初めての広島でのライブは、4列目のセンターより少し右側、通路沿いの席は双眼鏡いらず。ジュリーの頭の先から靴の先まで肉眼でハッキリ見えるという、まことに幸せな席でした。
決して勘違いでは無い!ジュリー光線浴びまくり!!ジュリーは確かに間違いなく私の方を見て歌ってくれました。キャァ~~~ヽ(*´∀`)ノ
例え舞台上のジュリーの目から見たら、客席の「昔少女、今はおばはん」にしか見えていなくっても、その目の片隅に間違いなく この我が身が映っているはず!と思えるのって嬉し~~ アハハ~(´▽`*)彡☆ とまあ、勝手に喜ばせてやって下さい。ひとしきりお隣のJ友さんと、見てくれた~!と盛り上がりました。
銀色の髪に銀色のお髭をたっぷりと蓄えたジュリーは、大きな目を見開くこともなくあきらかに歳をとったけれど、衣装から出ている組んだ腕や動く指が、浮き上がるように白い。そこだけ別人格を備えているかのように、妖しく動いていたのが昨日、印象に残りました。広島での指笛は不発も多かったけど、必死の形相で吹いてくれた気が・・ジュリー頑張れ~(笑)
この辺でちょっと冷静になって昨日の広島の心に残ったことのみ。ジュリーは最初から声もよく出ていたし、頭の方に熱唱系の曲が揃っているにも関わらず、最後まで歌のパワーが落ちないのはさすがにジュリーです。
加瀬さんの曲にはどれも思い入れは深いのだけど、全部が全部 大好きとまではいえなかった。前回の大阪では、元はあんまり好きでは無かった「恋は邪魔者」が、年齢を重ねた分 いい具合に若さの暴走と脂気(笑)が抜けて、ほどよく中和された大人の「恋は邪魔者」になっていた。初めて聴いて良かったと思いました。
今回、印象に残った曲が「胸いっぱいの悲しみ」。73年、元タイガースのジュリーから、ソロ歌手としてヒット曲を連発し、その地位を固めていた頃。「危険なふたり」で大きく当てた後にリリースした曲だった。「危険なふたり」の大ヒットは年末の賞レースに向けて、他の歌手より明らかに 頭一つ抜けだした感があった。大ヒットの後の曲はどんな曲が来るのか?!あの当時は一家にTVは一台、お茶の間の殆どの人が注目していたといっても過言ではない。GSの貴公子から大人になったジュリーが賞レースの「レコード大賞」をビシバシ意識した大人のバラードと言える。
「危険なふたり」の調子の良いアップテンポから一転、イントロのダダダダーン♪の音も重々しい「胸いっぱいの悲しみ」は、当時の若いジュリーがスローに歌い上げる 格調高くドラマチックなバラード。歌い出しの声が「これでもぉ~♪」と思い切り甘く切なく、すこし語尾がズリ下がるのがとてもセクシーだった。ジュリーは自分で意識して歌っているのだろうか。タイガースのジュリーでは、きっとここまで歌い上げられなかっただろう。ジュリーの成長を感じさせた。
あの当時TVでもラジオでも、どれだけこの曲を繰り返し繰り返し聞いた事か。夏の日、朝からラジオに齧り付き、ジュリーの声が流れることを期待して、田舎なので雑音が入りまくるラジオのチューニングに余念がなかったことを思い出した。勉強してたのか?私は・・(゜∀。) 目先の事しか考えが及ばなかった、若さだけしか持っていなかった、世間知らずの自分の姿が浮かんでくる。ジュリーも私も若かった、甘やかな夏色の思い出の曲がこの「胸いっぱいの悲しみ」。ジュリー曲はいつも思い出と共にある。
今のジュリーが歌えば、当時ほどに声を張らなくても 十分に恋人同士の別れの歌の世界が伝わってくる。あれから40数年たって、この曲が加瀬さんを偲ぶ場で聴くことになるとは思いもよらなかった。
「白い部屋」では熱唱しながら、涙声のジュリー。この曲にきっと秘められた想い出があるのかもしれない。加瀬さんとの思い出を思い出しているのだろうか?最後の「海に向けて」でも涙声だった気がしている。
「夕なぎ」はアルバムの中の曲だったかな?当時から、この曲の爽やかで清々しい明るさ、曲調や歌詞が大好きだった。ワイルドワンズが「セシリア」と歌詞を違えて歌っていたが、まさに海が好きなW・ワンズにもピッタリ。どちらかというと、ジュリーっぽくない明るさかもしれない。でもこの丹精で上品で清潔感あふれる曲が似合うのもジュリーなのだ。
他の曲はまた今度・・・