このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
事業所から異動して何年にもなるのに、入居者様がたが名前を挙げ続けるOG職員がいる。
あのひとにはとってもお世話になって。
あるいは、今何してらしたかねえ、であったり。
僕は、そうですか、大丈夫、お幸せに暮らしてらっしゃいますよ、とそのたび声を掛ける。
なぜ、ご自身の年齢も、家族の顔も、すでに分からなくなっている重い認知症の入居者様の記憶に、こんなにも活き活きととどまることができるのか。
彼女は使命感という尊い、無垢の燃料をその体の中で燃やし、熱と輝きを放って、自分を必要としている方々を暖め、照らした。しかも公平に。
それに気づいた方のみが、その澄んだ暖かさを彼女の名前とともに、いつまでも憶えているのだ。
かく言う僕も、そんな光景を長年に渡って傍らでつぶさに見ながら、その余熱を全身に浴びた。
年老いてホームに入ったら、職員に向かってきっと同じように繰り返すだろう。
あのひとには本当にお世話になって。
あのひと次はいつ出勤してくるの。
君が代さん(利用者様がつけたニックネーム)、何してたろうね、と。