我が家の地球防衛艦隊

ヤマトマガジンで連載された宇宙戦艦ヤマト復活篇 第0部「アクエリアス・アルゴリズム」設定考証チームに参加しました。

機動甲冑について考える(宇宙戦艦ヤマト2202)

2018-03-30 22:35:45 | 宇宙戦艦ヤマト2202

さてさて。
第四章に鳴り物入りで登場しました機動甲冑(正式名称:2式空間機動甲冑)ですが、その活躍が主役たるヤマトを食ってしまう程(笑)だったこともあって、『強すぎる』『ほぼモビ〇スーツ』『コスモタイガーいらんやん』等の意見も散見されます。

この機動甲冑、第四章パンフレットによると、空間騎兵隊の斉藤がガミラス戦役時の苦い経験から“航空機と装甲戦闘車両の利点を融合した一人乗りの兵器”として開発したと説明されています。
といっても、実際に斉藤がデスクで設計作業を行ったとは思えませんので(笑)、開発を強く推したり、コンセプトやアイデアの提示、できあがったデザインに対してのチェックやコメントが主だと思います(もし試作機が出来上がっていたら、その試験も当然担当しているでしょう)。
とはいえ、十一番惑星みたいな辺境の地に、そんな開発設備と人員が存在するのかという気がしなくもないですが、仮に実機(試作機)製作にまで至らなかったとしても、コンセプトの熟成とコンピューター上のデザイン(設計)・シミュレーションくらいまでであれば、それほど大規模な設備も人員も不要だと思います。
また、正式名称に『試製』という文字がなく、『2式』と採用年も示されていることからも、少なくとも十一番惑星から開発データか試作機が地球に送られ、採用試験が行われたと想像できますね。
第四章で登場する機動甲冑はヤマト艦内で製造されたと説明されており、その設計・製造資料は十一番惑星で回収したと考えるのが自然ですが、あるいは地球防衛軍の正式兵器として予めヤマト艦内工場のデータバンクに登録されていたか、改めて地球からデータを送信してもらったという可能性もあると思います。
逆に言えば、機動甲冑は既に地球でも量産されていそうです。
第四章に登場した機動甲冑の主要な武器装備はヤマトや艦載機のものが流用されていましたが、これはヤマト艦内での製造に適したローカライズ(設計変更)という可能性もありそうですね。
その点、もしメカコレで機動甲冑が発売される事になったら、製造場所ごとのマイナーチェンジモデルとかを作られる方もおられるかも。

ではここで一旦、話を最初の開発コンセプトに戻しましょう。
『航空機と装甲戦闘車両の利点の融合』というコンセプトですが、つまり多少大げさに言うと『空飛ぶ戦車』を作ろうってことですよね。
現代の地球で『空飛ぶ戦車』にあたる兵器を挙げるとすれば、米軍の地上攻撃機A-10や対戦車攻撃ヘリAH-64シリーズとかになると思います。
これらの機体の特徴は、マッハ2くらい出して当たり前の戦闘機と比べると時速300~700km程度と圧倒的に劣速ですが、その分、地上部隊や装甲車両を攻撃する為に、低空・低速域での機動性(小回り)と火力に秀でています。
当然、本職の戦闘機と普通に空中戦を行ったら殆ど勝ち目はありませんが、戦闘機が至近・低空・低速といった特殊な状況にあったりすると、先に挙げた攻撃機や戦闘ヘリでも撃墜できるどころか、むしろ有利になることすらあるでしょう。
2202劇中、ワープブースターで多数の機動甲冑が突入していった戦場は、まさにそんな状況だったと思います。
突入ポイントは、テレザートと蓋状の巨大岩盤の間の極めて狭い空間で、尚且つガトランティス艦隊が密集している状態でした。
高速発揮可能な戦闘機であっても、自由自在にスピードを出せる場所ではありません。
むしろ、そこそこの速度で機敏に機動できる(小回りの利く)機動甲冑にとって独壇場のような戦場だったと思います。



もし逆に、空間障害物などの戦闘機の高速機動を阻害する要素のない戦場で、機動甲冑が戦闘機と対戦した場合、戦闘機が遠距離からのミサイル攻撃や高速を活かした一撃離脱に徹すれば、機動甲冑は戦闘機にいいようにやられてしまいそうです。
その点、機動甲冑と航空機とでは、機動特性も想定される運用環境も異なっていますので、あっさり『コスモタイガーいらんやん』とはならないと思います。
それどころか、何も遮るもののない宇宙空間を機動甲冑が目標エリアまで前進しなければならない時は、CT隊に護衛してもらうか、主翼上に載せてもらってフェリーされるでしょうね。
フェリーといえばこんな使い方もありますか。
ヤマトの甲板上に仮設陣地を構築して、機動甲冑を固定砲台代わりに配置、防空能力と近接火力を向上させるなんて運用もありかもしれません。

・・・てな感じで調子よく書いちゃいましたが、2202の世界では戦闘機が人型機動兵器よりも速度性能に優れるって前提自体は、あまり根拠がないですけどねw
ただ劇中で、斉藤は機動甲冑の装甲の薄さと出力不足を嘆いているので、薄いながらも装甲というデッドウェイトを有し、出力も不足しているとなれば、当然速度性能はあまり高くないだろうという想像は、それほど無理がないと思います(え?モビル〇ーツはヒコーキより圧倒的に機動性がある?そんな、人類が光速突破できない時代の作品のことなんて知りませんw)。

地上戦や対要塞戦を除き、宇宙空間でこの機動甲冑を有効に使うとすれば、探知されにくい場所(小惑星帯とか)での奇襲攻撃やゲリラ戦ですかね。
小さな島が入り組んだ島嶼エリアでの魚雷艇みたいな感じでしょうか。
あとは、地球側が航空攻撃する側で、敵に対して圧倒的に戦力や打撃力が不足しているなら、先ほど書いたCTの主翼上に載せて敵艦隊至近まで運び、そこで一斉に展開、一種の攻撃機として敵艦隊に殴りこませるのも手かもしれません。
その場合、速度性能に違いのあるCT隊と機動甲冑を同時に敵艦隊の中に飛び込ませると衝突や誤射の可能性もあるので、CT隊は機動甲冑にとっての天敵である敵戦闘機の誘引と牽制に徹し、艦隊攻撃は火力に優れる機動甲冑が担当するという分担にした方が、混乱が少なくていいかもしれませんね。

とりあえず今日はこのくらいで。
明日は第五章での戦闘について少し妄想してみたいと思います。


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11 コメント

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軽空母搭載機か艦載機の無い艦の作業機かと (mars)
2018-03-31 02:02:20
アナライザーの強化外装にちょっと似てるので作業重機が元でしょうね。AH-64を例に出されましたがMS等のアニメやゲームの人型機動兵器群は丁度現在の回転翼機の立ち位置に収まってる事が多いです。強襲戦の他、固定砲よりは対潜警戒、掃宙、不整地近距離輸送かな。
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ヤマト都市帝国攻略作戦 (ぺんぺん草)
2018-03-31 05:48:26
ヤマト2の25話のサブタイトルですが、今作品のガトランティス帝国の本体の大きさは火星位( 直径約七千㎞ ) なので、このお話しのクライマックスが全作品と同じ流れになるならば、機動甲冑の最大の活動の見せ場が都市帝国攻略作戦になると考えられます。
最終決戦時には、モビ○ルスーツや○ジンガー等に格好良さで負けないフルモデルチェンジした、最終決戦人型機動甲冑として、大活躍して都市帝国を内部からボコボコにして滅亡させ・・・・・・妄想が暴走の為、自制します。
が、メカコレの発売期待します。
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何故、「人型」にする必要があるのか (凌氏)
2018-03-31 16:11:02
機動甲骨が装甲を持つものとすれば、内容量に対する表面積の過度な増加による、「無駄な」重量の増加や動きの鈍重化は避けられないと思います。表面積が大きいため、無駄に沢山の装甲を張る必要が出てくるからです。また、空気抵抗も戦闘機より大きい為、大気圏内でも効率が悪い気がします。揚力も発生しなさそうですし。全方位旋回可能な小型ジェットエンジン(シーガルの発展型みたいな)と、リアクションホイールを複数付けた、小型戦闘攻撃機で良い気がします。また、耐久性が弱い条件下で貴重な人材を搭乗させるより、遠隔操作か、
人工脳髄(人の脳と同等の構造、機能をもつ有機的コンピュータ)による自律制御の方がいいと思います。

人工脳髄について

2199年時点で、人間の脳の仕組みは解明されていてもおかしくはないと思います。イスカンダルからの、生体解析技術の提供とかもです。また、現代でも、ゲノム編集や遺伝子工学技術で生物の改良もある程度されてきています。さらに、蛇の脳はかなりのGに耐えられるので、以上の技術を応用し、航空機用の人工脳髄を作れてもおかしくは無いと思います。人工脳髄を、蜜蜂みたいな方式で働く様にすれば、20年の教育期間を省けますし、細胞分裂方式なら、メンテナンスの必要もあまりないでしょう。更に、DNAの99%を占める、無駄なイントロン部分を取り除けば、複製速度も上がるでしょう。
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観て面白く、作って楽しく、想像してワクワクするからです (ぺんぺん草)
2018-03-31 20:58:06
費用対効果や最大効率を考えると仰る通りです。その様なハードSF設定のヤマトも面白いと思います。
だがしかしヤマトのお話では、脳幹デザリアム人もクローン・ガトランティス人も身体は人型に縛られています。ヤマトは人と人との縁と和の物語なので、人の纏う甲冑も人型に落ち着くと考えられます。

妄想の暴走ですが、人工クローン脳
により管理制御された白蟻型機動甲冑数千兆匹が惑星規模のガトランティス帝国を食い滅ぼす結末も面白い
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地獄へ、降下準備を (バケツ頭)
2018-03-31 22:45:21
某所での「数」に関する暴言、失礼しました。
(ゲーム関係でも数年前に他所の動向で現場を引っ掻き回して大失態やらかした某社経営陣&壱號艦のこと何も知らない「かくも多き人々」の流れでイラついてつい。)

“航空機と装甲戦闘車両の利点を融合した一人乗りの兵器”
これって、シーガル+在来装備では自殺と同義語だった、軌道上からの降下(惑星都市部制圧戦)作戦を最小の人的/機材コストで再興させる目的があるんじゃないかなと思います。
(対艦戦闘は、エアカバーのない艦隊+まともな個艦対空戦闘を考えてない臭いガトランティス相手のイレギュラー運用だったと)
太陽系の外周防衛で精いっぱい(人的には破綻してる)の2202世界の国連軍に、専用の投入手段(揚陸艦)が必要な侵攻用機甲戦力(=戦車+機械化歩兵)に、リソースを割く余裕があると思えませんし……
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近所の駐屯地に機動甲冑というかASが導入されるかも (mars)
2018-03-31 23:10:03
軽戦はディンギル戦闘機、電子頭脳はアナライザーとガミロイドで人工獣は旧作バラノドン…艦内工場で設計しゼロから量産は難しいと思います。人型は作業機の転用(UHと牽引車扱い)としか。対艦は不意打ちの据え物切り、ヘルベスティアが紙(戦車じゃなく自走砲)じゃなきゃ全滅でした。
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機動甲冑の意外な運用方法とバリエーション。 (N-WGⅨ/V@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ)
2018-04-01 11:55:14
自分は3ヶ月前に『ヤマト2202』第四章にて、機動甲冑の活躍を見てカッコ良かっです。自分的には「ガンダムのMS(モビルスーツ)ぽっい。」とか「1人乗りなら、ロボボアーマー。」を思いました。

この機動甲冑を艦艇に対空兵装代わりとして配置して、防空戦に役に立つとか、奇襲攻撃とゲリラ戦、掃討戦に投入したいです。

バリエーションだと、機動性低下の引き換えに、装甲の増設と火力の強化(陽電子衝撃砲の転用等)したフルアーマー型とか、ボールMみたいに機雷散布ポッドを装備した機雷散布型、アトラスガンダムみたいな高機動水中型、ジェガンD型(エゴーズ仕様)のようにサイバー式センサーの追加とサバイバビリィの向上した特殊仕務型もあります。

機動甲冑の今後の活躍に期待しましょう。
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初めまして (通りすがり)
2018-04-04 23:08:13
初めまして
いつも楽しく読まさせて頂いてます。
自分は機動甲冑は
その大きさからモビル○ーツより
“むせる”アーマード○ルーパーを
イメージしてました。
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なんちゃってダイダ○スアタック (shiniri)
2018-04-08 00:00:01
暴走妄想です。
自立無人機動甲冑にガミラス謹製の「ガス生命体」を持参させて、彗星帝国内部にバラ蒔けば必勝な気がします。
問題は、ガトランティス滅亡後、大量のガス生命体が吹き出すと思われますので、それの処分ができないと新たなる危機に見舞われるという・・。
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PS2のユキカゼ役の揚陸艦とか (mars)
2018-04-08 14:29:53
旧作では要塞サイズだったのがデザリアム並になったので揚陸に「装甲騎兵」は要りますね。チクワに封印されていたガトランティスの中身は超戦艦じゃなく波動砲の効かない食星珪素生物だったらテレサに頼る以外はガス生命体で干からびさせるしか無いと思います。
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