今日は、7月2日。
最近このブログでは日付の話がよく出ていて、先日はビートルズ記念日なんていう記事を書きましたが……今日もひとつ、そういう流れで記事を書きたいと思います。
で、この7月2日がなんの日かというと、アメリカで公民権法が制定された日です。
1964年の7月2日、公民権法が成立しました。
教育や雇用など、社会制度に残っていた人種差別をなくそうという法制――前回の記事でも取り上げた、現在のBLM運動につながってくるテーマです。
それは、キング牧師に代表される非暴力運動の重大な成果でした。
一部暴力的な行動に走ったグループもいたようですが、基本的には非暴力・不服従の運動によって、これは成し遂げられました。
非暴力運動の目的は、問題を可視化し、問いを投げかけることにあります。
こんな理不尽なことがこの社会にはあります、本当にこれでいいんですか……という問いかけです。
その問いに、多数の人がそれはおかしいと応じてくれなければ、非暴力運動はなんの成果も望めません。そしてアメリカの場合は、少なくとも一定の成果がありました。それは、非暴力の問いかけに対して、多くの国民が呼応したということです。
もちろん、それで人種差別の問題が完全になくなったわけではなく、それゆえにいまのBLM運動があるわけですが……しかし、異議申し立てを実際の制度変更につなげていくという力には、学ぶべきところがあります。
これが日本ではどうかということを考えると……どうも、そういうふうにはいってくれないような気がします。
異議申し立てに対して返ってくる反応は、冷笑だったり、そんなこといってもどうしようもないという“現実主義”だったり、あるいは、そもそもなんの反応も示さないという無関心……そして、結局なにも変わらないままということになりそうです。
そうして旧弊が温存されることで時代の変化に取り残されるというのが、近代日本の繰り返してきたパターンでしょう。ダメなことはきちんと変えられる、止められる日本にならないと、そのパターンがいつまでも繰り返されることになるんじゃないか……公民権運動の歴史を振り返ってみて、そんなことを思いました。