脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

鼻出しマスクの事。

2021年01月23日 14時38分02秒 | 雑談
大学入試の会場で、ある受験生がマスクから鼻を出しているので、試験官は
男性に鼻も覆うようにと再々注意をした。だが男性は全く要請に従わないの
で、試験を失格とされ、退場を宣告されたらしい。しかし男はその後も、建
物内のトイレに立てこもり続けたので、警察が呼ばれ、建造物侵入・不退去
罪で逮捕された、という。

大学受験生が試験会場で逮捕されるとは、過激派が騒いでいた頃でも、余り聞
かない事件である。しかもこの男性は新聞報道では49歳だという。大昔、私
が有名私大を受験したときにも、30~40代のおじさん受験生を見掛けた。
多分彼らは、予備校等のプロ講師とか教育関係者であろう。試験問題を素早く
解くと、解答内容を外部に伝え「模範解答」を印刷し、試験終了時には門の外
で無料配布されていた。今でもそんな光景があるのか、私は知らないが。

逮捕された男性は、予備校とか教育関係者ではなさそうである。何歳であれ、
大学に進学するのは個人の自由であるが、生活の糧にも心配がない御仁なのだ
ろうか。「鼻出しマスク」だが、私はマスクの仕方まで規制しなくとも、鼻出
し程度は大目にみても、感染の危険性は低いと思い、やや男性に同情していた
のだが、ネットでの詳細報道を読む限りでは、この男、どうも曲者?らしい。

男性の問題行動は「鼻出しマスク」だけではないそうだ。試験監督者は彼に対
して、マスクが全う出来ないなら、別室で単身受験してくれても良いと、親切
な対応をしている。本人はこの申し出を拒否した。彼は注意されるとスマホを
出して監督官を撮影したり、音楽を鳴らしたりという、妨害行動もあり、「失
格」の扱いとなったという、事実関係がネットには掲載されている。これが真
相なら、ただの試験場荒らしではなかろうか。真剣に受験に人生を賭けて取り
組んでいる他の受験生が、大変気の毒な話である。であれば、コロナ禍やマス
クの問題ではなく、迷惑なる「荒らし」への対策が本質課題だろう。

マスコミの報道だけだと、「大学受験生、鼻出しマスクで失格、警察に逮捕」の
理解となり、そこだけ切り取って海外にも報道が伝わったら、荒らしの男に同情
が集まりかねない。ネット情報を含めると、何処から何処までが事実なのか、私
も真偽判断しかねる点もあるが、「マスクの正しい仕方」まで細かに強制される
社会風潮が形成されることには、生活が窮屈に過ぎて、反対したい気持ちである。

私のような心肺機能に基礎疾患があると、マスクは酸欠になり息苦しいものであ
る。鼻を出して、ウイルスを鼻から吸っても本人の責任である。何となれば、マ
スクの繊維の網目からでも、微量なウイルスは既に体内に入っているのである。
口中唾液の飛沫飛散防止さえ守られていれば、「鼻出し」も可とすべきである。

自粛の首輪を自分たちでより強く締め付けて、こっちがより「正しい」だのと分
断やら非難をし合う社会よりも、どこまでなら互いに譲れるのかを考えてルール
を共有する社会的基礎をこの機会に作って欲しい。今は冬だが、夏場ともなると
「鼻出し」位は大目に許し合えないと、お互いが締め付け合って息苦しいだけだ
から。感染拡大や医療崩壊防止のためにも「マスクは正しく」となりかねないが、
あまり生産的でない苦労を強いるだけの我慢大会はやめにしよう。
















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