脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

差別禍爆発。

2020年06月07日 11時27分59秒 | 社会時評
アメリカのミネアポリスで、白人警官が無抵抗状態の黒人(容疑者?)を
暴行死させ、これに抗議するデモが全米に拡大している。折しも、コロナ
禍中である。既に全米では、11万人近くもコロナで死んでいる。

亡くなった黒人男性、ジョージ・フロイド氏(46)も、新型コロナに感染して
いたことが、死後のPCR検査で判明した。コロナを物ともせず、アメリカ
中が差別への憤りで揺れている。この人種差別への底知れぬ深い闇と
憤怒は、日本人の私には、どうしても横繋がりに共感しづらいものがある。

コロナ禍での憤懣やストレスが、アメリカの古層にある爆弾に火を付け
てしまった。失業や倒産その他、デリケートな社会状況であり、為政者が
最も気を付けるべき人心掌握を軽んじていた当然の帰結にさえ見える。
ホワイトハウス付近のデモ隊に催涙弾を打つとか、抗議行動をする自国
民をテロリストと呼び、軍で鎮圧する姿勢も採る、こんなに愚かで身勝手
で、国民に背を向け対話力のないアメリカ大統領は、過去に例があった
のだろうか? かのジョン・F・ケネディだったら、どう振舞ったろうか。

(日本の首相は、こんな男に、大統領就任時いの一番で、ご機嫌取りに
擦り寄って行った。情けない恥の上塗りである。いや彼はもっと厚顔か。)

新聞には、無残なフロイドさんの死は、全米50州での抗議デモにつなが
ったと報じられてあるが、状況は under Corona , Subject to Corona
Virus (コロナ支配下) である。 (私は、ウイズ・コロナという、やや甘な
表現は、どうも好きではない。) 抗議デモ等の「密」 で、全米で相当の
感染拡大、マス感染が生じているのではないかと、大いに気懸かりだ。

私にはカリフォルニア在住の弟夫婦がいる。彼は外食産業で働いている
が、4月中頃から今も一時解雇状態である。レイオフ(一時帰休)というが、
再度職場に戻れるのは半分位らしい。彼も年齢のこともあり、再雇用は難
しいようだ。コロナで昼は外出を制限され、おまけに抗議デモに便乗した
暴動・略奪のせいで、夜間外出禁止令だそうである。

日本では、アメリカでも株価が復調しつつあるが、どうも内実が伴っていな
い気がする。株価が、経済や雇用の実態を反映していないのである。日銀
が日本で最大の株主をやっているのだから、訳が分からなくなる。株価で
はなく、国が健全であるかの判断には、人々の暮らしや企業の実態をよく
見る必要がある。

トランプは、もう終わりだろう。トランプの立役者であり、影の大統領、大物
右翼のスティーブン・バノンは、現状をどう思っているのだろう。日本でも
安倍も菅も同じく終わりだろう。だが世界の自己中な保守主義の終焉か、
新たな保守の台頭か、新たな平等主義が登場するか、まだまだ様子見だ。

まだ、来年オリンピックをやる気でいるのか知らないが、国民の6割以上は
中止すべしが世論のようである。やりたがっているのは、アスリートは仕方
ないとして、電通とか極く一部のぶら下がりの利権集団だろう。公共工事
以外の官庁の税金仕事は、昔から電通等が受けて手配師をしているよう
だが、赤字国債のコロナ予算まで食らおうとする、この官民の癒着腐れも
追及の頃合いである。「リクルート事件」級の案件もあるだろう。

世界は Under Corona 、コロナ下であり、コロナ禍は1、2年では終わらな
いし、仮に表面的に収束しても、財政問題や増税等暮らしへの影響は長く
残りそうだ。今はまだ、強毒化の傾向がある第二波、後続波への警戒期に
過ぎない。コロナ時代の入口である。未だ出口の姿が見えてない。

今の状況、国家の大きな方針としては、「経済」と「防疫(感染予防)」或いは
「医療崩壊の防止」を両輪として廻すことにあろうが、アメリカの人種差別
デモで思ったが、日本でも感染者(地)差別があり、解雇や倒産による生活苦
がある。これら個人レベルでの、ヒトビトの様々な苦境の実像・実態が、未だ
思考軸として十分に立っていない気がする。

一律のカネの給付では片付かない負荷、自助努力でも解決し得ない部分は、
「自己責任」論で済まされてしまう。確かに、限界はあり仕方がないのかもしれ
ない。それでも、パンデミックのような、連帯と助け合いが必要な状況では、後
回しにされ易いが、あらゆる意味を込めて、生命と生活について「個人の尊厳」
を、第三の政策軸に据えるべきと思う。今後も新たなウイルスによる、パンデミ
ック(環境破壊の自然災害も)は、我々の文明社会に発生し続けるであろうから。

(Over Corona ! それには、ベーシック・インカム導入も賛成である。)


















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