脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

Water-facing

2007年06月29日 05時45分05秒 | 言葉の雫
ポチャン … 。小石の波紋に 蓮の花が笑う 鳥は枝で眠っている 魚は住まない 純粋な水の肉体と 遊水のロンド     注:ロンドとは、輪舞曲(Rondo)のこと。 . . . 本文を読む
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夕涼みに

2007年06月28日 05時50分44秒 | 言葉の雫
初夏の空から陽が落ちる 夕風にそよぐ弦楽器の音色 ヨーロッパの古城か 人のいない湖畔の滴りか 幼き日の、揺りかごの夢なのか . . . 本文を読む
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<私>という現象

2007年06月27日 05時50分39秒 | 随想
原始、それは純粋な有であった。 幼年の日々、太陽の色鉛筆は、 それの頬に朱色の署名をした。 私はかの星の養子となった。 私は灼けつく陽射しを心から愛した。 生後十年、大脳扁桃核に 未知のつむじ風が見舞った。 さらに心に除草剤が撒かれた。 震源地は親の血脈である 或いは、雨の降らない鉄砂の町である 鎖錠された心身、封印された声々、 騒景たる世界に拘禁され、 吹き晒された繊細さ… 背骨の折れ . . . 本文を読む
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月面で笑え。

2007年06月26日 21時24分22秒 | 言葉の漫画
のれんに秀吉。  旅の恥は柿喰う客だ。 . . . 本文を読む
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未明の砂男

2007年06月26日 05時14分40秒 | 言葉の雫
日の出を塞ぐ曇り空  目蓋に重たい、夜の指紋  夢の塹壕へと寝直すか  「朝」は延期だ . . . 本文を読む
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25 or 6 to 4

2007年06月25日 05時38分55秒 | 近況
昔、「午前4時25,6分前」という、私の好きな曲があった。 Chicagoというブラス・ロックバンドのヒット曲の原題で、 邦題は「長い夜」だった。 今朝の目覚めが丁度そんな時刻だった。 昨晩寝たのが午前零時を廻っていたから、三時間半も寝ていない。 それなのに、すっきりと目が覚めてしまうのだから不思議だ。 外は真っ暗、曇り空に雨が残っている。 部屋では時計の秒針の音が耳に響く。 いっそのこと、早 . . . 本文を読む
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病者の光学

2007年06月24日 04時11分44秒 | コギト
統合失調症の患者は、しばしば「テレビが私を見ている」と、転倒した感覚を訴える。 私自身には、同じ感覚に陥った体験はないが、 私は、この感性は真実の一端を衝いていると思えるのである。 テレビとは、それを観ている側を領有しようと迫る装置である。 我々を、他有化してくる眼差しなのである。 人は、テレビとして切り取られ編集された、 映像情報に刺激や影響を受け、その世界に取り込まれる。 テレビはべき客体 . . . 本文を読む
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六月の想い出

2007年06月23日 06時42分09秒 | 言葉の雫
梅雨空の雫に打たれて あぁ、旧い家が建っている 霧の中に腰を屈めながら 年寄りのように立っている それは、亡くなった祖父母も、父も母も、私もきょうだいたちも 共に暮らした古い家だ 雨音の中に佇む朽ちた家 畳は擦り切れ、雨漏りがしたっけ ネズミが出るので、ネコを飼っていた 柱時計のネジを手で巻いたっけ 六月の雨に浮かぶ   … 遠い、遠い家 . . . 本文を読む
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不眠症手記:六月の雨

2007年06月22日 07時39分32秒 | 近況
夢の中で私は書道をしていた。 描きたい一文字が浮かばない。 考え込んでいたら、目が覚めた。 午前三時過ぎだった。 外は暗く、ひんやりしている。 風はない。 しばらくすると、雨が降り始めた。 まるで梅雨空が独り言を語るように、 雨音はしめやかだ。 六月という季節の雨らしい。 私は椅子に胡座をかいて座り、 欠伸をしながら机に向かっている。 デスクライトの白い光の下で、 紙切れに文字を紡いでいる。 . . . 本文を読む
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夜明け前

2007年06月21日 05時05分15秒 | 言葉の雫
日の出前の薄闇に紛れて 夜の残る町を遊歩する 全てが、「許されたもの」のように眠っている 早朝の大気の、私の自由   . . . 本文を読む
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