我が家の地球防衛艦隊

ヤマトマガジンで連載された宇宙戦艦ヤマト復活篇 第0部「アクエリアス・アルゴリズム」設定考証チームに参加しました。

『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』の第二次火星沖海戦

2020-09-27 20:45:34 | 宇宙戦艦ヤマト2202


大変ご無沙汰しています。
あれやこれや雑事にかまけている内に今年も既に九月末。
なんと今年初めてのブログ更新です(^-^;
それでも未だ毎日数百人の方にブログを覗いていただいていまして、心より感謝申し上げますm(__)m

さてさて、一昨日の9月25日に宇宙戦艦ヤマト2202の総集編たる『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』の公開情報が更新され、2021年1月15日より3週間、全国36か所の劇場での公開されることが発表されました!!
このコロナ禍の中、これだけの規模と期間での公開に漕ぎつけられた関係者の方々の苦労がしのばれます。
今回もこれまでと同様、大阪ステーションシネマか、なんばパークスシネマで鑑賞したいと思います。

専用公式HPの公開と合せてアップされたイントロダクション(前書き)には、やや気恥ずかしさを覚えるような文言が並んでいますが、単なる総集編にするつもりはないという意気込みの表れ・・・・・・と思うことにしましょう(^^;)
その点、本作は基本は2202の総集編ではありますが、前作である2199はもちろん、更にそれ以前――1945年の戦艦大和の最期や人類の宇宙への飛翔――にまで視野を広げて『2202』という作品をもう一度まとめ直すということなのでしょう。
で、その広げた視野の中に・・・・・・

2198 第二次火星沖海戦

がありまして(^^;)
2193年を舞台に第二次火星沖海戦を(勝手に)描いた立場としては、専用HPの年表に記されたこの点が気になりまして、久しぶりにブログ記事を書いてみる気になった訳です。

実はFGT2199さんと私、七猫伍長さんをはじめ沢山の協力者の方々に協力いただいて作り上げたMMD第二次火星沖海戦においても、本海戦が何年に戦われたことにするかで、かなりの議論がありました。
製作開始からの数ヶ月間、制作の指標となる最初期プロット案は2197(2198)年で書かれていたくらいです。
しかしその後、本年を海戦の舞台とすると解決できない設定の矛盾が出てきてしまい、結果的に我々は舞台を2193年とすることにしました。
ただ、2193年を舞台とした場合でも、それはそれで他に矛盾する設定が出てきてしまうのですが・・・・・・(^-^;

そうした点を御説明するのに、まずは本編や関連作品、設定資料などから第二次火星沖海戦の時期を類推できる箇所と類推結果を書き出してみます。

①2199「追憶の航海」ナレーション
・2193年火星宙域での反抗作戦により一時的に敵艦隊を押し返したが、敵はすぐに遊星爆弾によるアウトレンジ攻撃に戦術を転換
・2193年以降、火星方面軍は月軌道へ撤退

②2199「 第1話」雪の子供たちへの語り
・第二次火星沖海戦で艦隊による直接攻撃は辛うじて食い止められました。しかし、その後彼らは攻撃を遊星爆弾によるロングレンジ爆撃に絞り、その結果人類は地下都市を築いて、そこで生き延びるより他に――

③2199「第17話」古代守/真田/新見の2192年の会話
新見「異星人の艦隊は火星軌道近くまで進出しているみたいです」
守「今度火星を絶対防衛線とした反抗作戦が始まるらしいんだ」
➡①~③の意味を重ね合わせると、第二次火星沖海戦は2193年に発生したと想像でき、wikipedia等もこれらを出典として挙げている。但し、いずれの資料やナレーションにおいても「第二次火星沖海戦は2193年に発生した」と明示されている訳ではない。


④2199「第26話」沖田/徳川の会話
沖田「夢を見たよ。古代守の夢だった」
徳川「彼はキリシマでワシらと一緒でしたな。あんたが艦長でワシが機関長。あいつは新米の砲雷長か」
沖田「第二次火星沖海戦、あの時の話かね」
徳川「ワシらが勝った唯一の戦いでした。あれのお陰で、なんとかガミラスの侵攻を遅らせられましたからな」
沖田「だが、喪うものも大きかった(沖田家族写真のアップ)」
➡2193年時点では、古代守はまだ防衛大学の学生。本年に第二次火星沖海戦が戦われたとすると、キリシマの砲雷長になるのはいくら新米でも無理があり過ぎる。逆に2198年と考えれば、無理はない(それでも若いけどw)。

⑤2199第一章パンフレット及び公式設定資料集earthの説明
沖田の息子は第二次火星沖海戦(カ2号作戦)で戦死。

⑥2199「第7話」沖田/徳川の会話
徳川「(沖田の手にした家族写真を見ながら)もう一年ですか・・・・・・」
➡この台詞から沖田の息子が亡くなったのは1年前(2198年)と推測するのが自然。但し、一緒に写っている息子の妻(義理の娘)を指していると曲解すれば、沖田の息子が亡くなったのが2193年と考えられなくもない(MMDではそう解釈)。

⑦2199設定資料集earthの説明
山本明生は第二次火星沖海戦における偵察任務中にガミラスの襲撃に遭い戦死

⑧2199「第2話」山本明生/玲/加藤の三人の写真
第二次火星沖が2193年なら写真はそれ以前に撮られたことになるが、玲は13歳以下にはとても見えない。しかも軍服を着用。
海戦が2198年ならば、前述の外見年齢や服装的に違和感はない。

⑨2199「第2話」ヤマト計画説明の際の加藤と篠原の会話
篠原「残念です。山本(明生)のやつ、生きていれば」
加藤「言うな」
➡山本が戦死したのが2193年(6年も前)であれば、さすがに話の引合に出されることはないと思われる。2198年なら会話として自然。

⑩2199「第17話」古代守/真田の会話(2193年/卒業前)
遊星爆弾がリオデジャネイロに落下していることが示唆されている。
この際の守の台詞は「れいの隕石、“今度は”リオデジャネイロに落ちたらしい」なので、少なくともリオに落下したのは初弾ではない(2発目以降)。
また、防衛大学の所在地は不明だが、現在の防衛大学校と同じ横須賀だった場合、⑪の三浦市に落下した遊星爆弾はまだ落下していないと推測できる(落ちていたら、隣接する横須賀市も無事では済まない)

⑪古代進の設定(公式設定資料集earthの説明)と2199「第14話」の幻覚
設定資料によると、古代は14歳の時、神奈川県三浦市への遊星爆弾落下で両親を亡くしている。
14話の幻覚シーンが事実をなぞっているのであれば、この時既に古代守は軍務に就いている(卒業している)と想像でき、時系列としては第17話の回想より後という印象。
古代進は2178年7月7日生まれなので遊星爆弾落下は2192年7月7日~2193年7月6日。
➡⑩⑪から、少なくとも2193年7月6日までに遊星爆弾は3発以上地球に落下しており、この時点から環境異常は始まっている。

以上です。
①~③に注目すると第二次火星沖海戦が2193年に発生したと考えるのが自然に思え、④~⑨では2198年こそが自然で妥当に思えますね。
逆に言えば、どちらの年(説)を採っても、腑に落ちない部分は多かれ少なかれ残る訳で、結果的に我々はより大局的な設定を重視して2193年を選択しました。
対して「2202年の選択」は、よりキャラクター設定を重視されて2198年を選択されたのではないかと想像します。
では続いて「2198年の第二次火星沖海戦」という新設定から、上で述べた①~⑪を参考に年表と展開を妄想してみましょう。

・2191年:ガミラス戦争勃発
・2192年: ガミラス艦隊、火星宙域にまで進出
・2193年:火星を絶対防衛線とした反抗作戦を実施(第一次火星沖海戦)
     第一次火星沖海戦敗北。
     国連宇宙軍、絶対防衛線を後退。
     新たな防衛線を月軌道に設定し、火星方面軍も撤退。
     ガミラス艦隊の侵攻(前進)は停止。
     しかし引き続き火星宙域を保持すると共に、遊星爆弾による戦略爆撃を強化。
     3発以上の遊星爆弾が地球に落下

・以降2198年まで、火星圏のガミラス軍と地球-月ラインを守る国連宇宙海軍が
 にらみ合う形で戦況は固定。
 だが、ガミラスによる単艦/戦隊レベルでの地球直接攻撃は断続的に行われる。
・国連、相次ぐ隕石落下をガミラス軍による攻撃(遊星爆弾)と認定。
・地球の社会資本・環境破壊が進む。

・2197年~2198年:山本玲(17~18歳)が入隊(訓練生/候補生)
 ※明生と加藤と三人で写真撮影
・2198年:イスカンダルよりユリーシャ地球に到着。次元波動エンジン技術供与
     建造中のイズモ計画船(艦)「ヤマト」設計変更(次元波動エンジン搭載)
     第二次火星沖海戦
     ・古代守は新米の砲雷長(27歳)として参戦
      →海戦後、ユキカゼ艦長に転任
     ・沖田の息子と山本明生(22歳)が戦死
     ・ガミラス艦隊、火星宙域から撤退
・2198年12月25日 国連宇宙海軍第一艦隊/メ号作戦に出撃
・2199年1月:メ号作戦

以上の流れで如何でしょうか?
懸案だった①と③の「反抗作戦」については、2193年に発生したのが「第一次火星沖海戦」だと考えれば、十分に納得できるかと。
残る懸案②についてはまだ苦しいところが残りますが、そこは「ロングレンジ爆撃に絞り」の“絞り”の部分を強く意識することで納得することにしましょう。
それまでも遊星爆弾や艦艇による地球本土攻撃が実施されていたものの、第二次火星沖以降は、地球本土への攻撃は遊星爆弾一本に絞られたということですね。

こうして年表として並べて見ると、第二次火星沖海戦の戦略的意味について、これまでとは違う景色が見えてきます。
舞台が2198年であれば、イスカンダルというファクターが入ってくるからです。
2199第一話で描かれたメ号作戦がサーシャを無事に迎え入れる為の陽動作戦であったこと、サーシャとのランデブーポイントが火星であったことから、カ2号作戦(第二次火星沖海戦)最大の目的は、ランデブーポイントである火星の確保(火星圏からガミラス艦隊を追い払う)だったと考えることもできるかと。
また、イスカンダルの存在と来訪はガミラスに対してはもちろん、地球の人々に対しても厳重に秘密にする必要があります。
結果、一般にはカ2号作戦の目的は「ガミラス艦隊が大規模な地球への直接攻撃を計画しており、これを阻止する為に、火星宙域で決戦を企図する」と説明されたのではないでしょうか?
それが第一話の雪の語り「第二次火星沖海戦で艦隊による直接攻撃は辛うじて食い止められました」に繋がってくるのではないかと思いました。

一つ気になるのは、2198年内の出来事がかなり慌ただしい点ですが、あるいはカ2号作戦やメ号作戦はイズモ計画に連動する形で計画と準備が進んでいた為、短期間で作戦を実施することができたという可能性もありますね。
つまり、イズモ計画に基づく地球脱出船が旅立つ際の安全確保と陽動の為の作戦が、そのまま流用されたとか。

――そんなことをつらつらと昨日から考えていました。
そうして考えた内容を、昨晩FGT2199さんとWeb会議兼呑み会でダベりまして、その模様をyoutubeで公開しています。



後半になるに従って、かなりグダってる部分もありますが、ご興味ありましたら是非(^-^;

ではでは、中々以前のようには運営できないブログではありますが、今回のように突発的に更新することもあるかと思いますので、気が向いた時にでもまた覗いてやって下さいませ(^^)





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