毎年その年に話題となった言葉を決める『新語・流行語大賞』を発表する現代用語の基礎知識は13日、過去30年のトップ10を発表した。
1984年に創設された同賞が今年30回を迎えることから、記録と記憶の整理を試みるいい時機、一つの通過点として、過去の受賞語からアンケート調査を行いトップ10(順位付けなし)を決定。
調査は、29年間の337語の受賞後の中から、「発生時から2013年現在まで、継続されている語」「新語として登場し、波及的に多様な語を生み出した語」「一過性の流行語でも当時の印象の強さが際立っている語」の3つの目安で、99語を同編集部が選出。その後、郵送によるアンケート調査を実施した。
以下はトップ10。
『新語・流行語』30年のトップ10(50音順)
■安全神話(1995年)
阪神・淡路大震災やオウム事件などで、行政も民間もセキュリティ・システムが機能していないことがわかり、安全という神話に頼っていたことが明るみになった。
■オヤジギャル(1990年)
男女雇用機会均等法が施行されたバブル全盛期に、漫画『スイート・スポット』のキャラクターとして登場。女性の「オヤジ化」現象を表した。
■格差社会(2006年)
バブル経済以降に明るみになった格差。
■がんばろうKOBE(1995年)
阪神・淡路大震災後に、当時の地元球団・オリックス・ブルーウェイブが『がんばろうKOBE』をスローガンに試合を行い、被災者を勇気付けた。
■キャバクラ(1985年)
キャバレーとクラブの合成語で、80年代の新ビジネス。新風営法施行後の風俗産業の生き残り作戦としてひねり出された。
■サポーター(1993年)
同年にJリーグが始まり、チームを応援するサポーターという言葉が浸透。
■自分で自分をほめたい(1996年)
アトランタ五輪・女子マラソンで銅メダルを獲得した有森裕子選手がレース後に語った喜びの言葉。
■セクシャル・ハラスメント(1989年)
福岡県の出版社に勤務していた女性が上司の男性を相手取り、セクハラを理由とした日本初の民事裁判を起こしたことをきっかけに、同用語が広まった。
■亭主元気で留守がいい(1986年)
『タンスにゴン』のテレビCMから生まれたフレーズ。「亭主達者で留守がいい」という同意の文句を「元気」に置き換えヒット。
■同情するならカネをくれ(1994年)
ドラマ『家なき子』で主役を演じた安達祐実が言った名台詞。
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131113-00000327-oric-ent)
現在も普通に使われている言葉ー「キャバクラ」「サポーター」「セクシャル・ハラスメント」や、その時代を思い出す言葉ー「同情するならカネをくれ」「がんばろうKOBE」「自分で自分をほめたい」などなかなか面白い。
「亭主元気で留守がいい」が今でも通用するのがちょっと寂しいけど、もたいまさこの顔、今でもはっきりと思い出せる。
それはそうと今年の新語大賞は「じぇじぇじぇ」を押します。
「じぇじぇじぇ」に決まればいいのになぁ。
記念2850号