ロック探偵のMY GENERATION

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2023年を振り返る パレスチナ紛争

2023-12-27 22:51:08 | 時事

今年のできごとを振り返る記事です。

2023年のできごとを振り返るとなれば……パレスチナ紛争のことを考えないわけにはいかないでしょう。

ハマスによる攻撃が行われ、それに対してイスラエル側が反撃し、大きな紛争に発展しました。
今なお、この紛争は続いています。


パレスチナ紛争には、もう数十年にもわたる経緯があります。
そのなかにおいて、報復の連鎖が続いてきました。もう、どちらが先に手を出したというような話ではなくなっているのです。

そのなかで、そもそもの発端と、両者の圧倒的に非対称な関係を考えれば、現状イスラエル側の行動が度を越しているといわざるをえないんじゃないでしょうか。

そして重要なのは、このパレスチナ紛争の件を、安易に反ユダヤ主義と結びつけないことでしょう。
そこを混同すると、話がややこしくなってしまいます。反ユダヤ主義やホロコーストを批判することは、いまイスラエルが行っている軍事行動を批判することとなんら矛盾しない。というよりも、むしろベクトルは同じだと私は思います。

ここで、名曲を一曲。
ソウルフラワーユニオンの「パレスチナ」です。

SOUL FLOWER UNION - PALESTINE [2021/6/19 LIVE IN KYOTO]

先述の文脈で考えるとかなり際どいと思える歌詞もありますが……世界のさまざまな問題を透徹した目で見て歌い続けてきたこのバンドだからこそ、こういうふうに歌っているということなんでしょう。

ソウルフラワーユニオンの曲をもう一曲。
カーティス・メイフィールド(インプレッションズ)のカバー「ピープル・ゲット・レディ」です。これまでにこのブログで何度か紹介してきた曲ですが、こんな日本語詞バージョンもあります。

ピープル・ゲット・レディ

原詞では、汽車はヨルダン行きと歌われます。
ある考察によると、ここでいうヨルダンというのはヨルダン川のことであり、かつてアメリカの黒人奴隷解放団体がオハイオ川のことをそういう隠語で呼んでいたという歴史を踏まえたものらしいです。
オハイオ川=ヨルダン川のむこうは自由州であり、そこには自由が待っていると……
その隠語としてヨルダン川という地名が選ばれたのは、もちろん聖書をもとにしてということでしょう。ヨルダン川のむこうは、“約束の地”とされているのです。
しかし、いまの中東において、ヨルダン川が隔てているのはイスラエルとパレスチナであり(今回紛争の舞台となっているガザ地区はまた別ですが)、そこには憎悪が渦巻いている……どうにかならないものかと思わずにはいられません。



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