朝、庭に出ると風がさわやかだった。
鉢植えに朝顔が二輪咲いていた。
庭に水を撒いたら、トンボが二匹寄ってきた。
私が日課の木刀振りを始めると、
二匹のトンボが、私を取り巻き、流線を描いた。
トンボの自在なしなやかさで、刀が使えたらと思う。
木刀を振っていると、自分のその時々の心がわかる。
だからこそ、木刀を振ることで心を正すことも出来る。
鏡に映して、自分の顔形を知るようなものである。
朝だ . . . 本文を読む
連日、暑い日が続いている。
と言って、たかが30度をいくらか超えた程度だ。
湿気さえもっと少なければ、夏の気温としては耐えられる。
昨日の晩、インド人の店でカレーを食べた。
私は、辛いカレーが好きなのだが、出てきたの甘めのカレーだった。
「少し辛めに」と注文してもよかったのだが、インド人の店なので、
激辛カレーが来ると、困るかなと思い、デフォルトで任せた。
インド人のウエイターに日本語で「少し . . . 本文を読む
どうやら梅雨明けか、暑さが本格的になってきた。
ジィジは、冷房のない工場で切削作業に勤しんでいる。
大分、作業クズが溜まっているので、作業着に着替えて、
炎天下の工場で、清掃と事業ゴミの袋詰めをした。
わずか二時間弱の清掃作業で、シャツもズボンも汗まみれだ。
工場内は蒸し風呂状態なのに、何故窓を開けて風通しを図らないのか、
いつも不思議に思う。ジィジは暑さに鈍感なのか?何なのか?
汗だくの私をよ . . . 本文を読む
近年、動機や背景が不可解な殺人事件が増えている印象がある。
10代の息子や娘が親を殺す、兄が妹を殺す、妻が夫を殺すなどなど。
また秋葉原の事件に限らず、無差別な殺傷事件も目立つ気がする。
どの事件の加害者も、人を殺傷することへの実感が乏しいように見える。
では加害者は冷酷で残忍な人間性の持ち主かと言えば、そうでもなさそう。
医学鑑定ならば、解離性障害が指摘されようが、状態像の摘示に過ぎない。
. . . 本文を読む
ウサギとカメが競争するという誰でも知っている話がある。
ウサギはカメが余りにのろいので、遥か先まで走り抜けると、
途中で一休み、一眠りしてしまい、カメに負けてしまうという話だ。
この教訓話は、様々に解釈されて良いと思うが、
概ね、実直な努力家のカメを讃える「読み」が期待されているものである。
私は、ウサギはカメを競争相手として意識しているが、カメはウサギよりも
ゴールすることだけを考えて、自然体 . . . 本文を読む
夏日の差す蒸し暑い午後、
近所のお寺へ墓参りに出向く。
母が来て手向けたのだろう、
赤、オレンジ、黄、紫色など、
既に墓には彩りの良い花が飾られていた。
手桶に汲んできた水を、柄杓ですくい、
墓石や台座にゆるりと掛けていく。
水は夏空の光に輝きながら、静かに転がり、
ひんやりと滴り、乾いた墓石に涼が入る。
持参した線香にライターで火を点けて、
線香受けに寝かせて置いて、合掌した。
亡くなった . . . 本文を読む
七月に入っても比較的涼しい日が続いている。
梅雨明けはまだ先なのだろうか。
この一月半ほど日程が立て込んでいたが、ほぼ消化した。
町の図書館で暇つぶし用に本を四冊借りてきた。
今、雫井脩介の『ビター・ブラッド』(幻冬舎)を読み始めている。
私はほとんど本やCDは買わない。
TVもだいぶ観ていない気がする。
DVDプレーヤーもないし、携帯電話も持ったことがない。
新聞は欠かさず読むが、週刊誌は買 . . . 本文を読む