脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

自転車取締り:「安全」というイカガワシさ。

2015年06月06日 18時46分13秒 | 社会時評
今月、改正道路交通法が施行され自転車運転の取締りが厳しくなった。
酒酔い運転・信号無視などで3年以内に2回以上摘発されると、14歳以上
の運転者は有料講習の受講(5700円)が義務付けられることになった。

交通違反切符が切られる14項目の「危険行為」には、信号無視や道路の右
側通行等のほか、スマホ等の端末を使用しながらの運転も含まれている。
ケータイ端末の「ながら運転」が危険で迷惑であるのは分かるが、個人的に
は、雨の日の片手傘差し運転は利便性があり、ゆっくりした走行を条件にす
れば、取り締まるほど危険性は高くないようにも思うが。

例えばママチャリの母子同乗運転だって「安全運転義務違反」であろう。が、
日常生活に必要がありそうだし、子供の送迎用に認めても良さそうに思うが、
この種のママチャリは、取締りから除外しているのだろうか? 

であれば、どういう経緯で誰が線引きをしているのか。このような規則を押
し付ける前に、事前に公正に一般市民からの声を聴取すべきではないだろう
か。市民生活に新たな規範を強いる場合、行政の意思や都合の前に、先ずは
市井の生活者に、広く意見を求めようとする姿勢もセンスも無さ過ぎる。

私も日常的に自転車に乗るが、私が危険や迷惑に感じるのは、ケータイなが
ら運転、スピード出し過ぎ運転、無灯火運転くらいである。特に無灯火の自
転車はすごく多いと感じる。どうしてライトを付けないのか、自分は明るい
と思っているのだろうが、暗い自転車はすれ違う対向車側が迷惑なのである。

危険運転の取締り強化は良いのだが、では片腕しかない身体障害者とか、片
目に眼帯をしたヒトとか、難聴者とかは、安全に運転が出来ないので、自転
車に乗ってはいけないのだろうか? 自転車に乗りながらのウォークマンは
ダメ、片耳イヤーフォンがグレーゾーンだのと、警察行政が市民生活の細か
い行動様式に介入し過ぎである。こういう時の、民事不介入はどうなのか?

この改正道交法は、「交通安全」を名目に講習会収入を確保することと警察
権限の拡大を意図した代物のように感じられる。取締り易い人間に罰則を与
えて罰金収入を増加させる目的か。市民の暮らしのためではなく、警察と行
政権力の都合と、財政収益のための法規制なのでは。

軍事の「安全」保障だの、原発の「安全」もそうだが、近頃「安全」とか
「平和」とかが、羊頭狗肉の中国産マガイもの文化に似てきており、笑うに
笑えない。当節、偽装や詐欺は巷で流行るが、官(お上)も似たり寄ったりで
あることを肝に銘じ、騙されないよう注意しよう。






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