊調が師事する田南部力コーチ(42)に対する不当な圧力、2つ目は伊調の男子合宿への参加禁止、そして最後は、彼女がリオ五輪まで練習拠点とした警視庁レスリングクラブへの“出禁”処分である。
この告発状を元に本誌は取材を進め、伊調を直撃すると、30分にわたり取材に応じた。
東京五輪が2年後に迫っているなか、5連覇に向け練習もままならない状況だという。
「練習……そうですね、自分が求めていけば、練習させてくれるところはたくさんあると思うんですけど、私が(練習に)行ったことで、栄監督による圧力が周りの方にかかるというのはちょっと懸念している部分ではあるので。うーん、『来て欲しい』って言って下さる方はたくさんいるんですけど、『私が行ったらどうなるのかな』って……」
――練習したくても練習場に行けない状況なのか。
「現役を続けるとなると、栄体制の元でやるしかないので、また色んなことを我慢しながらやっていくとなると……。朝練とか午後練も練習環境がしっかり整わないと、なかなか腹をくくれない部分があります」
栄氏は週刊文春の取材に対し、“パワハラ”の事実を否定し、「(東京五輪に)出たければ出ればいいだけの話」などと語った。
3月1日(木)発売の「週刊文春」では、伊調へのインタビューに加え、栄氏への直撃取材、告発状の中身など、6ページにわたって詳報している。また、本記事に関連する動画が、同日朝5時より「 週刊文春デジタル 」にて公開される予定。
(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180228-00006376-bunshun-spo)
伊調馨、栄和人強化本部長をパワハラ告発 栄氏は否定
女子レスリングで五輪4連覇を果たし、国民栄誉賞も贈られた伊調馨(33)が、日本レスリング協会の栄和人強化本部長(57)からパワーハラスメントを繰り返し受けたとして、レスリング関係者が1月、代理人弁護士を通じ、内閣府の公益認定等委員会に告発状を出していたことが28日、分かった。代理人弁護士の事務所が明らかにした。
栄氏は28日に取材に応じ、告発内容を否定した上で、「協会と話し合って対応を決める。五輪4連覇に一生懸命協力したのに、なぜこんなことになったのか」と話した。
告発状によると、伊調は2004年のアテネ五輪と08年の北京五輪を連覇した後、指導を受けていた栄氏の意に反して、練習拠点を愛知県から東京都へ移動。それをきっかけに嫌がらせが始まったとしている。
10年開催の世界選手権のためロシアに遠征した際には、伊調のコーチを務める強化委員の男性に指導をやめるよう命じ、従わなかった男性に「言うことを聞かなければ出ていけ」などと脅したと訴えている。
16年のリオデジャネイロ五輪の直前も、伊調が練習場所としていた警視庁の施設に出入りできないよう圧力をかけるなど、パワハラを繰り返したと主張している。
(http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20180228-OHT1T50250.html)
パワハラを乗り越えて4連覇したが、このままでは東京五輪での5連覇は危ういと告発ってな感じかな。
お互い主張したいことはあると思うけど、重要なのは選手第一ということ。
選手からパワハラを訴えられたらそれについて改善策を講じるのは当たり前のこと。
もちろん選手のワガママをそのまま全部聞けと言っているのではないが、、。
選手あっての協会でっせ。
この逆風を乗り越え、伊調さんには5連覇を目指して欲しい。
4160号