院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

アベノミクスは何に似ているか?

2013-04-05 01:08:39 | 経済
 この欄でさんざん言ってきたように、私は経済音痴である。だから、アベノミクスが是なのか非なのか意見を述べることはできない。ただ、アベノミクス(または経済政策一般)が、いったい何に似ているか、おぼろげながら分かってきたような気がする。

 アベノミクスに賛成する学者も、反対するエコノミストもいる。どちらの意見も正しいように思える。経済は生き物だというから、ここで経済を猫に例えてみよう。

 経済という猫を、一定の方向すなわち東なら東へ行かせようとする努力が経済政策だと見なすことができる。

 Aさんは、猫を東へ行かせようとするなら、東側に猫が好きなエサを置けばよいと主張するだろう。また、Bさんは、西側に犬を連れてきて吠えさせ、猫が逃げれば東に行くはずだと考える。

 Aさんは、犬が吠えれば猫は逃げるが、必ずしも東に逃げるとは限らない。横っ飛びに南へ行ってしまうかもしれないではないかと、Bさんの説を批判する。

 Bさんは、エサで猫をつっても猫が満腹だったらどうするのか。エサに興味を示さず、どこかあらぬ方向に行ってしまうだろう。やはり、犬を使って追い立てたほうが確実だと、Aさんに反論する。

 結果はどうだろうか。それは猫のみぞ知るである。猫は生き物だから、猫を東に行かせる方法に確実なものは存在しない。どう行動するかは、やってみなければ分からない。

 このようにして、猫(経済)の挙動に関して、結果が出るまではAさんの説もBさんの説も成立しうる。

 つまり、アベノミクスに対して、(結果が出るまでは)正反対の意見が同等の説得力をもって自己主張をすることができるのだ。

 私の考えはざっと以上である。自分では経済を猫に例えたのは秀逸だと思うのだが、経済通の人から見れば、とんでもない初歩的な誤解があるのかもしれない。経済に詳しい人に、私の経済イコール猫論のどこが根本的に誤っているのか、分かりやすく教えていただけたら幸いである。