このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
2000年のシドニー・パラリンピック開会式で「ワルチング・マチルダ」を歌うカイリー・ミノーグは素晴らしかった。
ちなみに、シドニー・オリンピック閉会式も、彼女がアバの「ダンシング・クイーン」をカバーしていた。
「ワルチング・マチルダ」がオーストラリアの国民的愛唱歌なら、カイリー・ミノーグが国民的歌手であることが改めて証明されたイベントだった。
「ワルチング・マチルダ」というと、映画「渚にて」(1959年)だ。
第3次世界大戦の核攻撃で北半球が死滅したあとのオーストラリアを舞台にした近未来SF。迫りくる放射能汚染の恐怖と祖国や家族を失った絶望の中でひとはどのように残りの時間を過ごすのかを問うた静かな人間ドラマだった。
この映画の中で、同曲が繰り返し使われている。
初めて観たのは(生まれる前の映画なので)CMで小間切れになったテレビの日本語吹替版。白黒で何が映っているのかよくわからないほど当時の画像は悪かったが、それでも十分胸打たれた覚えがある。
主演はグレゴリー・ペックとエヴァ・ガードナー、いわゆる「キリマンジャロの雪」(1952年)の二人だが、時がたってどちらもややくたびれている。
とはいえ、下に置いた二人の出会いのシーンはなかなかいい。
ツイードのスーツをりゅうと着こなし、ボウタイを締めたアメリカ海軍の原子力潜水艦長ペックが駅のホームに降り立つと、友人に頼まれて迎えに来たエヴァに声を掛けられる。
今の僕ならわかる、ああ、艦長、メーデー、メーデー(緊急事態発生)、彼女の瞳を覗いちゃ、視線をまともに受けちゃだめだ、そのファム・ファタール(宿命の女)に魅入られ虜にされてしまうよ!と。