脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

続々・パキシル

2008年05月30日 19時46分28秒 | 精神障害
雨が降るたびに、庭のアジサイが色づいている。 青や桃色の花弁を開き始めている。 パキシルをこの一週間、毎朝10mg飲んでいる。 確かに抗うつ剤としては、良く効いているのだが、 夕方になると、頭の中がだるいような、脳が苦しいような、 とにかく、すっきりしないやや辛い気分に陥るのである。 昨夕は雨降る中、 電車に乗りパソコンの夜間講習に行った。 山手線に乗り込んだら、すぐに気分が悪くなり、 やや乗 . . . 本文を読む

てんとう虫に見た昼の夢

2008年05月27日 00時09分46秒 | 近況
夏めいた陽射しの中、昼食用にパンを買いに、 JR線路脇のスーパーまで自転車で走る。 焼き上がったパンを3個に、 4リットル百円のナントカ還元水も汲んでから、 自転車に乗ろうとしていたら、 風に吹かれて、赤い小さな虫が飛んできた。 淡い水色の半そでシャツの袖にとまった。 赤地に黒の玉模様の甲羅が、 一瞬ツッと、光を反射して輝いた。 可愛らしいてんとう虫だった。 町角に五月の風はさわやかに流れて . . . 本文を読む

続・パキシル

2008年05月25日 14時27分29秒 | 精神障害
昨日、 パキシルを初めて飲んでみたら、抜群の効果があったことを記した。 朝に10mg飲んだら、気持ちが澄んできて、体を動かしたくなり、 台所や風呂場など家中の掃除をしても、ほとんど疲れを感じなかった。 夕食後にもパキシルを10mg飲み、夜の10時頃に眠気が強くなったが、 漫然と読書をしつつ、12時前に寝た。 今朝は、7時に目が覚めたが、又眠り、9時に目が覚め、又眠り、 10時半にようやく寝床から . . . 本文を読む

パキシル

2008年05月24日 11時12分08秒 | 精神障害
まだ五月だというのに、夏日のように暑い。 だるくて気分も塞いでいて、面倒な予定ばかり立て込んでいて、 毎日が鬱陶しくなっていて、今週の診察日に、 主治医に「山で死にたいんですよ。」と率直に訴えた。 今すぐ死んでも良いし、将来の話でも良い。とにかく「山」がいい。 主治医は、私の希死念慮がどの程度かを尋ね、 処方薬のSSRIを、ルボックスからパキシルに変更された。 私は統合失調症で発病しているが、現 . . . 本文を読む

猫の妙術

2008年05月20日 23時41分23秒 | 武術・身体系
「我があるから敵があり、我がなければ敵もない。」 だいぶ以前に、武術家の甲野善紀さんの講演会で耳にして、 ハッとさせられた言葉である。 江戸中期に流布したという『田舎荘子』の中の一編、 『猫の妙術』は、武術の書らしいが、初めて読んだとき大変面白かった。 甲野さんの最初の言葉は、道に通じた先人ならば、誰が述べていても  おかしくないが、『猫の妙術』から引かれているようにみえる。 『猫の妙術』は、 . . . 本文を読む

タオ(6)

2008年05月18日 12時30分27秒 | 言葉の雫
善(よ)く士為(た)る者は武ならず。 善く戦う者は怒らず。 善く敵に勝つ者は与(くみ)せず。 善く人を用うる者は之が下と為(な)る。 (出典:『老子』小川環樹訳注、中公文庫) 『道徳経』第68章の冒頭「不争の徳」について記された個所である。 一行目は、「武士」のような言葉と、形容矛盾を抱かれる向きもあろうが、「武」の字義は、「矛」を「止」めるものの意であると言われている。そんなことと重ねて、 . . . 本文を読む

龍の棲む家

2008年05月15日 12時05分03秒 | 読書・鑑賞雑感
玄侑宗久氏の『龍の棲む家』(文芸春秋)を読む。 痴呆症の父と、介護する息子、若い女性ヘルパーの物語である。 そんな話とは知らず、私は、サラサラと流れる水のような文章に  自然と浮かんでは、心地良くたゆたい運ばれていた。 70代と思しき父親は、元市役所勤務の課長であり、既に妻は亡く、 介護をする息子・幹夫もヘルパーの佳代子も、バツイチの独り身、 さらに隣家に住む幹夫の兄も、妻に先立たれたシングルで . . . 本文を読む

他人の顔覚えが悪い私。

2008年05月13日 14時57分53秒 | 近況
近頃、天気が悪く、肌寒い。 ジィジは、朝から近所の得意先に機械の出張修理で出掛けている。 バァバは、火曜日になると、嫁に行った妹の所に出掛けてしまう。 私は留守番である。 不動産の資産運用を勧める建設会社の営業がひとり来た後、 町内会の関係者が、一人一人別々に、三人来た。 二人は、名前を名乗ってくれたが、三人目が分からない。 父は昼に帰ってきますと言うと、また来る、と言ってた。 12時頃、ジィ . . . 本文を読む

ピア・カンについて考えた日

2008年05月09日 21時25分31秒 | 近況
昨日、患者会でXさん(男性)から被害妄想の訴えがあった。 内容は、盗聴、盗撮、集団ストーカーの被害に遭っているというもの。 特に盗聴に神経質になっているようで、電波の専門的な研究をしている とかで、だいぶその方面でカネが掛かったのだそうだ。 彼は、この被害を「現実問題」であって、心の問題とは違う、 本当に自分の身に起きている事実だ、と主張して止まない。 私自身も、妄想体験があるので、彼の気持ちは . . . 本文を読む

海も暮れきる

2008年05月05日 20時36分34秒 | 読書・鑑賞雑感
吉村昭氏の『海も暮れきる』(講談社)を再読してしまった。 同書は、俳人の尾崎放哉の後半生を描いた作品である。 放哉は、一高ー帝國東大ー一流企業管理職という エリート・コースにありながら、酒癖の悪さで身を持ち崩し、 妻とも別れて、漂泊の身の上となった人物である。 各地で寺男を転々とし、托鉢をしたりで糊口を凌ぐが、 肺疾患を病み、友人のつてで小豆島の貧しい庵に、 晩年の地を得て、大正末年四月に42 . . . 本文を読む