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流野精四郎&東澤昭が綴る読書と散歩、演劇、映画、アートに関する日々の雑記帳

シャットダウン

2013-05-30 | 雑感
 野口悠紀雄著「超説得法~一撃で仕留めよ」(講談社)の中のコラムにこんなことが書いてあってフムフムと頷いてしまった。

 ……マイクロソフトのOS「ウィンドウズ」を終了させるには、画面下にある「スタート」のボタンを押す必要がある。なぜ終わるのに「スタート」なのか?
 ……ひょっとして、単なるミスということはないだろうか?
 本を読む前からPCを操作する未来の子たちは、「スタート」は「終了」という意味だと思わないかと心配だ。

 たしかにパソコンを起動する時にはまず電源ボタンを押すのに、終了したい時に電源ボタンを押してはならず、「スタート」をクリックする、というのはよくよく考えればオカシナことかも知れないなあ。
 昔、何台か前のわが家のパソコンがよくフリーズしてしまい、どうしようもなくなって電源を無理やり切っては後の処理に苦労したことを思い出す。
 それにしてもシャットダウンするのに「スタート」をクリックするように仕掛けた人はどんな意図を持っていたのだろう。
 何事もまずは「初心」に帰れというメッセージだろうか。
 それとも迷った時にはとりあえずスタート地点に立ち返れという教訓だろうか。

 シャットダウンは電源を「遮断」するということであり、かつまた、「シャットダウン」と「遮断」は音が似ていることからの巧妙な当て字なのだという話もあって、なるほどなあ、とまたまた頷いてしまう。

 さらに、シャットダウンにはシステムを一旦停止してから「再起動」するという機能も含まれている。リセットしてスタートし直すというわけだ。

 自分の発した言葉で自縄自縛となり、窮地に追い込まれたどこやらの市長さんもさぞかしシャットダウンして、何もかもなかったことにしたいと思っているのではないかしら。
 それともフリーズしてしまい、もうこうなったら無理やり電源を切るしかないと思っているだろうか。


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